私の好きなカバーソング(75)「Come Sunday」デューク・エリントン、ハンク・ジョーンズとチャーリー・ヘイデン、吉田美奈子と渡辺香津美、エリック・ドルフィー
米国のピアニスト・作曲家・バンドリーダーであるデューク・エリントンさんが作詞作曲、1943年のアルバム「Black,Brown and Beige」に収録されてます。1958年に再録しゴスペル歌手マヘリア・ジャクソンさんを起用し楽団の演奏を取っ払ってほぼアカペラで歌い、名演とされてます。
エリントンさんがこのアルバムが作り曲を書いた背景にはアフリカから連れて来られた黒人の長い苦難の歴史(世代を継いで肌の色が黒から茶色、ベージュへと変わっていく)があるようです。
夜明けから日沈まで同胞とともに働き、神様に救いを求め自由への願いを届けるため、”どうか日曜が来ますように。われらの待ち望む日曜日が” という曲です。
そういった背景を知らなくても、マヘリアさんの歌唱は感動的です。
この曲を知ったのはジャズピアニスト、ハンクジョーンズとベーシスト、チャーリーヘイデンの2人の巨匠による双頭アルバム「Come Sunday」です。曲がアルバムタイトルになってます。前回の投稿でもこの2人を紹介してます。
私が40年来ファンである女性シンガー吉田美奈子さんと日本を代表するギタリストである渡辺香津美さんはデュエットアルバム「Nowadays」(2008)で取り上げてます。
今年2月に渡辺香津美さんが脳幹出血で倒れたという残念な報道がありましたが続報がありません。一日も早く回復し演奏活動に復帰してほしいです。
ジャズ管楽器奏者のエリックドルフィーさんはアルバム「Iron Man」(1963)で取り上げています。ここで吹いてるのはバスクラリネットだと思います。アバンギャルドでフリージャズにも近いドルフィーさんですが、こういう落ち着いたしっとりした演奏も素敵です。