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【Vol.8】幹細胞培養上清液の主要成分ー成長因子とは!? サイトカインオーケストラ

*幹細胞培養上清液・エクソソームは医薬品ではありません。
本記事は、幹細胞培養上清液やエクソソーム・サイトカイン・成長因子のことを正しくご理解いただくために記載しています。

細胞再生に効果が期待される成長因子

幹細胞培養上清液にはタンパク質の一種であるサイトカインや成長因子が数百種類も含まれており、相互に働き合い、組織の再生や細胞の活性化を助け、多岐にわたる治療効果が期待できます。

サイトカインオーケストラとは!?

幹細胞培養上清液には、サイトカインと成長因子が相互に作用しながら細胞や組織を再生・活性化する働きがあります。

この現象は、しばしば「サイトカインオーケストラ」として例えられ、成長因子やサイトカインがあたかもオーケストラの楽器のように、一体となって多様な機能を発揮するという意味が込められています。

「Dr.歯髄幹細胞上清液」は総体で効果を高めあう「サイトカインオーケストラ」の考えをもとに、サイトカイン個々の性質の調整は行わず、ヒト幹細胞の培養から発現する成分がもつ本来のバランスを重視しています。

サイトカインと成長因子の役割

以下の記事にも記載しましたが、主な成長因子と役割を再掲します。

【Vol.3】幹細胞培養上清液の基本概念:定義、生成方法、主要成分について深掘り

主な成長因子と役割


EGF:上皮成長因子
細胞表面に存在する上皮成長因子受容体(EGFR)にリガンドとして結合し、皮膚においては表皮の細胞の成長と増殖の調整、歯科においては歯周上皮細胞の成長と増殖の調整に対する重要な役割を担っています。

aFGF:酸性線維芽細胞成長因子
線維芽細胞に、コラーゲン・エラスチン・ヒアル
ロン酸・SOD等の産生促進シグナルを出し、皮膚においてはハリのある
新しい皮膚の細胞を再生し、歯科においては歯周・口腔外科領域における創傷の治療や組織再生を誘導します。

bFGF:塩基性線維芽細胞成長因子
FGFファミリーに属する人体に広く分布する強力な血管新生因子であり、血管新生および動脈形成を促進する特色をもちます。
神経や骨の形成にも関与しています。

KGF:上皮細胞成長因子
FGFファミリーに属し、上皮細胞の増殖、移動、分化を刺激することで、傷ついた行っ付や粘膜繊維の修復を促進する作用を持ちます。AGA分野においては、毛母幹細胞に働きかけ、育毛や発毛、増毛効果に期待ができます。

VEGF:血管内皮成長因子
血管内皮膚細胞の増殖をはじめとした血管新生過程の促進、血管透過性の亢進作用を有することから、免疫応答や繊維再生増殖に大きな役割を果たします。

HGF:肝細胞増殖因子
肌細胞の増殖促進、細胞運動促進、形態形成誘導、血管新生など、組織再生に期待できます。歯科においては、歯周組織の細胞増殖の促進、抗アポトーシス効果、形態形成誘導、血管新生などに関わっています。

PDGF:血小板由来成長因子
マクロファージ、平滑筋細胞、内皮細胞、線維芽細胞からも分泌され、組織が傷つくと放出されて、細胞遊走と細胞増殖によって組織を修復し、創傷治療に関わる成長因子です。
EGF、IGFの共存化で組織の細胞増殖作用を発現します。

BDNF:脳由来神経栄養因子
BDNFは、中枢神経系や抹消神経系の一部のニューロン(神経単位)に作用し、現存のニューロンが維持されるようにサポートした上でニューロンの成長を促し、新しいニューロンやシナプスに分化することを促します。
BDNFは、網膜・運動ニューロンのほか、唾液腺にも作用することが知られています。

TGF-β:トランスフォーミング成長因子
TGF-β1は、消炎効果を持ち、マトリクス破壊を抑制し、I型コラーゲン・フィプロネクチン・オステオネクチンの合成促進に働くと考えられている成長因子です。

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