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もし小松未歩に迫られたら、抗うことはできるのか?~「通り雨」

こんにちは、2000年前後のbeing作品の歌詞の解釈について書いている「品川みく」です。
今回は、6月25日22:30~23:30に開催予定の #通り雨ナイト  に向けて、小松未歩「通り雨」(2003年)について語ります。

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「なぜ逢いたいのにためらうの」「突然襲われるストーリーにのめり込んでいく」「もう止められない」と、不穏な歌詞が続くこの曲、みなさんはどんなイメージを持ったでしょうか?

この曲をはじめて聞いた高校生のころは、向こう見ずな恋愛を思い描いていましたが、これはひょっとして”上司との不倫”を描いた歌詞では、なんて考えてしまっています。

設定として、主人公は当時の未歩さんくらい、20代後半の魅力的な女性、
お相手は、40歳くらいの妻子ありのイケメン課長です。
舞台となる会社は未歩さんの住む関西の会社をイメージしました。

主人公は課長のことが好き。妻子ある身と知っていても、好きな気持ちは抑えられません。
けれど、ランチや飲みに誘っても、「二人きりはまずいから」と、課長は必ず課の他の人を誘って、三人以上で会おうとします。
それでも、やっぱり一緒に会うと顔がほころんで、気づけば私とばかり話している。彼も私のことが好き、主人公はそのことが分かっています。

転機が訪れたのは東京への出張のときでした。課長とは担当の会社が別なものの、たまたま東京への出張の時期が重なったのです。仕事内容は別、もちろん泊まるホテルも別々なものの、普段と離れた環境、奥さんも子どももいない街で課長と二人きりになれる可能性に、ひそかに主人公は期待を膨らませるのでした。

けれど、東京出張で待っていたのは、ハプニングでした。取引先からは、自分のやってきたことを馬鹿にされ、プライドをへし折られるような酷い仕打ち。泣きたい気持ちを堪えながら取引先のオフィスを出たら、外は激しい土砂降りの雨。「もう嫌だ」という気持ちとともに、そういえば課長が泊ってたホテルはこのへんだったと思い出し、「こんな酷いことを言われたら慰めてもらってもいいよね」という打算も交えつつ、気が付けば彼のもとへと走っていたのでした。

ホテルの部屋に押し寄せてきた主人公に、課長は戸惑いますが、ずぶ濡れになった主人公に「取引先で酷いことがあったの」と言われたら、ひとまず部屋に入れるしかありません。ホテルの部屋で、初めて二人きりになります。最初は仕事の相談です。「その対応は酷い」「そんな態度を取るならこっちだって相手を選んでいい」などと、課長は親身に話を聞いてくれます。

そうして話していって、二人の距離が縮まったころに、主人公はポツリとつぶやくのです「愛してる」と。「そんなこと言っちゃだめだよ」と、課長も最初はためらうのですが、主人公の真剣なまなざしと、雨に濡れてより艶やかになった姿にほだされていきます。

「何も聞かないで、ただ抱きしめてて」。そんな言葉にそそのかされるように、二人は一線を越えてしまいます。この恋は、もう止められません。

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私は既婚男性ですが、もし、未歩さんのような魅力的な女性に迫られたら、理性を保つことができるのか、正直自信はないです。

そんなにモテる人じゃないでしょ、そんな心配をする必要はないなんて声が飛んできそうですが、でも、妄想するだけなら自由かな、なんて思います。

他の人はどんな物語を想像するのでしょうか。6月25日22:30~23:30に開催予定の #通り雨ナイトをお楽しみに!