銀河フェニックス物語<少年編>第十六話(6)感謝祭の大魔術
隊員たちが僕のことを「将軍家のお坊ちゃん」と揶揄して呼んでいることは知っている。いい気はしない。僕が「その呼び方はやめてください」と言えば、おそらく誰も使わなくなるだろう。だが、それは根本解決ではない。僕個人の快か不快かで思料する話ではないのだ。連邦軍に影響があるかどうかで判断すべき案件だ。僕は十二歳で特別待遇を受けている。これは事実であり、やっかみに対するガス抜きであれば、このままにしておいた方がいい。一方で放置することで将軍家への信頼が損なわれるのであれば、対策が必要だ