銀河フェニックス物語<少年編> 第十五話(9) 量産型ひまわりの七日間
宣戦布告も何もないまま、我が同盟は農業星系のフチチへ攻め込んだ。奇襲は司令部から命じられた作戦だった。フチチ王室が抱えている独自軍を叩くという名目だった。戦ってみると、敵は軍と呼べるほどのものを備えていなかった。
首都大空襲にも参加した。反粒子爆弾が着弾し建物が破壊される様子を爆撃機内のモニターで確認する。「よし、命中っ」興奮して声が出た。
緑の星は真っ赤に燃え上がっていた。空から見る光の渦は、故郷で見るどんなイルミネーションより美しく輝いていた。我々のこの成果がタロ