血統分析① 一ノ瀬美空・井上和
一ノ瀬美空(アドマイヤベガ×ノーザンテースト・牝馬)
アドマイヤベガ(サンデーサイレンス×トニービン)とどちらに投影するか迷ったが、牝馬でマイラーと考えられることからそのイメージに近いキストゥヘヴンへの投影とした。いずれにせよ強調したいのはサンデーサイレンス、トニービン、ノーザンテーストと明確に日本競馬の王道血統と言える要素を揃えている点である。これは彼女が時に48顔と表現されることもあるように、まさに王道アイドルと言える強烈な可愛らしさ・あざとさを持っていることとリンクする。
アドマイヤベガは東京優駿、キストゥヘヴンは桜花賞を共に上がり最速で豪快に差し切り制覇した。これらは90年代以降日本競馬を席巻したサンデー系を象徴するような競馬で彼女も溜めて繰り出すキレは一級品だ。ベスト条件の一つである阪神外回りの桜花賞は好走必至。母から受け継いだ前向きさも魅力ではあるが本質的にはおとなしい面もあるため世代戦なら2400の優駿牝馬でも十分勝負になりそう。古馬ではやはりマイル路線がメインか。
ちなみに、キストゥヘヴンは6歳の春に通算27戦目となる中山牝馬ステークスを勝利して引退した。まだまだキャリアの途上ではあるが彼女も有終の美を飾れるだろうか。
井上和(ハーツクライ×Vindication・牡馬)
血統以前にドウデュースの姿があまりに強く当てはまるのでそのまま投影。Vindicationは米国でBCジュヴェナイル(GⅠ・ダート9F)を優勝した。コントレイル、シャフリヤールと同じくサンデー系×米国系のダービー血統である。朝日杯→報知杯弥生賞→皐月賞→東京優駿という古くからの王道ローテで東京優駿を後方一気で制覇し競馬界のヒーローとなった姿は、お披露目1番手となったデビュー時以来の期待に見事応え33rdで表題曲のセンターに立った彼女そのものである。
このように、多くの場合ドウデュースと言えば東京優駿が真っ先に取り上げられるが古馬初戦の京都記念のレースぶりも衝撃的なものだった。東京の長い直線を目一杯使って差し切ったイメージが強かっただけに小回りの阪神2200で差し損ねる姿を想像したファンも少なく無かったが、終わってみれば3コーナーから馬なりで外々を回って直線で他馬を突き放す横綱相撲で完勝した。このパワー溢れる走りこそがドウデュースの真の強さなのだろうか。同様に、井上和の力強さも日本テレビ系『乃木坂スター誕生!』シリーズのソロ歌唱の数々に見ることができる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?