友達としての笑顔
きみは好きな人の話を今日もしている。
近いようで遠いこの距離。
触れもしないし、会うことだってそうそうない。
僕に見せる笑顔は、友達としてのものって
ずっとわかってるし、地に足は付けているつもり。
冗談を言える仲で、誇らしい。
でも、時折こんな夢をみることがある。
今日だけは僕の彼女、今日だけは君の彼氏。
美味しいご飯に綺麗な夜景。
映画を見て、イルミネーション。
夜は家でゲームをするし、そのまま夜は深まる。
こんな日々が、ずっと続いたらいいのにと思う夢。
ありきたりな言葉しか言えないし
迷惑はもちろんかけられない。
魅了されてばかりの日々にもううんざりしてるけど、
友達としての僕らしか見てないだろう。
君となら、僕となら間違いないって思うけどな。
君は僕の気持ちに気づいてくれるわけも無い。
君の趣味を聞いて合わせようとしても
君の好きな曲を聞いてみても
気づくわけもない。
また恋人の話をする君。
今日だけは、今日だけは。
今日こそは僕の目を見てほしい。
伝えたい言葉がある。
でも、伝えちゃったらこの関係も終わるんだろう。
僕の気持ちには気づいてくれなくていい。
いまのままのこのふたりでいいんだ。きっと。
間違いないよって、言いたいけど。言わない。