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私を構成する9枚 2/9

 いき苦しい世の中でも懸命に生きているみなさん、こんばんは。Stay Homeのみなさまの空いている時間を少しばかり埋める力になれれば幸いです。

 さて、前回に引き続き今回も、Twitterで投稿させていただいた #私を構成する9枚 のタグのお話をしたいと思います。今回の作品は、

Red Hot Chili Peppers/ Californication 

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 日本ではレッチリの名前で親しまれている、Red Hot Chili Peppersが1999年にリリースした作品です。伝説のギタリスト、ジョンフルシアンテが復活して制作した作品です。まあこのアルバムの詳細な情報や裏話は、もっと詳しく書いた書籍やブログがあるのでそちらをお読みください。

 ここでは、この作品と僕とのエピソードについて。

 って言ってもこのアルバムにはそこまで深い思い入れが無くて。と言いますのも、思い入れがあるのは、曲そのものなのです。その曲は、このアルバムの1 曲目、Around the Worldです。最初にこの曲を聴いたのは、インターネットで"ベース 格好良い曲"と調べて出てきた曲を漁ってた頃でした。当時の僕は、教室でも一人でオタク趣味な小説を読むような人間でした。そこから刺激的なものが欲しくなり、音楽に走るようになりました。

 初めてこの曲に出会った時、歪んだベースラインと、タイトだけれどもどこかズレたようなギターリフ、ボトムスを固めるドラムに、一瞬にして心惹かれました

 当時、高校生になりたての善太少年は、このライブ映像を観て、ベースってクソ格好良い楽器じゃん!!!と思いました。少年は父親に頼みベースを買ってもらいます。そこから僕のベーシスト人生は始まりました。高校のとき、軽音楽部に入りコピーバンドを楽しむ毎日でした。当時の僕はそれで満足でした。歌詞の意味なんて何も理解しないまま、曲だけを聴いてた日々です。

 レッチリが好きだと言いながら、その曲の雰囲気しか読み取れなかった善太少年は、ギタリストの同級生K君に出逢います。彼はグランジロックが大好きで、僕よりも音楽に造詣が深かったのです。彼との出会いから、僕の音楽観は深まっていきます。


「レッチリが好きでベース始めたんだよね!Around the Worldとか好きで!シビれるよね!」「へぇー、てことはNirvanaとかも聴いたりするの?」


 Nirvana?なんじゃそれは、今はレッチリの話をしてるんだぞ。なんの話をしてるんだこいつは。そんな気持ちで彼と話していました。その後何かの縁があって彼と一緒にバンドを組むことになりました。「Foo Fightersがやりたい」僕はどんなバンドなのか知らず、洋楽のバンドをただただコピーしていました。その後知るのです。Foo FightersのギターボーカルがNirvanaでドラムを叩いてた事を、そしてNirvanaでレッチリ のベーシストがトランペットを持って楽曲に参加していた事を。再三話すことになりますが、

 僕は何も知らずに曲を聴いていたのです。

 好きなバンドの何も知らずに。

 それから、同級生のK君にはたくさんの事を教えてもらいました。同じ時代に活躍したバンドや、エフェクターの使い方など。彼には感謝しても知り切れません。その後、後輩にも恵まれて、レッチリが好きなギタリストM君とバンドを組んだり、ドラマーのPちゃんと合わせたり。好きな音楽から繋がることができました。


レッチリから学んだ事は、

 ベースは歪ませるもの

 音楽は生きているもの

 ソウルフルで無ければ良いのもは生まれない

この3つです。1つ目のベースは歪ませるものというのは、言い方は冗談めいていますが結論から言うと、音楽に正解は無いと言うことです。それは音楽だけで無く、全てのことに共通します。一般的に低音を固めてるのがベーシストの役割かもしれませんが、別に高い音を出したって、ペラペラな音を出したって良いのです。それが一つの作品となるのです。

 2つ目の音楽は生きているものというのは、彼らのライブ形態によるものです。彼らレッチリは、元々の曲はあるものの、ライブの時はアドリブをふんだんに盛り込みます。そして、オーディエンスは歓喜狂乱するのです。時には、メンバー同士で喧嘩する事もあります。しかしそれは、彼らがやりたい事がぶつかり合った結果なのです。そのようにして音楽は生きていくのです。

 3つ目のソウルフルから生まれるものとは、今の話から繋がります。バンドは多かれ少なかれ、他人と一緒に音楽をやるものです。ソウルフルに、魂の籠もった演奏をしなければ良いものは生まれないのです。レッチリのベーシスト、Fleaは「Music is divided into two. It is either a soulful one or a crappy one.」と言っています。日本語訳すると、「音楽は大きく2つに分けられる。ソウルフルか、そうでないゴミかだ。」ということです。この二元論が、僕の音楽観に強く響いてます。もしかしたら、ゴミな演奏をずっとしていたかもしれない……。


 そんな僕の高校を彩る要因になったバンドでした。当時はクソな思いしながら部活をやっていたけれど、そのせいかおかげかこういして今の自分が出来上がりました。

 だらだらと書いた文章ですが、お読み頂きありがとうございます。明日もこの時間に投稿したいと思います。また明日。


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