欲望とコンプレックス

テクノロジーが浸透する過程に必ずといっていいほどに欲望が関係する。欲望をより叶えるために強い需要が生まれ、需要に応えるようにテクノロジーの更なる進歩と共に多くの供給がなされる。「家庭用VHSビデオデッキ」が一気に普及した一因に世の男たちの欲望があったのは確かだ。インターネットの普及にも同様の理由が確実にあった。

欲望に劣らないぐらいにある種のエネルギーを持つ要因になるのがコンプレックスであることも間違いのない事実。

バカとハサミは使いよう・・・そんなことわざがあるが、「欲望」と「コンプレックス」は一見マイナスな印象を与える言葉だが、イノベーションを掻き立てる大きなエネルギーになる。

ゆっくりと自分の周囲を見てみるといい。そこには欲望とコンプレックスが溢れている。そして、欲望を満たしコンプレックスを克服したその先には新しい未来の欠片があるはず。

何かを成す時、善悪のどちら意見も取り沙汰される。特にこれまでなかった新しいことを進める場合は否定派の意見が強くなる。「これまでそんなことはしてこなかった!」って。新しいことをやるということはそんなことなんだけど、それを受け入れない国民性が日本にはある。

かつてWinnyというファイル共有ソフトがあった。今でいうYouTubeだ。まだYouTubeが世に出る前に日本にはYouTubeの種があったのに国からつぶされた。ソフト開発者の金子勇氏(東京大学大学院情報理工学系研究科助手)は著作権侵害行為幇助の疑いで逮捕されたが、のちに無罪が確定している。その後急性心筋拘束で金子氏は死去。

Winnyのことを新しい技術として国をあげて後押ししてあげたら、いまのYouTube はWinnyだったかもしれない。

仮想通貨に関しても同じ轍を踏んでしまいそう…。

仮想通貨に関しては二年前の四月、世界的にもかなり早めのプラスな対応を取ったはずなのに、トップを走ることに慣れてない性格がまたその勢いを削いでいる。日本がまた経済大国になるための大きな武器になるきっかけだったのに…ここからの巻き返しは難しいだろうな。

日本には才能あるイノベーターがたくさんいる。Winny金子勇氏の二の舞は止めてほしい…少なくとも若手イノベーターの進む道の邪魔だけはしてほしくない。

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セレブと執事と羊飼い
一人では何もできない。 「助けて」って言えるともう少し楽に生きれるのに なかなかその一言を口に出せない。 ここでは私の正直な言葉をつづっていきます。 面白いと思ってもらえるだけでも嬉しいですね。