他人の絵を上手に塗ることなんて覚えなくていい
子どもが来週からお世話になる絵画工作教室からいただいたご案内。
とても大切なことが書かれているなあ、と思って写真に収めました。
体験教室の時、絵をまったく描かずに
ひたすら紙を青に塗っていた我が子。
先生が私に
「今日は好きなことに集中していてとてもよかったと思います」
と話しかけてくれた。
「大人が見ていると、どうしても『もっと他の色も使ったら』などと言いたくなりますが、そこは口を挟まずに見守ることにしています。」と。
私が
「4月に幼稚園に入ってから毎日ぬり絵をしているのですが、全然出来なくて心配していたんです。背景の絵も無視してるし、色もめちゃくちゃだし。他のお子さんはちゃんと出来ているようなので…」
と言ったら、
「今から他人の描いた絵を上手に塗ることなんて覚えなくていい」
と。
「子どもが試行錯誤しながら取組む姿を見てあげてください。子どもはみな、素晴らしいものを持っています。自由に、好きな事に集中させてあげてください。注意深く見ていると、いつも描いていた人の顔に、ある日突然、足を描き足す時が来ます。そこに成長が見られます。大人が先回りして手を出さず、その過程を見守ってあげてください。」
と言われてハッとした。
ここのところずっと、
「遅れているものは周りの子に追いつかなくては」
と焦ることばかりで、
この子なりの成長をちゃんと見ていたのだろうか、と反省させられた。
それと、誰かからこの子の事を
「それでいい」
と言ってもらえてホッとしたところもあり、
なんだか泣きそうになった。
そんな先生からの、保護者へのご案内プリント。
「子どもは絵の具を使い始めたら、はじめは絵すら描かずに終わるかもしれない。でも、その過程を楽しんでいるんですよ。」といった内容。
「経験値を蓄え、自分なりの美意識を表現する方法が見つかった時に、素晴らしい作品が生まれます。楽しみにお待ちください」
との事。
この
「楽しみにお待ちください」
って、とても素敵な言葉だな、と思った。
楽しみに、待ちましょう。