
2025年2月に遊んだゲーム
アロハッピーよ、永遠に
今月のおすすめは、
筆者が勧めるまでもなくみんな遊んだであろうアドベンチャーゲーム【都市伝説解体センター】
脳が焼き切れそうな混乱とその先にある成長が楽しかった4ボタンリズムゲーム【Rift of the NecroDancer】
それから改めて2Dアクションゲームの一つの頂だと感じた【ソニックアドベンチャー2】、SteamやXboxで手軽に遊べるのでプレイしてみて欲しい
外伝作品だからこそ思う存分楽しめた海賊冒険譚【龍が如く8外伝】
だ。特にリフトネクロダンサーで楽しみながらも苦しむ同士が増えることを願っている。
Rift of the NecroDancer
動機:好きなゲームの続編
プレイ時間:15時間
ネクロダンサーの音ゲー。
入力はたかが4ボタン(うち1ボタンは同時押しの代替ボタンなので最小3ボタン)、決められた拍以外は存在せず、設計上 致命的なリズム難譜面はないというシンプルな作りながら、譜面の視認難により難易度が引き上げられる…言うなれば脳トレ・リズムヘルといった感じのゲーム。まあ動画を見るのが手っ取り早いので筆者の一番好きな曲一番好きな譜面を共有する。
貼って思ったがこれは比較的わかりやすい譜面だ
実は↑を当初クリアできなかったのだが、動画を見ていたおかげか つい最近クリアできるようになり 成長を実感するとともに第二期リフダン楽しい期を過ごしている
ノリのいい音楽、気持ちのいい譜面…色ごとに動作が違うのに覚えるのが難しいアルマジロ、斜めに降り注ぐゾンビの群れ、超速度で駆け降りてくる赤ハーピィ、本来音ゲーで使われるべきでない脳の変な場所がガンガン活性化していく……もうやりたくて仕方ないだろう。
「譜面の視認難が問題なら覚えればいい」そう思うだろう。実際音ゲーにおいては何度も遊ぶことで運指が安定し、上達を感じるというのはよくあるプレイ体験だ。
ところでこのゲームの原作は「リズムローグライク」である。そして本作において毎日遊べる「デイリーチャレンジ」あるいは「リミックスモード」では、譜面のタイミングはそのままにノーツがランダムに構成される。つまり音ゲーながらも、原作のようにローグライク要素を取り入れている。
これがある限りいつでも新鮮な気持ちで脳トレに勤しむことができる。その行為が楽しいかは知らない。
太鼓の達人には「でたらめ」というノーツが50%の確率で反転するオプションがあり、それに近いと思う。ところで太鼓ではギミック譜面が嫌われていたので、そもそも音ゲーマーはこういうゲーム性は嫌いなのかもしれない。
ストーリーモードはあるがやや翻訳が怪しい。まあリズムゲームのストーリーなんてこんな感じだよね、という内容ではあるが 前作ボスと主人公のコメディチックなやりとりは楽しく見れた。

またストーリーの合間にリズムミニゲームがあるのだが、これが結構面白かった。謎シチュやミス時の反応の作り込みにリズム天国の血を感じ 非常に好ましい。

一曲が基本的に長く(3分程度)、全くカジュアルではないが、発売月に追加曲がアップデートされたり今後にも期待が持てる作品だ。ぜひみんなも脳トレ・リズムヘルを遊んで脳を絞りに絞って欲しい。
ソニックアドベンチャー2
今も色褪せぬ名作がSteamやXboxで手軽に遊べる。やるしかない。
プレイ時間は40時間程度を超えた。ストーリーだけなら10時間はかからないであろう手軽さがいい。


改めてヒーローサイドを遊んだが、小粋なジョークをかまし飛行機を飛び降り、逆光を背負いながらスケボーで街を駆け降りるソニックの姿、最高のBGM……ステージ1から「ソニック・ザ・ヘッジホッグはこんなにもイカした奴なんだ!」という熱に圧倒された。とにかく面白いゲームを作ろうという気概を感じる。
ラストエピソード、地球への帰還を促すソニックの「オレと同じ、丸くて青いあの星に」というセリフが好きで、(ソニアド1と同様)最初期から完成されているモダンソニック像の強固さを感じさせる、本当にいいセリフだ。
ソニックはヒーローとしては捻くれているとよく言われるが、地球と己を同一視できるヒーローはなかなか稀有なんじゃないか。
シャドウはジェラルドの復讐のための道具なのか?という問いに対する「奴は奴さ」という言葉もいい。前作のカオスに投げかけた言葉と同様に、ソニックをソニックたらしめるまっすぐな矜持を感じる言葉だ。

クリアしたのは2回目だが新しい発見があった。ソニックが収監されていた独房はジェラルドと同一のものだったのか…とか、筆者は「シャドウの記憶がおかしいのはジェラルドのせい」というのを与太だと思い込んでいたので「記憶のコントロール」が明言されていたことに愕然とした。
◆
さて、やり込みだ。前回遊んだ時はエンブレム90枚を一つの目標としていたが…

去年より格段に上達しており本当に楽しい!メテオハードがラスボスかと思っていたが、デスチェンバーの方が辛かった。ハードモードがよ…。
どうしても無理なステージはあるので180枚は遠い目標だが やれるところまで頑張りたい。迷子のチャオなんかは結構自力で探せて楽しかった。
シャドウとエッグマンはゴールが見えている。ソニックはピラミッドケイブ・クレイジーガジェット・ファイナルラッシュが辛い。他二人はカーレース…テイルスは全ステージ辛い。

ソニックヒーローズ

動機:シャドウツアーの終着点
プレイ時間:15時間(途中)
本来遊ぶつもりだったソニックシリーズでは最後の作品。PS2アーカイブスでプレイ。
パワー・スピード・フライタイプの3体のキャラクターを切り替え、1つのステージを攻略していく。システムとキャラクターデザインから「低年齢層向け作品」と思い込んでいたが、とんでもない。ソニアド2をやりこみ「ソニック上手くなったかもしれん😁」と浮かれるプレイヤーの鼻をベコベコに折る、地獄のような難易度を誇る作品だった。
チームローズを終えた時点で4時間程度。慣れも勘案しボリュームを15時間と見積もったが、その時間での進捗はこんな感じ。

というかカオティクスを2番目に遊んだのが失敗だった気はする。ステージ途中で目標達成することがあるので手軽!という認識は「全ロボット破壊」「全部の炎を消す」などのお題の出現とともに終了する。カオティクスのあるステージのクリアタイムはシリーズで最長となり、すべてのステージを過去にした。
ところで参加している「チーム」としてはカオティクスが一番好き。騒ぐなと言ってるのに大声で返事するチャーミー…を大声で叱るベクターのやりとりが楽しかった。年齢と属性の異なる3体が仲良く連携しているのがとてもいい。
都市伝説解体センター
動機:デモから楽しみにしていた
プレイ時間:14時間
「解体」したか?

「痕跡を見ることができるメガネ」を片手に都市伝説を解体していくADV。話題作であるため筆者が今更言うこともあまりないが一応オススメレビューを書く。ネタバレを含む感想は記事の下部へ。
◆ 都市伝説とSNS
プレイすれば自ずとわかることだが、この作品におけるSNSは非常にリアル、言い換えると悪辣に描写されている。憶測、誹謗中傷、悪意ある嘘…捜査にはSNS調査も含まれるのだが、人によってはこのパートで気分を害するかもしれない。
ところで この作品の題材はオカルトでもオバケでもなく「都市伝説」だ。「都市伝説」とは人間の噂より出るもの。好奇の目で情報を捏ね回し、噂に尾鰭を付けていくSNSが 現代の都市伝説の主戦場になるのは必然的な構成だとわかる。
このSNSの描写への力の入れ方に「都市伝説を愛し、都市伝説を憎む 全ての人に捧げる作品」としての気合を感じた。
◆ 無駄のないストーリー
DEMO版の感想でも書いたが、この作品のメインの登場人物はいずれもキャラクター性が鮮やかであり「この3人の事件解体をもっと見ていたい」と思わせる魅力がある。ところで6話構成のこの作品には、他の事件を挟み込む余白がない。この完成された作劇が見事だと思った。
また、事件の過程は主人公の感想とともに手記にまとめられていくのだが、事件発生から解体までが常に8ブロックに収まっており、後半に行くにつれてボリュームが肥大するということもない。
コンセプトのひとつに「連載作品のようなADVを」というものがあると聞いたが、そのコンセプトままに完成されていると感じて好印象だった。

とにかく演出やグラフィックの質が高く、遊びやすい。「都市伝説」への向き合い方も熱心ないい作品なので 遊んでない人はいないと思うが、いなかったら手にとってくれ。
Go Home Annie
動機:ビジュアル一本釣り
プレイ時間:5時間
記憶を失ったSCP施設職員であるアニーが、施設から脱出し家への帰還を試みる一人称視点のアドベンチャーゲーム。財団モチーフの作品は数作遊んだが、実在するSCP(実在するSCP?)を題材とした作品を遊ぶのは有意識では初めて。たとえばストアのビジュアルにいるバケツは【SCP-354】と呼ばれるものらしい。wikiを併読するゲーム体験が特殊で面白かった。
一番根幹のゲーム性はビデオカメラを用いた謎解きで、ビデオの状況を再現すると道が拓かれていく…といった感じ。あとはステルスパートがあってステルス苦手なため恐怖したが難易度はそうでもなかった。
ボリューム面や画面酔いなど、正直好ましくない点は多くあるが、ビジュアルは非常に魅力的。アートは洗練されている。

そのいずれもゲーム体験、サウンドありきなので、言葉で説明するのは難しい。アーティスティックなゲームが好きな人にはぜひ触れて欲しい。グロテスクなビジュアルはあるが、決定的な恐怖シーンはない…と思う。

↑ めちゃくちゃ心奪われたシーンなのだが noteではまったく説明できないのがもどかしい。

スタッフロールまでは感動していたが エピローグは「???」となってしまった(バグを疑って3回やり直した)。プレイし終わって一つだけ面倒な実績が残ってしまったので、攻略見ながらやるかもしれない。
龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii
動機:虎
プレイ時間:40時間

8の後の時間軸で記憶喪失の真島が海賊になる外伝作品。8に登場するプレイスポットがほとんど据え置きで登場する。集団vs集団のバトルと素早いアクションが爽快。ストーリーの評価にはやや困るが脇道が非常に面白い作品だった。
フォトラリーやおみくじは「またやらなきゃいけないのか…」感があったので逆に8をやってない方が楽しめるのかもしれない。
筆者は7からシリーズに入って7が一番好きなプレイヤーであり、コマンド戦闘に好意的かつ シリーズのアクション戦闘をこれまであまり楽しめていなかったが、本作は違う。本作のアクションは本当に楽しかった。
銃がある!ブーメランがある!ワイヤーフックがある!パイレーツスタイルが集団戦でも強い!スウェイや防御以外にジャンプダッシュによる逃げの選択肢があるのがとにかく肌に合っていた。

任侠ものとして見ると…まあ任侠の心得は語ってるが…と微妙な部分はあるが、秘密の財宝を求めて少年と海に出る冒険譚としてはかなり楽しめた。船の移動が遅いので、海賊のサブストーリーをやっていくのは流石に面倒さを感じた。

真島と関わりの深い冴島のみならず南・西田などの過去キャラにスポットが当たったのも非常に嬉しいところ。特に南が好きだったので嬉しい。




変なスクショが大量にあるのでスクショを貼るだけの記事を作るかもしれない。割とどうでもいいネタバレ感想をnote下部に置いた。
Zelle
動機:気になっていたゲームの関連作と聞き
プレイ時間:2時間
ポイントクリック方式のホラーアドベンチャー。館に閉じ込められた少年は「女神ちゃん」の助力を得て、悪魔が住み着く館からの脱出を試みる。そして…この館では 反射神経のない奴から死んでゆく…。
今年発売が予定されている【Dream Channel Zero】というゲームのトレーラーに夢中になっていたところ、同作者の前作としておすすめいただいた。

館を隅々まで探索し、時にエンカウントした悪魔に対処する。悪魔を祓うためには、対象の目の色と対応したロザリオを使用する必要があるのだが…このロザリオ選択がさまざまなパターンを見せてくれる「おもしろパート」である一方、反射神経を要するデザインになっている。
筆者はDeckで遊んでいたためゴキブリに3キルくらいされながらも画面タッチで乗り切ったが、これがスティック操作だったら一生ゴキブリに殺されていたかもしれない。
ホラーらしく登場する悪魔のビジュアルはグロテスク(特に勝利時の描写が怖い)で館自体も不気味なのだが、怖いだけではないコミカルさ、人情などがそこにはあった。
終盤の破滅へと向かっていく感じ、何者だ?とずっと正体に思いを馳せていたあの人が崩壊していく焦燥感、そして希望と温かみのあるエンディング。コンパクトながら展開の起伏が激しくギュッと詰まった作品であり、【Dream Channel Zero】のトレーラーで確認できる関連性への期待が強まった。
インディ・ジョーンズ/大いなる円環
動機:ベセスダ最新作を遊びたかった
プレイ時間:24時間
ディズニーのアトラクションでしかインディ・ジョーンズを知らないが、プロローグだけで濃厚なインディ成分を味わうことができる。インディ・ジョーンズの一人称視点アドベンチャー。映画ファンはめちゃくちゃ楽しいのではないか。
とにかく映像の質が高く、まるで実写かと見紛うようなシーンもしばしばある。映像美だけでも味わって欲しい。

筆者はパズル好きなので 遺跡のギミックに挑むのはとても楽しかった。
戦闘について、序盤は鞭で敵の武器を叩き落とし そこらにある日用品(※)でボコボコに殴る最強のインディを楽しめるのだが、ストーリーが進むにつれ銃を持った敵が複数配置されるようになり…ランボープレイが通用せず、ステルスでの各個撃破が中心となる。
戦闘とパズルの難易度を別々に設定できるため、どちらかが苦手なプレイヤーにも安心のデザインとなっている。
※ ホウキにポール、ハケに埃取りに塵取りといった本気の「日用品」で面白すぎるので、それだけを目当てに手に取るのもいいと思う
ストーリーにも特に不満はないが、「これを映画化するとどんな時間配分になるんだろうな…」というのは気になる。ドラマティックかつ間延びしているわけでもないが、絶妙にボリュームがある。
(余談)
プレイ中に味方キャラがバグ?り、気絶したボス相手に延々と瓶を投げつけていたのが一番面白かったし、このゲームのムービーは丁寧にオブジェクトを参照するため、次のシーンでラスボスが荒れ放題の部屋に突っ込まず演説をしていたので最高だった。


Minds Beneath Us
動機:レビュー等より
プレイ時間:14時間
選択が物語に重要な意味をもたらす、電脳技術が発展し人間の価値が薄れきった未来都市を舞台としたADV。
特徴的なのは プレイヤーの投影先が、主人公となるジェイ・ダイ……の意思に寄生する存在であるというところ。普段はジェイの行動を選択するのだが、時にジェイ本人と話すこともあり 常にジェイと己は異なる存在だと意識させられる。
この操作キャラとプレイヤーとの間にクッションがある作りが没入感を高めてくれる。

ところでこの物語の選択の価値は非常に重い。ジェイは ざっくり説明するとエネルギー工場で働くことになるのだが、そこでは働き口のない貧困に喘ぐ労働者の受け口となりつつ、人を人とは思えなくなるような方法でエネルギーの生産を行っている工場である。
この雇用が、経済的に弱い立場にある人々のセーフティネット足りうることはわかりながらも、人間をエネルギーにすることを当然とする世界観と、現代に生きるプレイヤーは直面しなくてはならない。ここで没入感の強さが生きてくる。この社会に対して決断をする、ひとつひとつの選択が苦しい。
たとえばジェイが工場に就職する際、エネルギーとなる人間を選ぶ「選別組」か、実際にエネルギー獲得の作業を行う「操作組」か、両方を体験して選ぶことになるのだが、両者には断絶がある。
生活が逼迫している大量の雇用希望者と向き合わねばならない選別組の立場では、多少就労条件を満たさなくても 就職させて金を与えてやりたいと考える。
しかし地下深くで働く操作組は 就労条件を満たさない健康状態の人間からエネルギーを生産しようとすることで事故が起こり、時に死亡させてしまうことを知っている、目の当たりにしている。どちらの立場も苦しいが、分かり合えずにいる。

登場人物も、人がいいのはわかるのだが、誰を信じればいいのかわからず苦しい時間が多かった。筆者は好きになるべきキャラクターをあまり好きになれず過剰に苦しんだと思う。
何を選んでも身を切るような、閉塞感のある選択肢、コントロールできない話の展開、常に付きまとうリスク、相反する理想と目的…いろいろな息苦しさの果てにたどり着いた結末を、これまでの苦しみが嘘のように筆者は受け止めていた。
苦しみを伴うゲームプレイが待っているが、覚悟があるなら手に取って欲しい。ネタバレ感想をnote下層に置いたので既クリアのプレイヤーはそちらも読んで欲しい。
バイオショック リマスター
動機:ずっと「遊びたいリスト」に入っていた
プレイ時間:12時間程度
バイオショック……それは、筆者の好きなゲームがことごとく参照元としていることでお馴染みのFPSであり、長らく遊びたいと思っていたゲームだ。同スタジオによる新作の情報を聞き、ついにプレイする決心をした。
飛行機の墜落事故から逃れ、海底都市であるラプチャーに降り立った主人公。かつて栄えていたらしい海の都は、今ではスプライサーと呼ばれる化物の襲撃により見る影もなくなっていた。主人公は自分を助けるべく通信してくれる アトラスという男性の助言を聞きながら、荒れ果てた都市に挑んでゆく。

多様なスキルと武器による戦闘の選択肢、ストーリー上の葛藤、武器強化と弾種による使い分け、ハッキング、撮影による敵の分析、狂気的なテキスト、オールディーズラジオ、そして カニ……考えうる全てがあるメチャクチャ楽しいFPS作品だった。

とにかく自分の好きな作品の元ネタというだけあって、初めて遊んだ作品なのに聖地巡礼をしているような気分だった。
「恐縮だが」で何でも通そうとするなよ…と違和感を抱いていたアトラスの発言がしっかりと意義のあるものだったというストーリー構成が良い。

終盤、フォンテインの呪縛から逃れたものの、また誰かに言われるがまま、たかだか「リトルシスターの協力を得る」という目的のためだけに「ビッグ・ダディへと不可逆の変化を遂げる」展開はアイロニックなものだと思っていたが、どうもそうではなかったらしい。(プレイヤーとしてリトルシスターへ愛着を感じ、自らの意思でビッグ・ダディになることを選択すべきだったのか?)とにかく視界が制限され声が変化し己が失われていく過程が恐ろしかった。
特典映像にて「リトルシスターをレスキューするか?ハーベストするか?でプレイヤーの善悪感に訴えかけている」という狙いを聞いたが、あまりハーベストにメリットを感じなかったので善悪を秤にかけた感じはしなかった。これは没案の通り クリーチャーをリトルシスターの役に置いた方が狙いが鮮明になったのではないか。…クリーチャーに対してあまり善悪もないか。

ところでアトミックハートのDLC3で海中施設に行った理由がだいぶ分かった。リスペクトの仕方が直球すぎるだろ。
アトハが描いた狂気的なアートやテキストの元ネタも完全にこれだな〜という心当たりがたくさんあって面白い体験だった
gogh: Focus with Your Avatar (Demo)
執筆時に愛用している作業アプリ【gogh】のゲーム版 のデモ版。横画面は魅力的ながら、PCで起動すれば執筆作業と競合し、しかしDeckを起動するのは消耗が…と悩ましいのだがアプリへの恩があるので応援の意思を込めて購入はしたい。
汝のアプリ版を愛せよと言いたいところだが、

グラフィックが圧倒的に良いのは本当なので、ぜひ触ってみてほしい。

その他遊んだゲームなど
ソニックレーシング クロスワールド(ベータ)
周回時に変化し、陸空海が混在するコースが面白そうだと思いβテストに参加した。しかし この挑戦的な分岐するコースデザインがすり抜けバグを作っているようで難しそうだな…と思った。クラレーぶっとびニトロ
そんでこっちの方を3時間くらい遊んでいたマリソニオリンピック2020
アーケードでプレイしたついでに購入した

友人が誘ってくれた(本当に嬉しい)ので、モンスターハンター新作を買った!プレイしたのがかなり昔で、普段操作感の全く異なるアクションゲームばかりやっているので自信がない。素人なのでがんばります。

昔は双剣を使っていたが、同様に振りが早く、手数が多く、おまけにジャンプ動作ができる操虫棍というのが自分に合ってそうだ。虫が画面に映るのもそれほど苦手ではないので気にならないし……と思っていたのだが、


操虫棍を選んだが最後、巨大な虫が常に腕に張り付くようになるという禍を背負う羽目になった。操虫棍ってそんなリスクがある武器なの…?
ネタバレを気にせず感想を書く
(以下、面白さを損なう恐れのある致命的なネタバレを含みます)

都市伝説解体センター
「和階堂シリーズを遊んでいるせいで耐性ができてしまったため、終盤に全力で驚けなかった」という感想を目にしたが、自分も割とそんな感じだった。
そもそも過去に関する思い出がほとんど抜けているあざみを警戒していたが、

最終話で入手可能なトシカイくんの都市伝説ファイルを見て あざみは如月弟=センター長の作り出したイマジナリーフレンドであることをほぼ確信する。この読みは絶妙に外れていたので それに関しては「そっちか〜!!」と驚くことができた。センター長が兄と投影させた人格というのがとてもいい。
そんなこんなであざみの言動には目を光らせ、あざみが過去の記憶にアクセスするセリフがあったらクリア後に見返そうと思ってスクショをしていた。それが以下なのだが

これは渉の記憶なんだろうか。ノートにあれこれ書いていたのは確実なので 中にはこういう妄想の発露もあったのかもしれない。


SNS調査のリアルな描写がプレイヤーによってはストレスらしく、最後の展開(如月兄を死に追い込んだのは民衆の噂で、妹はそんな人々も憎んでおりグレートリセットをする必要がある)に必要なことは分かるがそれにしても…という感想を目にした。
冒頭のレビューの方でも書いたが、筆者はこのSNS描写を 現代社会を舞台に「都市伝説」を描くにあたって必須のものだと考えている。

この作品では、「都市伝説」の正体を人為的か、怪異によるか、はっきりとは確定させていない。あざみの能力にまでそれらしい解説をつけるほどだ。そこにモヤモヤを感じる人もいるかもしれないが、この作品の描写の範囲では都市伝説を不思議なものだと感じる「人々の心理」の方に主体を置いているのだろう。
人々の噂話の中で変容していく「都市伝説」を愛しているのに、人々の噂というのは醜悪で、好奇の目に晒された人を追い込んでいくものだと如月は手記につける。「昔の都市伝説は違った」などと容易には言えない。当時「都市伝説」として噂のタネになった過程で傷ついた人間がいたとして、それを知る術などない。
筆者もそれなりに都市伝説に親しみながらも、その裏を想像したことはなかった。
しかし渉は 人の噂が都市伝説を生み出すこの世界で「都市伝説」と向き合い続ける。人の噂に兄を殺され、あざみとして人の噂に晒され傷つきながらもだ。最初のプレイフィールにて、ここまで真剣に「都市伝説」と向き合っていく作品だとは見抜けていなかった。
この作品が描くのはまさに「都市伝説」の「解体」だったのだろう。ひとつの解釈として非常におもしろい作品でした。

龍が如く8外伝
「ゲーム好きの春日は真島の冒険譚を信じる(信じないにしてももっと興味を持って聞く)だろ」と思ってしまった。

変なエンディングが好きなので(去年遊んだのだとhome safety hotlineとか)エンディングムービーで評価を爆上げしてしまったかもしれない。クイーンの造形は好きなのに勿体無い活躍しかなかったし、レイモンド・ローは「海賊王」の称号だけがあるハリボテで 格を感じる描写がなかった。モーティマーは最初から全く強そうに見えない…と 悪役の描写が微妙だと思っていたのにこのシーンで割と許してしまったし8に必要だったのは海老名とブライスと三田村のダンスシーンだったのかもしれない。
ブライスが100歳超えている疑惑への後付けは蛇足だと思ったし、真島が不老不死の薬を前に 桐生のことを考えていたのは個人的に微妙だった…のだが とち狂って桐生を復活させようものなら潔さに笑うと思うので 逆に見たい気もする。
というわけで本編よりもサイドの海賊ストーリーの方が楽しい作品だった。まあ王道でありきたりなのかもしれないが、最後の写真は本当に良かった。

お宝リストのシルエットがファラオストーンだったので完全に不意打ちで「いいゲームじゃねえか…」となった。ここまで感動できたのはひとえにクルーを愛せたからというのも大きい。

特にサブクエからスカウトしたアイドルオタク三人衆が好きだったのだが、レベル20上限は辛い。ここら辺を愛で編成し続けられる救済措置が欲しかった(高額かつ数量限定な上限突破アイテムとか)。街でのスカウトは20、サブクエからは30で良かったんじゃないかな…。
本気で攻略していくならプレイスポットで獲得できるレベル40上限のクルーたちを編成していくべきなのかもしれない。

死屍累々のラストバトルでみんな頑張っていたし、この海賊団のことが…大好きだ…!となれた。
ところでアイドルオタク・チェキ男は戦闘員として30上限にも喰らいつくポテンシャルがあるのでお勧めしたい。

Minds Beneath Us
ちなみに好きになるべきなのになれなかったキャラクターとはリンとスイだ。スイを普通に信仰できたらこのゲームのプレイは5割くらい楽になると思う。
シュン・ゴを信じて、あるいはある程度の使命感を持って「操作組」を選んだのに、操作組を選んだ理由として「給料がいいから」みたいなカスみたいな回答しかできない上に「お前はリーダーを見る目がない」とゲームから突きつけられ、そもそも工場を解体したかったのに 選別組と操作組を協力させるチャンスを目にした瞬間その行動をとってしまい、工場を潰すことが叶わず…。
筆者は操作組のインターンで天井に吊るされる大量の人間の姿に打ちひしがれたのに、誰も何も思っていない。社会システムを変えたいから工場を破壊すべきなのではなく、自分らが労働し続けられる方法が両者の妥結点であったことに深く失望させられる。そして目にするのが、そんな人間の犠牲を必要としない 万象の新技術だ。

人が人として扱われない社会システムを変えたいのであれば、「効率のいいエネルギー生産」のために両手足を切断されるクローン生命体を認めなくてはならない。そんな理想があるにも関わらず、筆者はまた目先の正義感だけで「これもダメだ」と思ってしまう。もう心も思考もボロボロだ。
そうしてストーリーに流されるままたどり着いた最終地点、フクロウも気に食わない、社会も気に食わない 理想と己の行動に一貫性がなく、引き裂かれそうな自分の目の前に降り注いできたのは


ジェイを生かしてやりたい、マインドとしてジェイと再開したいという思いもあったのだが、ここにきて迷走し続けた己を真に救う選択肢が現れ……筆者は報われたと思う。思ったよりも工場の爆破だけでは世界は変わらなかったが、この行いがスイとリンを、他の人々を変え、社会を変えるかもしれない。
そしてエンディング後の描写で、このゲーム自体がスイに課されたAQテストのようなものだったのだろう、と胸に落ちた。祖母や万象の上役に自分の気持ちをぶつけるシーンは、FONVの会話システムのような緊迫感というか、言葉の重要性を感じさせるゲーム体験だった。
実績拾うため(恐ろしいことに操作組か選別組かの択一実績がある/どちらかともう一度操作組に入って今度こそ工場を閉鎖したいので本当にやる意味がない)に2周目やるか…と思って続きからを選んだ。エンディング後の幕間シーンの意義的に一章から始まるのかと思いきや クライマックスシーンから再開された。
フクロウに入隊、あるいは逃亡エンドを見る千載一遇のチャンスを前に、筆者は爆弾を起爆し……

これが俺の答えだ。
そんな感じ、3月もよろしくお願いします。
