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日本人がよく使う「いい雰囲気」という言葉と「波動」について

日本人はよく「この森は神気に溢れている」とか「あの人たちはいい雰囲気だよね」とか「このプロジェクト、以前はかなりやばい雰囲気だったけど、てこ入れをした結果、だいぶいい感じになってきたよね」といった言葉を使います。

翻って、人、空間、モノについてそれらが醸している雰囲気の度合いを示す「波動」という言葉が示す実態的概念は、たしかに存在するのだなあと改めて思います。

転じて、私は「一律に波動が高いとか、低いとか、そういったまとめ方はしたくない」という気持ちが強い人間です。しかし、あえて波動の高低を語るとすれば、波動の高さ・低さは、「神」「サムシング・グレート※」「あらゆるものの創造のパワーの中心」ともいうべき、「偉大なる叡智が持つ慈愛や深遠さ」に近いかどうかという観点で、たしかに説明できそうなものがあるように思います。

※ 遺伝子学者の村上和雄博士(-2021)は遺伝子の研究を通じて、人間の想定・想像をはるかに超えた生命の調整が見事に行われている様子に直面し、背後に「偉大なる何者か」とも言える超越的知性があることを仮説概念として提示した。

「自分の意識を不変なる創造のパワーの中心に近づけられれば近づけられるほど、周囲と調和でき、トラブルなくスムーズに物事が進められるようになる」――。私は以前、ある先生にこのように教えられました。

以前の私は、この「波動」という言葉の意味をよく理解していない、あるいは別の何かと混同してしまっていたようです。それゆえに、創造のパワーや神と言われる叡智のことを理解しようという意志を持てずにいました。いや、当時はむしろ、波動という言葉に対して、説明のしがたい嫌悪感に襲われ、波動という言葉に気持ち悪ささえも感じていました。

当時の私がそのような嫌悪感や気持ち悪さを感じていた理由は、おそらく、「サムシング・グレートとも言うべき大きな叡智を怖がる気持ち」というか、「大きなものによって自分がかき消されてしまうのではないか」という恐怖が、心の奥底にあったのではないかと思います。

しかし立ち戻って、我々は大きな叡智から生まれているのだと仮定すれば、それを恐怖したり嫌悪したりすることは「自分を創造した親のような存在を怖がる」ということにもなるわけですから、どこか矛盾しているのではないでしょうか。

転じて、「波動とは、創造のパワーにどの程度近いかを推量する概念である」と解釈すれば、なんのことなく、その世界の扉を開いてみたいという気持ちになれそうに思うのです。

その点、日本の言葉はすごいなあと改めて思います。「気」を使う言葉がたくさんあり、日本人なら必ず使っている。どこかしら、何か本質が分かっているというか、詰まっているというか……。日本人として、もっと日本のことを勉強したいと改めて感じました。

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