オリンピック・パラリンピックの選手からいただいているもの
聖火リレーの後、色々な人と話す機会があり、色々なご意見をいただきました。またSNSでもたくさんお返事いただきました。ありがとうございました。
選手からいただいているもの
オリンピック選手・パラリンピック選手からいただいているものは、感動だけではありません。
トップアスリートからの得難い貴重なデーターは、数々のトレーニング理論の基礎となり、そしてそれらはIT機器などにも反映され、もちろん医薬の分野にも生かされている事でしょう。
私たちが健康で豊かな生活をするために必要なあらゆるところにフィードバックされ、私たちはその恩恵を受けています。
私と陸上
私は3年前から大阪マスターズで短距離走をやっています。そこで以前、幸運にも北京オリンピック銀メダリストの朝原宣治さんと100メートル走を走るという経験をしました。
トップはもちろん朝原さん。第2レーンが私です。動画からのキャプチャですが、この後私はフレームアウトします。^^;
感想は一言でいうと「格が違う」です。
わたしは一応100メートルを12秒台で走るのですが、タイムどうこう以前に、競争になってません。朝原さんの一歩一歩の加速は別次元でした。やっぱりオリンピアンはスゴイのです。
以前、朝原さんと講演会でお話する機会があった際、「私自身は運動をし続ける限り体力は落ちないと思っていますが、朝原さんはどう思われますか。」と思い切って尋ねたことがあります。朝原さんは「こんど一緒に競争しましょう。」とおっしゃってくださいました。もちろん当時そんな機会があるわけもなく半分冗談だったとは思いますが、まさかの数年後、それが現実となり感動したのを覚えています。
トップの写真は、その時朝原さんに「実現しましたね。」とおっしゃっていただいたときの写真です。
本当に加齢により体力は落ちるのか
常識的に、「年を取ると体力が落ちるのは当たり前じゃないか」と思われる方がほとんどでしょう。でも私は本当にそうなのかなと思っています。常識を疑ってみましょう。自分の中にその根拠がないわけではありません。
私は手計測ですが、高校時代のスポーツテストは、50メートル6秒3でした。陸上を正式にやった経験はありませんので、私の若い時の持ちタイムは、これだけです。
数十年後、たまたま近くの公園で開催していた、大阪マスターズ主催の体力測定に参加して50メートル走を測る機会がありました。そのタイムが6秒4だったのです。
当時48歳、30年間でわずか0.1秒しかかわらなかったのです。自分の感覚的には20代の頃の自分と比べても体力の低下はまったくないと感じていたのですが、実際のタイム計測でそれを確信しました。
その体力測定で「マスターズに参加されてはどうですか?」と誘われたのが、私が遅まきながら本格的に陸上短距離を始めたきっかけです。
私はスポーツが大好きなので、社会人になってからもサッカーなど、運動はずっとつづけていました。わかりやすく言うと「高校の運動部のような生活」を社会人になってからもずっと続けていたという感じです。
もしかしたら、一般的に言われている「年を取ったから体力が落ちた」というのは間違いではないか。そうではなくて単に「運動をしなくなったから体力が落ちた」が正解ではないか。強くそう思うようになりました。
たしかに加齢による体力低下はゼロではないかもしれません。そしてそれは本当にトップのアスリートにとっては重要な要素です。
では自分はどうなのか。プロスポーツ選手でもなくちゃんとしたコーチの元で指導を受けたこともありません。いわゆる「部活の時には水飲むな」で育った世代です。果たしていままでの私のトレーニング方法がベストだったかといわれれば疑問です。
もしかしたら、適切なトレーニングと最新のスポーツ理論を駆使したら、まだまだ自分に伸びしろはあるのではないか。自分史上最高は狙えるのではないか。本気でそう考えています。加齢による体力低下はゼロとはいわないが、それは「無視できる誤差の範囲」ではないかと。
IT機器、IoT機器が後押し
もうひとつ味方があります。目覚ましい発展をしているIT機器、IoT機器です。マラソンをやってる人にはなじみのあるVO2max(最大酸素摂取量)
以前は以下のような感じで計測するのが一般的だったようです。かなり大がかりだったのが見て取れます。一般ランナーはなかなか測定する機会はないですよね。
今はこんな感じですよね。心拍計付きGPSランニングウォッチ。ほんの少し前は、現実的には測定不可能だったものがわずか数万円で手にはいる時代です。
こういう機器の結果を目標にトレーニングをがんばれば、Superior って時計にほめてもらえたりします。いや正直ここまであげるのは個人的にはめちゃしんどかったのでホントにうれしかったです。そして、この時計がなければトレーニングのモチベーションを継続できなかったとも思います。
自分でも作れるかも!
もっというと電子部品レベルで購入するとわずか数千円で売っている時代です。少し前はほしくても手に入らなかった機器がわずか数千円。
私は、電子工作もスポーツも好きなので、自分をサンプルとして色々楽しむことが可能です。こんな電子部品を買いあさって、あーでもないこーでもないと考えるのは、うまくいってもいかなくても夢があるし楽しいですよね。また面白いものができたらnoteに書きたいと思います。
私の目標
私が短距離で今一番夢中になってるのは400メートル走です。
無酸素運動の限界を超える競技。走り切った後はぶっ倒れます。一緒に走った仲間たちもみんなそんな感じ。そしてレースの後は同じ組を走った仲間たちとすごく仲良くなれる、過酷だけど魅力的で素敵な競技です。また短距離走という種目において、まさに適切なトレーニングなどによって自分史上最高が狙える競技だと思っています。
昨年は、コロナの状況で参加人数も参加機会も限られた一年ではありましたが、なんとか一回レースに出場する機会がありました。
難しい状況ではありましたが、適切な対策を施し、開催してくださった関係者の皆様には感謝しかありません。
私の今の目標は「400メートルで1分切る」です。私にとってはできそうでなかなかできない。あとちょっとで届きそうな自分史上最高のひとつの目標。目標があるということは、なんて楽しいことでしょう。
選手を応援してあげてください
「#スポーツがくれたもの」というテーマで今回書かせていただきました。
オリンピック選手・パラリンピック選手からいただいているものは、感動だけではありません。スポーツの素晴らしさ、挑戦することの素晴らしさ、勝者と敗者がいるという厳しさ、そして貴重なデータ。それらは、あらゆる形で私たちの生活に生かされています。
そして、アスリートと一般人は構造上同じであること。特別であって特別ではない。才能もさることながら、その才能に想像を絶する努力をして磨きをかけてきた人たちです。
厳しい状況、いろいろなご意見があるのはごもっともだとおもいます。ただ、そんな状況でもあきらめず頑張っている選手たち。
なにとぞ応援してあげてください。