銀河フェニックス物語【少年編】第十四話 暗黒星雲の観艦式(まとめ読み版②)
「やべぇぞ」
レイターと同じことを思ったけれど、緊張と興奮で声に出すことすらできない。五機の軌跡が一点に集まる。
ぶつかる!
と、次の瞬間、それぞれの機体がかすかにひねりを加えて衝突を避ける。びっくりした。信じられない技術と精神力。肩に入った力が抜けない。
その時、
PPPPP……
僕の機体のエマージェンシーサイレンが鳴った。
「え?」
心臓がドキンと跳ねた。機体内のライトが点滅している。
「正体不明の領空侵犯機を発見した。すぐ、出られるのはコルバ機か?」