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人間知について。生きることと切り離すことのできない必須スキル?

こんにちは、もう四月も後半に差し掛かかって新学期から日常に変わろうとしてますね。五月病って言葉があるみたいに、この時期はモチベーションが下がりがちなので頑張りたいですね。

昨日の深夜、高校ドンパ(ドンパ:北海道弁で同級生のこと。この方言は使いやすい)の3人で『人文知』っていうLINEグループが作られた。経緯を聞いてみると、2人でzoomをしているときに人文知について盛り上がって、このグループを作ったそう。こういうところにお呼ばれしたことがうれしい。ありがとう。

人文知との関わり

自分と人文知との関わりを考えていこうと思う。「これだ!」と言えるような人文知との関わりは昨年履修した「人間知の学際的探究〈CHAIN入門〉」だろう。北大にはCHAIN 人間知×脳×AI研究教育センターという施設がある。この施設は様々な分野で活躍する方が、人間とは何か、脳とは何かを哲学や医学や動物行動学、ITなどの様々な分野から研究している。詳しくは下のURLからHPを見てもらいたい。
https://www.chain.hokudai.ac.jp/#page1 


ロゴがかっこいい。HPもかっこいいので見てほしい。

第1回 イントロダクション+哲学と科学
第2回 社会秩序の数理
第3回 AIと生命 人工知能と心
第4回 人工生命
第5回 精神疾患と哲学
第6回 「孤独」の学際的研究
第7回 脳と意識(1)
第8回 脳と意識(2)
第9回 身体性の認知科学
第10回 仮想現実と実在感
第11回 認知と身体の哲学
第12回 AI時代の倫理学
第13回 心の進化的起源
第14回 「知性」の比較認知科学

全題目はこんな感じ。毎回違う視点の教授が話しているのですんなり入ってくる話と入ってこない話があったけど、私が一番印象に残っているのは『自由意志』についてだ。

自由意志とは

18世紀の数学者ラプラスは「すべての物体や粒子の情報が完全にわかる存在がいれば物理のルールに基づいて未来のすべてを予測することができるだろう」と考え、その存在のことをラプラスの悪魔と呼んだ。しかし19世紀に生まれた量子力学の発展によりこの悪魔の存在は否定される。不確定性原理などは大学一年生の物理などでも習うだろう。これらは決定論と呼ばれ、自由論と対立する理論だ。

ラプラスの悪魔の議論から電子などの小さな世界での決定論は否定されたが、自由論が肯定されたわけではない。自由意志とは、人間の内面に自由を求めた理論で、人間の『意識』が外部から何も影響を受けず自身の行動を起こそうとする気持ちや考えを生み出す能力があるとする仮説のことである。

自由意志については、このラプラスの悪魔の話を聞いた小学生の時からずっと興味を持っていたが考える機会はあまりなかった。今回の講義では、動物行動学的な観点から条件付け行動と自由意志の違いについて動物実験をもとに考えるものや、AIに自由意志が宿るかなどについての講義があり、非常に魅力的に感じた。高校までの授業では、自身の考えや生活に密接にかかわる講義はあまりなかったように思える。

理工学生に哲学は必要か

高校の時に、理系は一度も哲学や倫理を学ぶことはない。では、なぜCHAINでは理系学生対象の講義を行っているのか。講義の最初に教授はこう述べていた。

ここにある机を認識すること一つとっても、主観を通してではないと客観的にここに机があると断定することはできない。これは現象学的な思考である。哲学的思考を学ぶことは、すでに私たちの中に潜んでいる根底的な考え方(ステレオタイプ)を自認し、そして解体するものである。哲学的な思考を学ばないと、科学的なブレイクスルーにつながる発想の転換を生むことができない。哲学から発想を汲み取ることが理系研究者にとっても大切だと思う。

終わりに

哲学に関してはもっぱら素人だけど、これから二人と議論を深めて様々な視点を学んでいくことを楽しみにしてまーす!

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