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私の好きなカバーソング (3)ラバーズ・コンチェルトとべサメ・ムーチョ

サラ・ヴォーン「ラバーズ・コンチェルト」


誰もが聴いたことがあるバッハの有名曲。女性ジャズボーカル最高峰がちょっとドスの効いた声で軽やかに歌う。聴いてるだけで気分が昂揚する。むかし携帯電話の着うたが流行ったとき、数年間この曲を使っていた。サラ・ヴォーンが歌うとどんな曲もサラ節になり、次々聴きたくなる。ダイアナ・ロスが歌うシュープリームス版も素敵だ。

つぶやきジョアンの「べサメ・ムーチョ」 


「べサメ・ムーチョ」ラテンの名曲だ。なんとビートルズも初期に演っている。私の好きなバージョンは2つあり、1つはボサノバのジョアン・ジルベルトのもの、音数が少ないつぶやくような独特の歌いっぷりはやみつきになる。間の取り方が唯一無二で日本的侘び寂びを感じる。東京公演のライブ盤は最高!でも一度は生で聴きたかった。


生き急ぎすぎたペトルチアーニ


もう1つはフランス人ジャズピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニのもの。先天性骨形成不全症で幼少期から骨折をくり返し身長約1メートルという身体のハンデを全く感じさせないすごい演奏。ペトルチアーニは日本公演を目前にした1999年1月6日、ツアー先のニューヨークで肺炎で急逝、36歳だった。私は日本公演のチケット(前から6列目ほぼ正面!)を買っていたので悲しかった。亡骸はパリにあるショパンの墓のすぐ近くに葬られたという。死から20年以上経つが最近も過去のライブ音源がサブスクで配信されている。ペトルチアーニの作るオリジナル曲や演奏は基本明るくて今もヘビーローテーション。音楽はタイムマシンだが日々の暮らしのガソリンだ。まさしくNo Music、No Life!(タワーレコードの企業メッセージより)


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