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RF3RD (イラストレーター) [インタビュー in ブルックリン vol.7]

毎月第二火曜に行っている 4533 studio 主催のマンスリーイベント、Honey's Tuesday vol.46、今回はミュージシャンのパフォーマンスだけではなく、RF3RD ことリチャード フォード 三世 が、ライブペインティングを披露してくれる。彼はプロのイラストレーターでもあり、グラフィクデザイナー、グラフィティーアーティストとしての仕事もしているが、私たちのイベントには以前、何度かDJとして出演してもらったことがある。
自己紹介をお願いします。

リチャードフォード3世 (Richard ford the 3rd)  です。
イラストレータ、グラフィックデザイナー、グラフィティアーティストです。
出身はデトロイトですが、ニューヨークにはもう、、、大体10年ほど住んでいます。

今回、6月8日はライブペインティングをしていただくのですが、
以前は何度か、DJをして頂きました。私たちが大好きなDJのひとりです。
リチャードのDJスタイルについて、お話していただけますか?

デトロイト出身なので、もちろんデトロイトテクノ。
シカゴにも少し住んでいたので、シカゴハウスも好きです。
地元のつながりがあるものは何でも好きですね。テクノ、ハウス、エレクトロ、、、音がよいと思えば何でもプレイします。

Kポップや、Jポップは聴きますか?

Kポップはちょっとだけかな。Jポップは特にロックをよく聴きます。
聴くのは何でも好きなのですが、DJするとなると、ハウスとかテクノですね。

好きなミュージシャンは?

いちばん好きなのは、デリックメイ。いま着ているTシャツは地元のデトロイトで買って、これを着すぎなくらいなのだけど、このTシャツを買った時はまさに、デリックメイに会った時なんです。
長い話ですが、僕の友達がテクノミュージックをつくっていて、デリックと友達でした。当時、その一年くらい前に僕が描いたデリックメイのデジタルアートがあって、その実物をデリック本人に渡そうって計画しました。そして遂に、このTシャツの「ホームレスホーミーズ」というイベントで彼に会い、自分の作品を渡して、イベント中に何度が話をする機会があって!実際デリックとは、ちょっとだけハングアウトした、ってだけなのだけど、共通の友人もいたし、僕の人生で最高の日でしたよ。

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イーストヴィレッジにある「酒場デシベル」の、アウトドアダイニングの席の囲いに、リチャードのイラストがありますよね。あれはどういった流れで描くことになったのですか? (*コロナ禍 に屋内での食事が規制された為、ニューヨークでは歩道沿いの車道にダイニングシートを作ることが許可され、多くの飲食店が寒い冬でも外で食事ができるよう工夫して小屋を作った。現在はワクチンの普及と共に屋内の人数制限もなくなったが、気候的には外のテーブルも重宝するので、今でもそのままにしている飲食店が多い。)

ある日、ガールフレンドとデシベルで夕飯を食べてただけだったのだけど、ちょーくん(デジベルの店長)が僕の絵を見て「その辺になんか描いてよ!」って言ったので、「もちろん。」と、自分の油性ペンで絵を描きました。で、僕のガールフレンドだったか僕自身だったかは覚えてないんだけど、その前の夏に、僕がHouston Street (マンハッタンのホーストン通り)の壁に描いた絵のことを話したんです。そうしたら「この店にもスプレーで描いてもらえるかな。」って話になり、デジベルが全部タープなどをセットアップしてくれて。そんな流れかな。

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絵を描くことは、どのように始めたのでしょうか?

一番最初に絵を描きはじめたのは、もーのすごく若い頃で、いままでの人生ずっと絵を描いてるとは思うけれど、大学では従来の授業を取りました。シカゴのコロンビア カレッジ でイラストを専攻をしていたのだけど、最初は鉛筆とかチャコールとかで従来のイラストを学んで、4年生に近づくにつれてソフトウェア、フォトショップとかイラストレーターとか、いわゆるアドビのほとんど全部のソフトを学習したかな。卒業してからは、独学です。

リチャードの作品のスタイルは、日本のアニメの影響があるように思います。日本のアニメはどのように知りましたか?

中学の時に父がアニメを観ていたんです、日本の名前を忘れてしまったけど、、、英語名は「スピードレーサー」。(*日本名は「マッハGo Go Go」)主人公の白い車に、「5」ってかいてあるやつ。
父はそれを見て育ったらしいのだけど、僕は、それが再放送されたのを観て、「すごく格好いい!だけどなんだか全然違う!」と感じて。当時僕はアメリカのカトゥーンをよく観てたけど、スピードレーサーのエンディングクレジットを見た時に、どこか違う国のものなんだな、とは思った。
高校生になってからは漫画も読み始め、もちろんアニメももっと観るようになって、僕の見ているそれらが、日本のもの、とわかった。以来、いろいろ読み漁って、いろいろ集めて、いろいろ観すぎなくらい観て、テレビゲームにもはまって、、、いろいろな日本のポップカルチャーが、僕のスタイルに影響しています。

特に好きなアニメや漫画は何ですか?

一番難しい質問だな、、、。漫画だと、、、残念ながら作者が最近亡くなってしまったのだけど、『ベルセルク』かなすごく繊細です。
アニメだったら、『FLCL』(フリクリ)かな。1シーズンがすごく短い6エピソードなのだけど、スタイルが素晴らしい!このアニメで、初めて日本の生活を垣間見たというか、近代の日本を感じたというか。すごく日本に行ってみたくなった。

実際に日本に何度が行かれて、アニメと同じだ、と感じたようなことはありましたか?

いや、それはなかったですね。頭の中で、アニメはアニメ、実際の生活は違うもの、と思ってしまっていたので。それにニューヨークでは日本のものが色々と手に入りますし。日本に着いてみて、驚きがなかったことがむしろ、悲しかったですね。でも深く探索をしはじめたら、いろいろと素敵な発見はありました。
「なに自動販売機!」「なにこのよくわかんないもの!」「なにこの食べ物!」みたいなことがなかったのとは対照的に、近所を散歩していただけの時に見る建築物でさえアメリカと全然違う、とか、そういったちょっとした事に衝撃を受けたりはしました。

日本で展覧会もされていましたよね?

2018年ですね、友人のアーティスト2人と、グループショウをしました。全部自腹で、みんなでお金を出しあってギャラリーを借りたんです。アメリカから自ら作品を飛行機で運んで、自分たちでセットアップして、ってかんじだったけど、楽しかったです。

ジャパンソサエティでイラストの先生もしていらっしゃいますよね?

去年の夏だったかな、僕の友達が、僕をジャパンソサエティーの「漫画クラス」の先生に推薦してくれていました。それでジャパンソサエティが僕に連絡をくれ、僕のいくつかの作品をみた上で、テストのような形として、僕が先生として教えている姿をチェックして。僕が中級クラスを教えている時が良かったみたいです。いまは丁度サマークラスが終わったところなのですが、今年の後半は、週に一回の4クラスの授業がまた始まります。

ニューヨークでお気に入りの場所はどこですか?

どこだろう、、、。場所によってはすごく具体的になってまうのだけど、夕暮れのハドソンリヴァーパークフラッシング (クイーンズ区)、人が少ない時のセントラルパーク、イーストヴィレッジ(マンハッタン)
夏頃のブッシュウィック(ハニーズの近く)の、グラフィティやストリートアート。


インタビュー・訳 Twisty




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