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【太き指の神々】1:溶接

町工場が、好きです。
ご縁のあったところをnoteで紹介させていただくシリーズ第1回目。
今回の太き指の神は、ハイアート株式会社の阿草英正さんです。

きっかけは、法人営業支援データベースMusubuでした。

鉄や非鉄金属の板金加工および製缶加工を行う会社
広島県福山市に拠点を構え、鉄やステンレス、アルミなどの板金加工および製缶加工を手掛ける。主に、産業機械製品や配管、タンク類ならびにカバー類やフレーム類などを取り扱う。

と記載があり、興味を持ちました。

メールにて、これまでとこれから、得意技などのお話を伺いました。
noteの記事作成に際し、ご本人をそのままお届けできるように一人称形式とさせていただきました。

2020年4月1日、法人化

弊社ですが、代表取締役社長は私の父の阿草幸治(あぐさこうじ)となります。今年、4/1から個人から法人化となりました。

法人化への経緯としましては、2012年3月に阿草幸治が個人事業でスタートし9年目を迎える節目を前に、もっと幅広いお仕事や展開はもちろん幅広く「色々な方との出会いを求め大切に」をモットーに仕事を行っていきたいという思いから法人化することと決めました。

人にしかできない溶接

弊社の1番の強みとしましては、現代ITや産業機械などの様々な発展から人が直接行う作業が減ってきまた職人と呼ばれる方も減ってきている中、まだまだ機械だけでは難しい溶接や加工を強みとしています。

もちろん溶接と言っても幅広く行っており、中でも薄物溶接やTIG溶接と呼ばれるものには溶接外観を含めお客様から綺麗だと高く評価して頂いております。
またお客様からのご要望で、銅やその他薄物のろう付けも行っております。

お客様から、製品の外観精度はもちろん機械ではなく人が直接行う溶接の外観をプラスでお褒め頂きそこを評価してリピートして頂ける時が何より嬉しく思います。

これまでの作例をいくつかご紹介します。

薄物の裏波溶接

薄物のステンレスダクトをTIG溶接する際に作業スペースが無いダクト内側が裏波溶接指定であったので、そこは薄板(板厚1.0mm~1.2mm)ということもあり大変苦労しました。
板厚が1.0mm~1.2mmとなると普段ふつうに溶接するだけでも神経を使うのですが形もいびつでさらに内側も全て裏波溶接指定ということで、少し苦労はしました。ですが、もちろんその分達成感も大きく非常にやりがいがありました。
その他にも、裏波溶接指定の配管なども製作しております。

異種材料の大物のTIG交流溶接

アルミニウム青銅とアルミニウム黄銅という異種材料を、製品寸法も板厚も大きかった為、ガスで炙り熱が逃げないよう予熱をかけながらTIG交流溶接を行ったこと。
これはお客様からの製作方法(溶接)を変更したいという要望で、弊社としましても初めての試みでしたが私自身大変納得いくものができ、またお客様からも大変喜んで頂きすごく印象の残る製品として仕上げることが出来ました。

公共物の製作

高速道路のパーキングエリアにある、マップを取り付けるステンレス製の大型サインポール架台やステンレス製の手摺や配管など、たくさんの人の目に触れやすい公共のものを製作できるということはものづくりの職人として大変嬉しく思いました。

これから

今後は、これからの時代にあわせてものづくりという観点から業種や品種にこだわることなく弊社の強みでもある職人技術を武器に色々な分野のものづくりへとチャレンジしていきたいと考えております。

取材先

ハイアート株式会社
〒721-0957
広島県福山市箕島町南丘6666-1
TEL:084-982-9794 FAX:084-971-8803
メールアドレス:highart202004@joy.ocn.ne.jp
ホームページ:http://highart-monodukuri.com/
Facebook:https://www.facebook.com/highart.2012.0331/


阿草さん、ありがとうございました!

今回のインタビューで町工場がさらに好きになりました。

溶接は、とても神秘的です。職人さんの手によって今までバラバラだったものがひとつになり、人々の役に立つなにかが誕生する・・・。溶接棒は、選ばれし者だけが使える魔法の杖、そんな気がします。神の手で今日はどんな作品が生み出されているのだろう?そんなことを想像しました。

どんなにテクノロジーが発達しても、町工場は永遠です。そうであってほしいと私は思っています。今後も折に触れ、新しい試みや難手術などnoteで紹介させていただけたら幸いです。


次回は、別の事例です。とてもかなしい事実についてお伝えします。
なんとかしたい!でも、私には何もできない。しかも何かしようとするのは余計なお世話なのかもしれません。しかし、noteに書くことによって何かが変わるかもしれないと思い、ご本人の許可を得て投稿させていただくことにしました。

そして、みんフォト!

今回は、溶接をイメージして描きました。

記事の見出し画像のブラシは、基本セットの「インク」から「ウエットインク」を選び、流量など調整しました。

それから裏波溶接から生まれた抽象画です。

マイドキュメント (3)

「インク」の「かぶらペン」を使用。ディゾルブで流量を少なくしたら、おもしろい跡が現われました。流量を何通りか変えて、金属の光沢のつもりです。裏波部分は、思い通り描けませんでした。今日のベストです。

他にも色々描いてみたいです。

ありがとうございます。それでは、また。