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人懐っこいベトナム人技能実習生【技能実習生との日々④】


どうしてそんなに人懐っこいのだ

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「キクさん!」午前の業務終了ベルが鳴り昼休み、楽しい楽しい休憩時間に入ると実習生のテンションは急上昇する。そりゃ休憩時間だから楽しいだろうが、本当にうれしそうなのだ。

この時も社内ですれ違う瞬間のこと、私の脇腹にグエンが軽いチョップを繰り出してきたのだ。それを見たチャンが私の両肩に腕を置いてぶら下がってくる。

この出来事、アラフィフの私(つまりおっさん)と20歳過ぎのベトナム人技能実習生(女性)との日常的なやり取りである。もう日本人の感覚では考えられないレベルでのスキンシップなのだ。そういう私も実習生の首筋や脇腹を軽く突いたりする時がある。
(注意:文章だけ読むとおっさんが若い女の子とニヤニヤしながらじゃれ合ってる、普通に考えれば気持ち悪いセクハラだ。自分自身で文章を書きながら気持ち悪い。でもそうじゃない、信じて下さい)

それを見ていたパートのおばちゃんが「あんたら本当に親子やなぁ」と言ってきた。そうなのだ、実習生の彼女達も誰彼構わずじゃれ合う訳ではなく、人懐っこさの中にも異性とは【それなり】が存在する。良くも悪くも私は異性というよりは完全に【お父ちゃん】扱いなのだ。

日本人男性社員の頑張り(A君の場合)

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(タピオカの粉で皮を作ったエビ餃子、ベトナム中部地方の料理とのこと)

女性パート中心の工場でも少しは男性社員も存在する。そう、実習生の根っからの人懐っこさにコロッとやられる日本人の男性社員が出てくるのは当然のことであった。

日本人独身男性社員のA君、仕事中も女性実習生と話をする機会が増え仲良くなるにつれ、良い方向へ進みかけたかのようにも見えた。

そしてA君、日曜日に実習生の寮(賃貸アパート)の部屋番号を教えてほしいと急に私に電話をかけてきた。さすがにそれを教えることには抵抗もあったが(いくら双方が同じ会社の従業員とはいえ部屋番号を会社側が教えてしまうのだから)、ここは【頑張れA君】の超法規的措置で教えた。

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(ベトナム料理は野菜が多くて美味しい)

翌日、A君が訪ねた部屋の実習生(チャン)に聞いてみた。実は一緒にご飯を食べる約束を事前にしていたらしい。

「昨日Aさんが来たよ、アイスクリームとフルーツをたくさん持ってきた。私たちはベトナム料理を作って一緒に食べたよ」とのこと。

当のA君に聞いても「ベトナム料理って美味しいですね」と案外良い返答であり、誰を目当てだったのか聞いてもはぐらかされてしまった。
あの部屋の実習生、4人中2人にはボーイフレンドがいるが他の二人は絶賛【日本人】の恋人募集中なのだ。髪の毛が薄くてもおじさんでも大丈夫、そのかわりお金持ちが良いらしい。

今後のA君の進展を見守りたい。

※A君の場合ということはB君の場合も存在する。それはまた別の機会に。

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