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2023.9.18 雑感

15球で3四球。9回とは対照的に、1人ずつ塁上に走者が増えてゆく間は敗戦を覚悟するのに十分過ぎるものだった。満塁でカウント1-2とした後、苦し紛れに投げたストレートを相手打者が振り抜く。速いゴロが前進守備を嘲笑うかのようにセカンドの横を抜けていった。今日も満員御礼のナゴヤドーム、あの一発以降完全に息を吹き返した竜党の大歓声が失望に追い打ちをかける。4時間30分の大熱戦、チームのナゴヤドーム最終戦が、そして自身の現地最終戦が終わった。

「こんなんでも0-6で終わるよりは何十倍もマシ、十分過ぎるぐらい楽しい試合だった。」

オフィシャルコメントとしてはこうだろう。実際、7〜8割はこの通りに感じている。そもそも私にとってカープは他の趣味の空き時間に見ているだけの存在に過ぎない。二軍の選手など全く把握しておらず昨日のハイライトすら見ていない、いわゆるライトファンである。それでも年に何回も決して近くない球場まで足を運ぶのは、ひとえに声出し応援の文化が好きだからだ。何なら勝ちたいという気持ちも究極的には二次会をしたいだけかもしれない。実際、7回の猛攻時も4点取り2点差となった時点で十分来た価値はあったと割り切っていた。そこから更に追い付き勝ち越したとなればとんでもない体験価値である。当然チャンステーマも一通り演奏されたしこれで不満を述べるとバチが当たりそうな気さえする。

反面、残りの2〜3割を占めるのは専ら失望である。相手に失礼だが「こんなチームに負けて恥ずかしくないのか」という思いに他ならない。異常な継投に加え度重なる拙守と走塁ミス、相手に散々助けられながら押し切れなかった勝負弱さがあまりに情け無い。

チームとしてはもちろん、私個人としても今日は勝っておきたい試合だった。この球場に対する苦手意識を払拭したかったのだ。2015年から始まるナゴヤドームでの現地通算成績は2勝9敗1分(外野席での観戦時のみに限定すると1勝7敗1分)となった。つまり、この球場で二次会をしたのは一度きりである。1つ勝ったところで数字としては焼け石に水だが、最後に勝っておけば来年度まで良い印象を持っていられる。その程度のものある。

※参考

この苦手意識を決定付けたのが先月の例の試合である。サヨナラ負けは決して初めてではない。大山のアレも辛かったがこの試合における感情の浮き沈みの激しさは過去に類を見ないものだった。一生忘れることの無い試合だろう。

今日も1点リードながら9回2死まで漕ぎ着けた。長打力のある打者ということもあり、油断してTLを追っていた先月は違い固唾を飲んで見守っていたが、それでもまさかと思わずにはいられなかった。打った瞬間それと分かる会心の当たりが自身の頭上を越えてスタンドに突き刺さる。程なくして、「またこれか」と野球の怖さに呆然とした。それでも決して落胆することなく「あと一つ、あと一つ! 」とマウンドに声を送っていた。この時点ではまだまだ勝てると思っていたのだ。しかし、10、11回と情け無い攻撃を見せられる中であの結末が自然と案じられた。

それでも記録上のタイムリーが4本、もちろんもう一本欲しかった場面もあったが彼らの集中力は素晴らしかった。特に先日に続きここ一番の場面で代打で出場し期待に応えた末包選手には頭が上がらない。一発が出ない中でも何とか後ろに繋ぐ彼らの野球には良い意味で泥臭さを感じた。勝利に結びつかなかったのがあまりに悔しいがこの泥臭さがポストシーズンで実を結ぶに違いない。

来年度以降もナゴヤドームで厳しい戦いが続くかもしれないが、これは決して悪いことばかりではない。簡単に勝てないからこそ応援に熱が入り、戦う気持ちにさせてくれる。その中で掴んだ勝利に本当の価値があると信じている。「泥臭さ」「戦う気持ち」といえばアンダーライブである。33rdSGアンダーライブの開催まで2週間を切っている。現在アンダーメンバーに確固たる贔屓メンバーはおらず混戦模様を呈しているが、一つ言えることとしては中西アルノのグッズ持参が内定している。

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