個人的レトロなビデオゲーム良作4日目「ウィザードリィ5」

個人的レトロなビデオゲーム良作 Advent Calendar 2017 4日目。
今回は往年の名作3Dダンジョン系のRPGであるところのウィザードリィより、5作目にあたる「Heart of the Maelstrom(災禍の中心)」だ。

ウィザードリィは1〜5までは1つの舞台で物語が繰り広げられており、6以降はシステムを大きく変えた新章となるのだが、5は物語の舞台となる「リルガミン」にまつわるお話としての最終章となっている。

目的はいつも通り、自分の分身となるキャラクターを作り、酒場でパーティを編成し、ダンジョンの謎を解き明かしつつ最下層に住んでいるボスを倒すのみ。ただ、5についてはラスボスに至るまでが若干複雑となっており、これまでは最強魔法一発で葬り去れたボスだが、専用の特殊魔法がなければ絶対に倒すことができないなどの工夫が追加されている。

ウィザードリィシリーズを少しでもかじったことのある人ならわかる話なのだが、5においても1〜3(4だけかなり違うので例外)のシステムを踏襲しており、永遠に続けられそうなキャラメイク、「善」「中立」「悪」の性格で制限されるパーティ構成などの要素は健在であり、従来の作品となんら変わりがないのだけれども、5から「ただダンジョンを探索すればいい」というわけではなく、ダンジョンのいたるところに配置されているNPC(要するにダンジョン内の住人)との交渉や、井戸の底を探索するために必要な「泳ぎ」パラメーターの導入、正方形のマップの廃止で、より広大になったダンジョンなど、一筋縄では行かせてくれない仕様となっている。

僕がプレイしたのは、初はスーパーファミコンだが、のちにPC-E版もプレイした。スーパーファミコン版はまだ遊びやすかったが、PC-E版は難易度だけは海外仕様となっていたため、クリアにやたらと苦労した記憶がある。

ウィザードリィシリーズは初のプレイが小学生の時で、最初にプレイしたのが「ウィザードリィ外伝」という、日本オリジナル作品としてゲームボーイで発売されたのだが、小学生時分にはなかなか難しく、パッケージにも「13際以上のプレイをお勧めします」と書かれているほどだったので、当然のことながらクリアは断念した。あんな難しいもんできるかい! という感じだったのだが、今度はスーパーファミコン版で5が出るぞ! となった時は、僕ももうすでに小学6年生。オススメされている13歳にはまだ1年足りないが、今度こそクリアしてやるぞ! という意気込みで以って、1年がかり(中学生になってから)でようやくクリアの目を見ることができた、「難しいとされているゲームをクリアすることができた」ということで、非常に思い出深い一作となっている。

その後、もう少し成長してパソコンを手に入れ、Windows版でリルガミンサーガ(ウィザードリィ1〜3が同梱されているパック)を購入し、全部クリアまで行ったのだけれども、それでも5ほどの感動はなかったよなぁと。

ちなみに4についてだが、これだけは番外編のようなものとなっていて、システムが全然違うので割愛。クリアはできなかった(PC-E版)。

ウィザードリィの1〜5について言えば、RPGの元祖ということもあって当然レベル制なのだけれども、ダンジョン内ではレベルアップしない仕様となっており、一定量の経験値が貯まった状態で宿屋に泊まるとレベルアップするという形になっている、
今時で言えばFF15が同じシステムになっている。

で、この宿屋なのだけれども、部屋ランクというものがあり、無料で泊まれる馬小屋から、一泊数千ゴールドポイント(GP)と数種類存在しており、宿泊料金が高いほど一泊によるHP回復量が大きくなる。

安い部屋だとHPを全開にするために数日宿泊しなければならず、その都度GPを持って行かれるのだが、ここにも罠があり、ウィザードリィでは年齢の概念があり、365日分宿泊すると1つ歳をとってしまい、50歳を越えるとだんだん体力が下がって行ってしまうため、HP回復量は0だが、MPだけは全快になり、1日しか経過しない馬小屋が最も好まれる部屋となる。

要するに、馬小屋でMPを回復し、ダンジョンに戻って回復魔法で全快させ、もう一度馬小屋で宿泊するのが最も時間コストがかからない方法となるというわけだ。

まぁ通常プレイでクリアまで行くだけというのであれば、どう頑張っても50歳を迎えることはまずあり得ないが、やりこみ要素を頑張るとなると、若返りの薬と馬小屋宿泊がキモとなってくるため、この辺りも注意しなければならなかった。
僕はそこまでは頑張ってないけど。

と、いうわけで、ウィザードリィといえば、高難易度3DRPGとして、日本国内だと一部の好き者しかプレイしてないような気もするゲームだけれども、やり込んでみるとかなり面白いし、いくつもの理不尽な死が待ち受けまくっているところから敬遠されがちな点も多いが、クリアした時の達成感はもうたまらないもので、「俺もうめっちゃ頑張ったな!」って心底思わせてくれるゲームでもある。

ただ、一言言わせていただくなら、このゲームで最も苦戦したのはラスボスでもなんでもなく、ゲーム終盤で出てきた「プレイヤーキャラのコピー」のボスであり、迷いに迷って一年洞窟内を彷徨った結果出来上がった「平均レベル80」パーティが遭遇したこのコピーどもはもうトラウマでしかなかった(本来のクリアレベルは20強)。

ウィザードリィシリーズはコンシューマーでは見かけなくなったが、元々はパソコンゲームだったため、古いリメイク作品でもWindows版があったりで、まだ遊ぶことができるかもしれない。対応がXPなので、今のだとちょっと厳しいというか、できない可能性もあるんだけど、それでも他のレトロゲーに比べればまだプレイできそうな気もするので、興味があれば是非。

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