個人的レトロなビデオゲーム良作1日目「赤川次郎の幽霊列車」
個人的レトロなビデオゲーム良作 Advent Calendar 2017 1日目やりまーす。
アドベントカレンダー「個人的レトロなビデオゲーム良作」初日として、是非是非紹介したいと思ったタイトルが「赤川次郎の幽霊列車」だ。
この作品はミステリー小説作家として知らない人はほとんどいないだろうと思われる赤川次郎氏のデビュー作でもあり、「幽霊シリーズ」の一作目で、同名の小説をそのまんまゲーム化したものと思ってもらえれば大体問題ない。
原作は何と言ってもタイトル通り「赤川次郎」、イラストはかの有名な「わたせせいぞう」、音楽はドラゴンクエストでもおなじみの「すぎやまこういち」御大と、関わっている人はかなり豪華だ。
ゲームとしてはアドベンチャーゲームに属しており、いわゆる「コマンド総当たり」でクリアできるタイプのものなのだけれども、移動先の画面内で少しばかり主人公の刑事を動かすことができるというのはちょっとだけ珍しい。
アドベンチャーゲームのコマンドでよくある「虫眼鏡」を常時使えるみたいなノリなんだと思う。
ただ、そのインターフェース必要だったのかどうかはいまだにわからんけれども。
ゲームの出来栄えとしては割と雑なところも多く、背景グラフィックがこれでもかというくらいショボい、一部で音量調整おかしくなってるのか音割れがひどい、演出と音楽がそぐわないシーンもままある、上記説明の通り、画面内では主人公を歩かせることができるのだが、動きがカクつく上にすっとろいなど、難を挙げればキリがないのだけれども、いい点も非常に多いゆえに「個人的な良作」たり得るのだということをご理解いただきたい。
とはいえ、イラストは良くてもゲーム内グラフィックはひどく、せっかくのすぎやまこういち御大の名曲も一部で音割れしてたり、場にそぐわないところで流す曲か? みたいなのもいくつかあったりして、微妙なところで詰めが甘いが、そのあたりにストレスを感じなければ難易度自体は決して高くないので、別に攻略方法を調べなくてもクリアは可能。実際、クリアしたの小学生の時だし。
ゲーム本編としては、ファミコンであることの規定上、表現がライトになっていたりなどやむを得ないところは多々あれど、「刑事が相棒と犯人を追う」ことを軸にミステリ系のAVGとしては非常によくまとまっており、上記の通り音割れしてるシーンもあったりするものの、通常進行中の音楽はやはりすぎやま御大さすがです! と言いたくなるような、今聴いても全然古臭さを感じない、いい意味でミステリーによくある古き良き劇中曲をすぎやま流にアレンジしたという感じで素敵。これのちゃんとした演奏音源って永遠に聴く機会はないのかなって結構残念に思ってるレベルだ。
残念ながら、現在もなおバーチャルコンソールでの配信もないので、プレイする場合は実機を取り出すしかないのだけれども、割とプレイ動画も見つかったりするので興味が湧いた方があれば、ちょろっと見てみてほしいなと思ってみたりもするものだ。
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