わたしを離さないで。
というタイトルの映画をみました。夜中にやってたのをタイトル気になって録画をしたんでね。
どうやら原作?かなにかが日本らしく、ドラマもあって三浦春馬が出てたのかな。見てなくてよく知らないですけど。シンプルに考えてドラマ尺のものを映画尺にするってきついですよね。ドラマ見た人は「話はしょりすぎ」って感想になってしまっても仕方がない。
でも私はなんにも知らないので「こういう作品なんだな」って素直に楽しめました。「楽しかった」って感想を抱く題材ではないですが。
※以下ネタバレ含みます。
少し前に流行った「約束のネバーランド」に少し似た題材でした。小学生くらいの子供達が、学校のような少し規律の厳しそうな施設で過ごしているところから話が始まります。第一思春期くらいですかね。
メインはふたりの少女と一人の少年。施設内で浮いた存在で、癇癪持ちな少年トミー。そんな少年に惹かれているキャシー。トミーを良くは思ってはいないものの、キャシーを応援するルース。そんな三人です。
どうやらこの施設の子供達は、親に捨てられたりとかいう孤児院ではなさそうっていうのは早い段階で察することができたのですが、じゃあなんの施設なのっていうのがなかなかわからなかったのですが、劇中の子供達も自分たちのことをそこまでわかっていなかったようで。
先生が自分のクラスの子供達に全てを明かします。「あなたたちは臓器提供をするための存在」であると。定められた年齢になったら手術を受けて「提供」する。何度か「提供」をして体力的に限界がきたら最後の手術を受けてそのまま「終了」する。この「終了」は臓器を摘出した後そのまま呼吸器を止めてしまうというもの。
そしてどうやらこの子供達はクローン。つまりは誰かの「コピー」。故にみんな「親」ではなく「オリジナル」と呼んでいました。
臓器提供をするためだけに生きている存在。しかもクローン。でもそのクローン達も「オリジナル」と同じように恋をしたり嫉妬したり、当たり前に感情はあるような描写でした。自分のオリジナルがどんな人間なのか興味を持ったりもして、それは実の親を知らない子供が会ってみたいと思う感情と同じですよね。
普通の人間でしかないのに、みんな提供するためだけの存在というのがわかってから見ていてすごくしんどかったです。
ダイレクトにきつかったのは手術が始まる瞬間、麻酔を打たれ眠ったらすぐに雑に頭の位置を直したり人間に対する扱いではありえない乱暴な手術が始まったシーン。見ている私たちには「人間」にしか見えないのに、劇中の施設側の人達には「人間には見えていない」というのがあからさまでした。いやー、しんどい。
感情だけではなく性欲だったりっていう人間にもあるものはしっかりと存在していたし。最後キャシーが「自分と救った人間に違いがあったのか」という問いを投げかけます。
もう本当にこの問いが深い。なにも違いはないように見えるのに、決定的な違いがあるかのような劇中の世界。
シンプルに「自分たちの存在を知ってもなおどうしてみんなそれを受け入れるんだろう」という疑問だけは消化できなかったです。約束のネバーランドは逃げたけど、それがなかったです。施設で植え付けられていたのか、クローンだからなのか。
このクローンとか臓器提供のための存在とか、私個人のあれですが洋画でよかったなと思いました。なんとなく日本だとうさんくさくなってしまいそう。
日本のドラマと全然違うのか、長尺で丁寧になっただけで話は同じなのか、調べたりもしてないのでわからないですが機会があったら見てみたいなーと思いました。
本当はもっとたくさん思ったこともあったし、書きたいこともあるけどちょっと書き切れないです。簡単なことしか書き出せない。悔しいなあ。
あ、ルース役のキーラナイトレイがとんでもなく可愛かったです。パイレーツオブカリビアンのエリザベスより見た目好きでした。あまり外国の方のルックスが得意ではない私でも「可愛い」と思わざるを得ない可愛さでした・
夜中にやってる映画は結構惹かれるタイトルが多くて録画しがちです。たくさん映画みたいなあ。
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