銀河フェニックス物語 <番外編> 買ってよかったもの ショートショート
また、フェニックス号に通販の箱が届いた。
「今度は何買ったの?」
レイターは居間の床に座り込むとうれしそうに鼻歌を歌いながら大きな箱を開けはじめた。誕生日のプレゼントを前にした子供みたいだ。
「ふふふん。これさ」
取り出した物はまた工具だった。確か先週も工具が届いた。
今、レイターが手にしている物はハサミと形が似ている。
「ペンチ?」
「ノンノン」
レイターは自慢げにわたしの前に工具を突き出した。
「ジャルピン留めさ」
「ジャルピン?」
「ほらこれ、頭の部分の形が