#4 「肝」のお仕事
五行色体表では、自然界のすべてのものは「木、火、土、金、水」の五行系統に分類されて、体の様々な組織、機能も五臓を中心に五つの生理・病理系統に分類されていると知りました。
その中の五臓は「肝」「心」「脾」「肺」「腎」それぞれの働きを知るうちに、私の診断結果である「肝脾不和」がどんなものかが、わかってきたように思います。
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「肝」の2つの重要は仕事は、疏泄(ソセツ)と蔵血(ゾウケツ)であると学びました。
肝の1つ目の仕事である「疏泄」とは、疏=通りがよく、泄=のびやかで滞りがないこと。
つまり、全身の気の働きを調整して、血(ケツ)と津液(シンエキ)の運行を促進させるものです。
「気」とは、何かというと、人体を構成して,生命を維持するため最も基本的な要素であり、生命を維持するための機能で呼吸を主り、血の運行をコントロールするものです。
気の生理機能には6つあります。
①推動
・身体を動かす。血や津液を巡らせる。
・汗などの排泄物の調節
・発育の推進
②温煦
・全身を温め、体温を維持する。
③防衛
・体表を保護して、風邪などの外邪などの侵入を防ぐ
④固摂
・臓腑の位置を保つ
・血の脈外への漏出防止、津液の漏れを抑え、多汗や頻尿を防ぐ
⑤気化
・気の働きで飲食物が水穀の精微へ、水穀の精は気、血、津液へと転化され、津液は汗や尿に転化されます。
⑥営養
・栄養を含んだ営気は血脈を巡り、全身に栄養を補給します。
次に、肝の2つ目の仕事は、「蔵血」です。
血を貯蔵し、血の流量をコントロールするというものです。
蔵血に異常が発生すると、頭のふらつき、貧血、めまい、手足のだるさ、鼻血などがおきます。
他の臓腑との関連を見ても、肝血の不足は、筋や爪、目に影響が出て、筋力が低下したり、手足が痺れる、爪が割れるなどの症状も現れます。また、肝の状態は目にも影響すると言われており、疲れ目、目のカスミ、充血を生じたりします。さらに肝気の疏泄が過剰になるとイライラ、怒りっぽくなる。
また、肝気が鬱結すると抑うつ感や不安感が生じたりします。
おや、ここまで学んだだけでも私は肝が乱れやすいので、肝をしっかりと整えないと気の固摂が正しく保てないので、内臓が正しい位置に保つことができず、胃腸がドンと落ちていることがわかりました。つまり、それが腰痛の大きな原因のひとつだと分かったのです。さらに今はまさに春に向かう時期で肝の養生がとても大切だと学びました。
さて、次は「脾」と私の診断結果の「肝脾不和」について整理したいと思います。