私を構成する9枚 4/9
自宅にいる時間が増えてペースが掴めてきたみなさん、こんばんは善太です。
今日も #私を構成する9枚 から、東京事変の『教育』を紹介しようと思います。
東京事変は皆さんご存知ですかね。東京オリンピックを控えていたはずの2020年。閏年の今年に、8年ぶりに復活を果たした日本のバンドです。各パートのスペシャリストが集合。最高。
高校の軽音部で活動していた人は、1度はコピーしたことがあるんではないでしょうか。その例に漏れず、僕もベースでコピーにコピーを繰り返し、ハマりまくっていました。
ベーシストである亀田誠治さんの活躍は多岐にわたり、音楽プロデューサーとしてもその力を発揮しています。音楽を創り出す方法はたくさんあると初めて知る機会は、亀田誠治さんからでした。
バンドの中で、ベースの音が歪んでいる。
ベースは歪ませるもの。だという疑問が確信へと変わりました。歪んだベースは、曲を荒々しく、厚く、気分を高揚させるのです。
東京事変のコピーをベーシストとして経験して、学んだ事は2つあります。1つは、ベースを巧みに使えば、自在に曲の雰囲気を操れる事。それと、ベースを歪ませるのは楽しいという事です。
ベースという楽器は、低音を出す事に特化していて地味な楽器です。ギターのように和音を出すと濁り易く、メロディを奏でても埋もれて場合が多いです。地味な楽器なのです。しかし、場を支えている。人知れず低い所から支えています。歩き易いように平坦な道を造ったり、眠り易いように低反発な布団になったり。いろんな選択肢があるのだと気付きました。
音作り次第では、地味なんて言ってられない。
『群青日和』のベースラインを例に取ってみるとよく分かります。椎名林檎さんの弾き語りから始まり、バンドインする前。ラスサビに入る前。ベースのリフが先陣を切るのです。歪んだベースラインが。耳によく馴染みます。
サビで流れるメロディアスなベースラインも印象的です。曲を、ストレートなロックからロックサウンドなJ-POPへと、表情を変えてくれます。亀田誠治さんのジャズベースのドンシャリサウンドに、歪んだ音を混ぜたあの音のお陰で、この曲のベースラインが聴きやすくなっているのだと思います。
さらに、ベースは歪みすぎてはいけないのです。そんな事をしたら曲が崩壊してしまいます。使うにしても、Red Hot Chili Peppersの『Around The World』のように、フレーズを際立たせる為に。行き過ぎない事が大切なのだと学び取りました。
亀田誠治さんの演奏は、ベーシストの模範。
師匠です。