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Köln/Cologne #kc2021
「ケルンコロン」と読みます。東京の山手線でいう左上のあたりで行われているイベントです。11月21日まで開催中。ブルワリー4箇所でケルシュを飲み歩いて特製シュタンゲをもらっちゃおう!というものです。ケルシュにフォーカスしたイベントって珍しいんじゃないでしょうか。
先日、筆者も飲み歩いてきましたので、モデルコースというほどではないですがざっとご紹介します。ビールの写真は各ブルワリー公式Instagramから。スペックは公式SNSないしWeb、およびUntappdから取っています。
【重要】まずルールを確認
1.Tokyo Aleworks、Snark Liquidworks、カンパイ!ブルーイングのいずれかのお店でケルシュを飲んでオリジナルコースターをもらう
2.他の2店舗も巡ってケルシュ飲み比べの旅、コースターにチェックを入れてもらうのを忘れずに
3.最後にInkhornでケルシュを飲んでシュタンゲをゲット
ということで、ケルシュの旅を始めていきましょう。
Tokyo Aleworks Taproom Itabashi
□Tokyo Aleworks Leichtbier Kölsch(ABV 5%/IBU 19)
ほぼブラウンの色味はケルシュとしては濃い目。見た目に違わず軽いロースト感を伴う麦が香る一杯。最後にもう一回麦がふわっときます。LeichtなBierとはすなわちドイツ語で軽いビールですね。
■Tokyo Aleworks Taproom Itabashi
JR板橋、東武東上線下板橋、都営三田線新板橋の3線利用可交通至便。
追加で「ビールたけし」というイカした名前のIPAを1パイントもらいました。さて、東上線経由池袋乗り換えで有楽町線の要町から次なる目的地を目指します。
Snark Liquidworks
□Lower Rhine(ABV 5%/IBU -)
ストローカラーに近い明るい色合いに濁り。麦の味わいにレモンの皮的な爽やかさがありました。そのうちクリアになるんだそうです。また飲みに行かなきゃ。Rhineはケルンの街を流れるライン川。
■Snark Liquidworks
要町駅6番出口を出て右手の緑道を直進あるのみ。「西池袋mart」なる古めかしいフォントの看板が遠目からでも目印になります。
ここでもオリジナルのペールエールを追加しました。要町から再び有楽町線に乗って次は江戸川橋へ。
カンパイ!ブルーイング
□のぞき坂ケルシュ(ABV 5%/IBU 20/SRM 3.5)
洋梨のようなフルーティから麦の香りへ。ケルシュがエールであることを思い出させてくれます。のぞき坂といえば都内でも有数の激坂ですが、そのようなハードなビールではありません。
■Craft Beer GRANZOO
1階がパブ、2階以上がブルワリーになっているカンパイ!ブルーイング直営店。江戸川橋から神田川沿いにアプローチすると首都高早稲田出口にぶつかるので、橋ふたつを使って対岸から迂回する必要があります。初見だとわかりにくいので注意。
かなり混雑していたのでケルシュ1杯で退散、また改めて伺いたいところです。次はいよいよ最終目的地。東京さくらトラムこと都電荒川線で早稲田から鬼子母神前へ。
Inkhorn Brewing
□Flocc Migration(ABV 5%/IBU -)
他の3種対比で最もホップフォワードな印象から甘味、ハーバル。作り手さんがイタリアンピルスナー好きということでドライホッピングしたそうです。品種はサファイア、ドイツ産のアロマホップですね。
■Inkhorn Brewing
いま都内で最もアツいブルワリーともいわれるこちら。学習院の緑を眺めながら飲めるビールはマジでどれもハズレなし。鬼子母神前ないし雑司が谷から5分、JR目白駅も徒歩圏内。
お疲れ様でした!といって帰るのは勿体無いのでサワーIPAも頂きました。
【今更おさらい】そもそもケルシュとは
ライン川流域、ドイツ西部に位置する大都市ケルンで伝統的に親しまれているビール。上面発酵酵母を使いつつも低温で醸造されるところにドイツらしさ。本文や写真に既に登場しているように、シュタンゲという細長いグラスで提供されます。意味は「棒」。1杯の容量は200mlほどですから、体格の良いドイツ人からしたらおちょこのようなものでしょうか。ケルン市民のお疲れビールといったところ。
BJCP2015からVital Statisticsを引用してみましょう。
IBU 18 - 30
SRM 3.5 - 5
OG 1.044 - 1.050
FG 1.007 - 1.011
ABV 4.4% - 5.2%
さらにBAのスタイルガイドラインから引用
German-Style Koelsch
Color: Straw to gold
Clarity: Chill haze should not be present
Perceived Malt Aroma & Flavor: Malt character is very low to low with soft sweetness. Caramel character should not be present.
Perceived Hop Aroma & Flavor: Low, and if present, should express noble hop character.
Perceived Bitterness: Medium to medium-high
Fermentation Characteristics: Fruity esters are absent to low, expressed as pear, apple or wine-like attributes when present. Diacetyl should not be present.
Body: Low to medium-low. Dry and crisp.
ABVは5%前後、1に近いFG(最終比重)、モルトもホップも控えめに、軽めのボディにドライでクリスプ、といったあたりからお疲れビールっぷりが伺えます。ドリンカビリティ大事。
今回のイベントビール4作品は、その見た目や味わいから、必ずしもスタイルガイドラインに収まらないというより積極的にはみ出している印象でした。が、再三の主張になりますが、ビールを楽しむのにガイドラインにとらわれる必要はありません。美味しければOK。
ということで、今回はケルシュのイベントを取り上げてみました。数量限定のオリジナルシュタンゲはだいぶ出ているようですので、気になる方はお早めにどうぞ。イベントビール以外も楽しむのを忘れずに。ハッシュタグ#kc2021でシェアも忘れずに。それでは。