「ペリーとロマンスできるゲーム」はもう古い!時代は…【Rise of the Ronin】
あの黒船でお馴染みのペリーとロマンスできるゲーム、Rise of the Roninを遊んだか?
筆者は75時間遊びトロコンし、最強の幕末フォトを自慢するために記事を書いた。そのためこの記事は前半でレビューと 言いたい事への言及をし、後半はスクリーンショット集となる。
とても遊びやすいセミオープンワールド
時は幕末、舞台は横浜・江戸・京都(年代によりステージが変わる)。舞台設定にそぐわぬほど技術の発達が目覚ましく 馬呼び、オートラン、ファストトラベル、昼夜の切り替え、手持ちカメラ、周辺スキャン、滑空など およそオープンワールドにあって欲しい要素が揃っている。
街の見た目は作り込まれており、探索報酬も多く エモートも豊富。ミッションでは二者択一を迫られることもあるが、セーブを分けずとも過去に戻り選択をやり直すことができる。
かなりストレスフリーでとっつきやすいゲームとなっている。
一方戦闘はソウルライクでありやや骨太で、敵の行動を見切り、石火(パリィアクション)を重ねることにより気力を削らないとボス戦ではダメージがほぼ通らない。集団戦では弓兵・火炎放射器・散弾銃・砲台がとにかく鬱陶しい。しかし銃などはこちらも使えるのでバンバン死体撃ちしよう。
雑兵は暗殺で即死なので、基本は隠密で数を減らし戦っていくことになる。暗殺方法は多彩で、襖の裏から刺し殺すなどロマン特化のものから、滑空落下からの奇襲というとんでもないものまである。筆者は連続暗殺の喉を搔き切るモーションが好き。隠密難易度は高くないためどんどん暗殺しよう。
主人公は「隠し刀」と呼ばれる二者一対の闇の組織の片割れで、運命に引き裂かれた二者は異なる道を歩み、たびたび対峙していく…のだが、坂本龍馬が出てきた瞬間からストーリーは偉人に乗っ取られ、隠し刀まわりの設定はちょっとしたフレーバーになってしまう。
主人公はいろいろな偉人と親交を深め、歴史的事件の最前線で暴れている。もうちょっと影の人物でもよかったんじゃないかな…。
このゲームの明確な欠点をあえて書くが、ミッションは「倒幕派」「佐幕派」に分かれて、どちらを助けるかによりいかにもストーリーが変わりそうな雰囲気を醸し出しているが、そんなことはなく 本当に全く変化がない。主人公がどこに肩入れしようとも史実に沿って進むだけだ。
オープンワールドのゲームにしてはクエスト部分の比重が多く ボリュームがあるため 一本道でも不満はないが「派閥が分かれている」とか「過去に戻ってやり直すことができる」という要素を筆頭に いかにも分岐のあるゲームと見せかけているのは良くなく、そこに期待した人はどうしてもガッカリするだろう。選択肢や派閥を選ぶ価値はほぼない。鳥羽伏見の戦いで完全に決別したと思われた桂小五郎が次の瞬間には長屋で隣に座っていた時にはキレたし、筆者は終盤佐幕派として振る舞いこれがストーリーにマッチしていたが、倒幕派を選んでいたら混乱していただろう。
倒幕・佐幕の派閥の違いをもっと明確に書き、歴史を無視したルートを作って欲しかったが、まあそれ以外は本当に文句のないゲームだ。
要素としては猫集め、地図に乗らない強敵との戦闘、他プレイヤーの主人公が浪人として歩いているのが楽しかった。ランダムイベントも良く、展開のバリエーションがあったり クエストから派生するもの・クエストに派生するものがあり飽きさせない。読み物も充実しており、事件・人物の説明はもちろん 偉人からもらえる武器は解説つきだったりして読み応えがあった。
それ以上に好きだったのがフォトモード!スタンプとフレームとカメラワークは平凡だが、フィルターは豊富、自由に3箇所光源を置けるのが独特でいい。最高なのが戦闘演出中でもフォトモードに入れることで、
最強の幕末フォトを撮影することができる!
というわけでかなり写真撮影が捗った。拠点でいつでも容姿を変更できるし、容姿のセーブロードも容易なのが嬉しいところ。写真を撮るのが趣味な人には文句なく勧められる。
ローニンは景色だっていいし
馬もかわいい。
ペリーとロマンスできるゲーム!
歴史人物がたくさん出るゲームだとは知らずに遊んだが、このゲームで一番面白かったのがペリーだった。ペリーとロマンス(っぽいこと)が出来るのがまず面白いのだが、ミッションではペリーを使って暴れ回ることも出来る。
プレイヤーキャラクターになれば当然エモートも自由自在に打てる。つまりあらゆるゲームの中で 最も「ペリーシミュレータ」としての強度が高い。
レビューで「ペリーとロマンスできる!」を目玉にしているものがバズっていた。それに対して「確かに話題性はあるがしたいか?」と疑問が投げかけれているのを見た。
したいか、したくないかではない。別に筆者もそれが目的で買ったわけでもない。してみたら面白かったのが全てだ。
このゲームの一番初めの目的が「ペリー暗殺」であること、ペリーがあまりに肖像でおなじみのペリーであることが面白さを加速させる。
主人公が暗殺の実行犯であることについてはペリーも承知した上で容認している。あまりに懐が広すぎる。
ちなみに、ペリーとロマンスできる!でバズっておきながら、ペリーはメインキャラではないため ロマンスの特殊クエストもない。※ロマンス相手は拠点で隣に座ってくれるらしいのだが こいつはなぜかずっと長屋の外にいる。靴を脱ぐ文化がないのかもしれない。
しかしこのゲームには、そんなペリーより"すごい"ロマンス候補が存在する。
時代は「アーネスト・サトウ」
それが「アーネスト・サトウ」である。 誰?
サトウはただでさえ本人の知名度が低い、物語中でポジティブに関わってくるわけではないというハンデがあるが、さらに凄いのが好感度が解放されるタイミングが3章後半というド終盤であること。サトウは日本への理想をこじらせるあまり徳川慶喜を襲撃するという活躍を見せる。筆者は歴史に詳しくないし サトウのWikipediaを読もうと思って疲れてやめたが 多分そんな人ではない。
ペリーは最序盤に解放されるため「こんなシステムあるんだ〜」とお試しで比翼の契りを結び解消する…というムーブもあり得るが、サトウの好感度が解放される頃にはだいたい本命の比翼対象がいるだろう。そんな中で、関係の解消・再構築は楽とはいえ 本命との関係を断ち切ってサトウとロマンスをするプレイヤーがどれほどいるだろうか?
しかもよりによってサトウは浮気禁止のガチロマンス対象である。親友がいることすら許されない。
筆者はあまりロマンスは楽しまなかったが、サトウの存在を知った時から「これだけは見なくては」と断腸の思いでペリーとの関係を解消した。サトウの鬼気迫るセリフの数々を貼っていく。
なんか縁結びの神に祈った直後に主人公と出会ったという変な盛られ方をしている。
主人公のために短歌を読もうとしてくれる。
ペリーは 隣に座ってくれない、最後にみんなが主人公に声をかけるパートで来てくれない(史実ではもう帰国して死んでる)など不遇な面が目立つ。所詮は話題性重視のネタロマンス対象であり、真に製作者が推したかったのはアーネスト・サトウということがわかるだろう。
女性がどうしてもマイナーになってしまうのは分かるのだが、男性の偉人が溢れる中で 土方歳三とか福沢諭吉とかを差し置いてサトウの恋愛イベントを入れるこのゲームのすごさを味わって欲しい。
幕末フォトコレクション
見やすいようにざっくり分けているが、区分は割と適当なのでご承知ください。
(1) 主人公
ヴァルキリープロファイルの洵っぽいサムライを知る限り最高精度で作れるゲーム。
片割れの流派が最も神宮流に似てる気がする(構え的に)。突撃が使いやすいので久坂の流派を使っていた。自然もそうだが遠景の城とかすごく良い。
長屋に行くと座っているのだが、袴でない着物を着ていると下着が見えるので基本袴を穿いていた。座り方変えろ。(滑空時や移動時もチラチラ見えて気が散る)
水中でもフォトモードが起動できる。
篤姫などはイベントで馬の後ろに乗せることができる。乗馬が乱暴だと篤姫は文句を言ってくるが沖田はおとなしかった(病人だから?)。ペリーも乗せろ。
野良浪人とツーショット。
(猫フォト)
猫収集時のムービーを撮影しまくってしまうので、フォトモードの写真とは違うが掲載していく。
猫フォト終わり
(ここに書くべき話でもないが)
分岐が少ない割に時々人物を殺すか殺さないかの選択ができるのだが、これが大筋に関わらないくせに殺すとちょっと損をする(トロコン的に)嫌なシステムだった。冷酷なサムライとして生き 一貫性を持って片割れを殺した。片割れは坂本龍馬が主人公を狂わせた元凶と思い坂本を襲撃していたが、その実狂った原因はペリーなのでペリーを襲うべきだった。
隠し刀をきちんと描けていれば、もっと心を動かされたかもしれないが 歴史人物に食われた感がある。
連獅子っぽい頭装備を手に入れ一気にテンションが上がる。
カッコ良すぎる
(2) 主人公2
片割れの容姿を保存すれば、戯れに片割れになることもできる。
終盤はこちらも連獅子だったため、ギャル芳一vs歌舞伎マンのツーショットになっていて面白かった。
序盤のミッションやり直すと片割れが同じ服を着ることに気づいた(異性隠し刀でやってたら酷いことになりそう)。ということは…
(女キャラメイク)
とにかく容姿のセーブロードか楽なので気まぐれに女になったりもした
火事を撮影するリンバスでおなじみ良秀のパロディミッション。番外編のつもりだったが、この写真はメインキャラで撮影したかった。
(3) ペリー
近藤勇vsペリーとかいう幕末ドリームマッチだって撮影できる!
(4) 徳川慶喜
他に同行させられる人だと将軍とラザフォードが好きだった。
エモートは結構アホで面白かった。そういえばこのゲーム友達と遊ぶこともできるので友達がいる人はやってほしい。
(5) その他のみんな
武田物外という知らないマッチョ僧侶をなんか気に入ってよく使っていた。その結果よくわからないマッチが頻発することになる。
見た目と名前だけならだいぶ好きなキャラクター ラザフォード。アーネスト・サトウ+ラザフォード・オールコックでアーネスト・ラザフォード!では無かったらしい。
全く知らない人物だが見た目が好みなアレクサンドリア・モロー。好みなのにロマンスがなかった。じゃあなんのために…。
大砲で味方をスナイプして遊んでいた。
福沢諭吉と勝海舟が好きだった。どうせ弱いだろと思って道場で戦ったらボコボコにされた。
そんな感じ。また撮影会をやりたい。