銀河フェニックス物語<少年編>第十一話 情報の海を泳いで渡れ(2)
僕とレイターは年は同じ十二歳だが、噛み合う共通の話題はほとんどない。それでもレイターは話しかけてくる。
「なあなあ、バルダンってさあ、めちゃくちゃカレーが嫌いって知ってるか? あいつやっつけるならカレー食べた後がいいぜ」
「銀河の歌姫の新曲がまたエロいぞ、特に歌詞がヤベエんだよ。あんた、興味ねぇの? あ、音楽は嫌いなんだっけ」
「ザブが玉ねぎ切らしちまったんだ。注文ミスってやんの。あすのランチメニュー変更になるぜ。知りたかったら金くれよ」
他愛無い内容。これが普通の十二