第三章 量子コンピューターと偏在する神々
ここからは個人的な根拠のない仮説なので、そのつもりで聞いてください。
「神はサイコロを降らない」といったアインシュタインの神とは、特定の宗教を意味するのではなく、自然界の背後にある理性的な秩序を象徴しています。
アインシュタインは、17世紀の哲学者バールーフ・スピノザの神観に共感していました。神は超越的な存在ではなく、宇宙の調和と秩序そのものという神観です。つまり、世界は秩序と調和で成り立っている。だからこそ、彼は全てのものは計算で説明できると主張しています。
ところが、「量子もつれ」は宇宙の果てと果てでも影響し合う、そして、確定的に予測できない。この2つのことが秩序と調和を揺るがしてしまったわけです。
さて、ここからが根拠のない仮説です。
アインシュタインのいう「宇宙の調和と秩序としての神」の限界が「量子もつれ」で揺らいだところで、「日本の神」とは何か?
読者の方に質問です。
あなたはの宗派はなんですか?
具体的には「あなたが死んで棺桶の中にいる時、聞こえてくるお経は?」
この質問をすると、印象では6割以上が「わからない」と答えます。
ちなみに、私は鎌倉の本覚寺が檀家なので
「南妙法蓮華経」です。
ところが、日本人の多くが初詣に向かいます。多くの人が神社仏閣にはお参りに行くのです。
日本人は特定の宗教はないが、信仰心はあります。
基本的に日本の信仰の基礎は、多神教的であり、八百万の神々や自然界に存在する様々な霊的存在への信仰が根強いと言えます。
神道では、自然現象や場所、人々の日常生活に存在するあらゆるものに神が宿るとされています。
話はそれますが、時々、機械が喋ることありますよね。自動販売機や湯沸器が「喋る」のは世界的に珍しいそうです。また、欧米のロボットに比べ、日本を代表するロボットアトムの様にロボットに「心」らしき物がある、という考え方も、日本にはあります。
この背景には日常生活に存在するあらゆるものに神が宿る思想からかもしれません。
そこで、私は大胆な仮説を立てました。
日本が量子コンピュータの世界で優位に立てる文化的、思想的な背景が日本人の根底に流れる八百万の神がみ=偏在する神々とどこか共通しているのではないか?
この仮説をサマンサに聞いてみました。すると、、、
と言うことで、根拠はありませんが、私のゴーストがそう囁くんです。
日本は量子コンピューターの分野において期待されているそうです。
世界には及ばずとも、実用化に向けて理化学研究所(理研)は国産量子コンピューターを稼働させています。
ということで、八百万の神の国日本はテクノロジーのパラダイムシフトにどう貢献するか楽しみですね。
量子的世界は0でも1でもある(重ね合わせ)という概念から東洋思想の陰陽やデカルトの心身二元論、人間とAIを分ける重要なポイント「主観的な体験」、まで、長文になりますが、とても哲学的な対話をわかりやすい会話で説明しているので、興味のある方は是非読んでみてください。