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MC-707について色々思う事 良い点とか注意したほうが良い点とか

タイトル画像はRolandのウェブサイトより
https://www.roland.com/jp/products/mc-707/

Roland MC-707ですが、素晴らしいグルーブボックスです。しかしながら、操作と使い方が一見煩雑なのがネック。使い方のコツみたいなのを書いておきます。これから何回か書くかも。
ただし、サンプリングとかループはMC-707であまり行っていないので言及できません。すいません涙


他記事まとめ

MC-707について色々語りたいことが増えてきたので他にもいくつか記事をまとめております。

https://note.com/4563photo/n/nd534fb7dad87

https://note.com/4563photo/n/n237111f18521

MC-707はすごいGrooveboxだ、でも...


MC-707は非常に素晴らしい機械でもあり楽器です。でも、それなりにコツがいる気がします。こんな人に向いているかもしれません。

・複雑な階層構造が気にならない
・カーソルキー連打も気にならない
・ツマミがないシンセのエディットになれている
・ROLANDのデジタルシンセになれている
・多少デメリットがあっても、音が良ければすべて許せる
・OCTATRACKが欲しいけど高くて買えない
・マニュアルを解読するのが好き
・マシンライブでミキサー兼ポリ音源が欲しい
・複雑なデジタルシンセをエディットするのが好き
・そんなにサンプリングはしないかも

初心者の人でも深いことをしなければ使いこなせるかな?
正直癖はありますが、ほんと素晴らしい楽器です。
かなり強力なDSPとCPUを搭載しているように思えます。

MC-707の良いところ


・音が素晴らしく良い
・膨大かつ、同時に大量に使用可能なDSPエフェクト
・全く処理落ちしない
・縦スライダーが最高
・あらゆるパラメーターをエディットできる
・かなり分厚くユニゾンにすることも可能(その代わり同時発音数は激減)
・各トラックのツマミに任意のパラメーター3種類を呼び出すことができる
・軽い 薄い
・デザインもまあまあ
・ミキサーとしての性能が実はかなり良い
各トラックにEQ、MFX、マスタリングコンプにマスタリングエフェクターが使えます。ミュートもできるかも。
4 mono inputミキサーとして使えます。

モジュラーシンセのモジュール直結でも使えますね。ただし、mono-monoのケーブルでないと音が出ないモジュールとかありました。

・使いやすいシーケンサー ただしコード演奏は今のところイマイチかな
・MX-1とUSB一本で接続できるAIRA LINKが便利(MX-1の代替機は出ないのだろうか)
・バージョンアップで追加されたRANDAM音色作成機能が最高に素晴らしい

もしかすると、ものすごくコストパフォーマンスの良い機材なんじゃないでしょうか。


使っている際、注意した方が良い点

1:リファレンスマニュアルとアップデートマニュアル

MC-707の説明書は下記のSUPPORTよりダウンロードできます。実は取扱説明書にはたいしたことは書かれていません。重要な内容の大部分が「リファレンスマニュアル」に書かれています。また幾多のアップデートにより、かなり機能が追加されているため「アップデート」内にあるマニュアルにも重要なことが書かれています。
リファレンスマニュアルは可能なら印刷して手元に置いておきたいですね。。。

2.謎のvalueダイヤル

この機材にはvalueダイヤルという大きなダイヤルが付いています。最初何のためについてるかわからなかったこのダイヤルですが、選択してる機能によって動作がコロコロ変わります。


ツマミの下の8つのボタン、どれがアクティブになっているかによって機能が変わります。

SOUND:選択した列のスクロール
CLIP:選択した列のスクロール
KNOB ASSIGN:機能しない
FUNC:機能しない
TEMPO:テンポコントロール
INPUT:INPUTボリューム

EXIT:機能しない(ボタンを押すとメイン画面に移る)
ENTER:機能しない
メイン画面:CLIPの選択している横一列を上下に移動


右上のエフェクターボタン「REVERB」or「DELAY」or「MULTI」+SHIFT(EDIT):など、その他のEDIT画面等はたいてい左右カーソルキーの代用で、一気に移動したりするのに使えます。※ただし、場所によってタブ切り替えだったり、タブ切り替えが作動しなかったりするのがよくわからないUIUXだ...

この機材は意図的にエディットとかしない限りはたいていメイン画面にいるので、VALUEダイヤルは選択するクリップ上下を選ぶというのが一番使う機能でしょうね。VALUEダイヤルが予期せぬ動作をした場合はたいてい「TEMPO」か「INPUT」が点灯しているときです。

3:TRACK>CLIP>TONE>PARCIAL x 4という階層構造

この機材は上記の階層構造が基本となっています。

TRACK:筐体上でもミキサーみたいに8つ縦スライダーが並んでいます。それぞれの縦軸が「TRACK」です。

TRACKを作る際に、「TONE」「COMP+DRUM」「DRUM」「LOOPER」の4種類をいずれかを選択します。「COMP+DRUM」は8トラックのうちどこか一か所しか選択できません。あと確か「LOOPER」も全トラック配置ができなかったかと思います。

CLIP:各トラックにある箱。1小節から4小節で各トラックの音をループさせることができる。
TONE:いわゆる音色
PARCIAL:音色の最小構造 4つまで組み合わることができる これはROLANDのデジタルシンセ共通ですね。

ここでわかりずらい点をいくつか挙げてみます。
・TRACK設定とCLIP設定が同じ画面に混在している
・TRACK設定とCLIP設定を行き来するのが面倒くさい上に、画面上の違いが殆どない。(下記の引用を参照) 時々間違えてしまう。


1. HOME 画面で、カーソル上ボタンを何回か押してトラッ
ク全体を選びます。
リファレンスマニュアルP20より引用

右上の表記が「TRK」に代わっていればTRACK設定、「CLP」ならCLIP設定です。

CLIPを削除したつもりが、TRACKを削除すると泣きます。(全部のCLIPも設定も消えてしまう)

・TONE or DRUMは全然違う画面にあって設定方法(UI)が全然違う
・EQがTONEにもTRACK設定にもあるが、UIが異なる。(TONE画面のEQはTONEに作用して、TRACKの EQはTRACK全体にかかるものらしい)

ちなみに、バージョンアップで追加された「RTNや外部入力を各トラックに割り振る機能」はTRACK設定でおこないます。これを設定すると4inputミキサーや2 st + 2monoミキサーとして使うことができます。

ただし、後述しますが、DRUMの場合は
TRACK>CLIP>PAD>INSTという階層構造になります。

4.TRACKとCLIPの階層構造と操作性

上記のTRACKとCLIPですが、音色設定をTRACKのどのCLIPでも共通にする設定にするか、CLIPごとに変更するかという設定ができます。前者の方がわかりやすいですね。確かTRACKの方の設定でできたはずです。

5.「COMP+DRUM」のわかりずらさ

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MC-707リファレンスマニュアル 45Pより引用


TRACKを作成する際、「COMP+DRUM」にすると、DRUMトラック全体で6種類のCOMPを選択、各パッドごとにEQを設定、さらにトラック全体にかかるマスターエフェクトを選択することができます。

つまりドラムトラックだけで、各パッドのEQ+6つのコンプ+ドラムトラックのマスターエフェクト+マスターreverb+マスターDELAY+マスターMFX+マスターコンプと膨大なエフェクターが使えるので、実は非常に素晴らしいのです。

が、、、しかしながらこれが非常にわかりずらい。上記マニュアルで[B]の箇所にCOMPと表示されていますが、ここはCOMPの細かい中身の設定となります。COMPを各音色に適用されるのはPADを選択して、「ENTER」で入ったのちに右の「PADエディット」を選択させてから、ひたすらスクロールさせたところです。これに気が付くのに数日かかりました...
※リファレンスマニュアル74PのPAD CTRLです。

6.KNOB ASSIGNが面倒くさい

各トラックのスライダーの上に、3つツマミがあります。こちらのツマミで各トラックの音色をいじるパラメーターをアサインできるのですが、いちいち設定しないといけないので面倒くさいです。音色ごとにある程度は設定されていますが....

3つまとめて設定できたり、全トラックの設定を一括で変更するテンプレートとかそのうちアップデートで実装されると楽しいのですが。KNOB ASSIGNは色々奥が深いので、今後追記したいかも。


おわりに

とりあえずは気になったところを書いてみました。使用頻度も高く、覚えておくと良いショートカットや特殊な機能なんかもまとめてみたいと考えています。




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