ついに金箔を使いました。
デジタルからアナログに移行した私にとって、金色は特別な存在です。
デジタルでは、どうしても表現できませんでした。
(できる人はできるでしょうけれど、私には無理でした。これは金色に限らず銀色やその仲間もそうです。)
苦手意識のあった金色ですが、アナログの制作を始めた頃、金色の絵具が私に話しかけてきました。それは、水に浸した筆(金色の絵具がついていました)の先を水から出した時に起こりました。粒子が、生きているように見えました。ビックリしました。
それ以来、私は金色が大好きです。
デジタルと違って、塗れば金色になってくれるのも嬉しかったです。
そして、この程、本物の金を使ってみようと思いました。
アナログあるあるです。
あるいは8番あるあるかもです(数秘の話です)。
そのうち、別に本物じゃなくてもいいじゃん、と思うかもしれません。あるいは楽しすぎてずっと続けるかもしれませんが、とにかくやってみたかったのです。
きっかけは、ご依頼の絵でした。
金箔をご指定いただいたわけではありませんが、金色でとのことでした。どうせなら金箔を使ってみようと思いました。クリムト風ともご指定いただき、クリムトの金色について調べて行ったら金箔を使っていたことを知ったのも理由のひとつです。
まずは、練習です。
今回だけで色々学びました。
他にもいろいろつくってみたくなりました。
私は「あかうつし紙」を使わずに箔を扱えるようになりたいです。
凹凸を箔で覆いたいと思いました。
今回、糊にストリングジェルメディウムを使用したのは凹凸を狙っていたからでもありますが、思ったようにはできないことがわかりました。しかし、これはこれで好きです。今回、偶然でしたが、こんな感じにしたいときはストリングジェルメディウムを使えばいいのだということがわかりました。
あまり光っていない部分も好きです。
ストリングジェルメディウムが軟らかいうちに箔を置き、上からさすったので、「あかうつし紙」の特質ともあいまって、平らな部分とそうでない部分ができました。これはこれで面白いです。
ストリングジェルメディウムを用いたのは、ある程度乾いてもネトネトしているからでもありました。今までは早く乾いてほしいと思っていましたが、この性質を箔の定着に利用できるのではと思いました。ふわっともできそうでした。
ストリングジェルメディウムは、自分で丸くなろうとする性質もあり、これはかわいいと思っていたのですが、丸くなってもらえるのはいくつか条件があります。時間もそのひとつで、今回は丸くなる前に箔を置いてしまいました。天然石の粉を使い始めた頃、実験で使った時、ちゃんと丸くなってから粉を振りかけたのですが、それがとてもいい感じの表面になっています。広い範囲だと、平らな部分もできます。もうちょっと待ってからにしたらいいのかもしれません。
ストリングジェルメディウムを使用した理由は他にもありますが、長くなるので今は止しておきます。
最近とあるギャラリーの方から教えていただいたのですが、クリムトは金箔をそっと置いていたそうです。今回、そっとしようとしてできませんでした。「あかうつし紙」は「そっと」風は向いていないようでした。作業自体はそっとしたのですが・・・。
あと、今回のご依頼の作品は薄さが求められるので、その辺りもうまくできるようになりたいと思いました。凹凸とは逆ですが・・・。
最近、おかげさまでオーダーのお話を少しずついただけるようになってきました。しかも、自由に描かせていただけて大変感謝しております。
私は今、とても狭いところに居るので、自分の思いつきで描いた作品をお買い上げいただくより、オーダーを増やして行った方がこの先続けられそうだと思えてきました。どんな絵でも描いたら売れるという状態ならば、話は別ですが、現状、そういうわけではありません。お買い上げくださった方々にとても感謝しております。ご依頼くださった方々にもとても感謝しております。
オーダーにはどれくらいお応えできるかわかりませんが、これもやってみないことにはわかりません。なので、できないから諦めるのではなくお互い笑顔になれる部分を探っていけたらと思いました。
ゆっくりオーダー、受付中です。自分で描いた絵すら二度と同じのは描けない私ですが、逆に、唯一無二の作品をお届けできます。ご要望にはお応えできるときとできない時がありますが、心を込めて制作させていただきます。
ありがとうございます。それでは、また。
その後、さらに写真を撮りました。