私の好きなカバーソング(87)「Lamento」アントニオ・カルロス・ジョビン、ナラ・レオン、デューク・ピアソン、セルジオ・メンデス
ジャンルや時代に関係なくそのとき気になる音楽をずっと聴いてきました。学生時代はCD普及前でレンタルレコード屋にはずいぶん世話になりました。ボサノバの超名盤ということで借りたアントニオ・カルロス・ジョビンさん(1927-94)の「Wave」(1967)は本当に名盤でした。特にタイトル曲とこの曲が忘れられなくなりました。
この曲は正式には「Lamento no Morro(モーホの嘆き)」で1954年に戯曲のために書かれ、ジョビンが作曲です。lamentは、嘆く・悲しむ・悼むという意味で、音楽としてはエレジーやsad songとほぼ同じですね。Morroとは貧民街のことらしく、愛する女性との別れを歌っているようです。今回もブラジルものになりましたが涼しさと寂しさを同時に感じる曲です。
1967年の映画”Garota de Ipanema”(イパネマの娘)に使われ、ボサノバ歌手ナラ・レオンさん(1942-89)が歌ってます。私が大ファンのブラジル人ミュージシャン、エウミール・デオダートさんが参加しています。
ジャズ畑からは米国のジャズピアニスト、デューク・ピアソンさん(1932-80)が1969年にカバーしてます。ボーカルは鬼才と呼びたいフローラ・プリムさんです。
1950年代から活躍するブラジルの至宝セルジオ・メンデスさん(1941-)の2006年のアルバムからです。このアルバムにはブラックアイドピーズが参加しています。