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邪念走 第11~20回【仕来り~二の足編】

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#心理学

【邪念走】第20回 手抜きではなく加減を覚える。

『ペース配分を制する者は「走り」を制する』と言われるほどマラソンにおけるペース配分は大事である。常に一定ペースで走るイーブンペース、前半に飛ばすポジティブスピリット、後半にペースアップするネガティブスピリットなど、ペース配分にはいくつかの種類があり、日々のトレーニングで自分に合ったペース配分を模索するのだが、このペース配分を誤ってしまうと自己ベスト更新はおろか、完走すら危うくなってくる。 そういえば今日も一人、職場を去っていった。入職して間もない突然のリタイア(退職)である

【邪念走】第19回 猫背で自分の顔色を窺う。

ランナー膝は正確にいうと「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」といい、長時間の膝の曲げ伸ばしによって腸脛靭帯が太腿の骨とこすれあって炎症を起こすものである。そんな状態で「いてえな。なんかいてえな」と我慢しながら走り続けていると、今度は足の裏が痛くなる。 これは「足底筋膜炎」というもので、足底筋膜というカカトの骨から足の指の付け根にかけて張っている厚い膜状の組織が炎症を起こしてしまうものである。つまり、膝の痛みをかばって走っていると徐々にランニングフォームが崩れてきて、衝撃

【邪念走】第18回 しくじらないで生きる。

5㎞過ぎたあたりから膝の外側に違和感を感じ、ひどいときはその日のランニングを断念せねばならぬほどの鋭い痛みが走る。通称「ランナー膝」といい、ランニング中に起こる膝痛の中で最も多い症状である。これは市民ランナーとしての通過点であり、この痛みにどう対処するかが今後のランナー人生に大きく関わってくるといっても過言ではない。 だから言う。「オレ、走ると膝が痛いんだよねー」と言う。「オレ、飲みすぎて昨日の記憶ないんだよねー」と同じ感じで言う。失敗談にスプーン1杯の虚栄を加え、武勇伝に

【邪念走】第17回 でかい笛を振り回す。

運動不足解消のために軽い気持ちでランニングを始め、それはやがて習慣になり、そのうち走ることが楽しみになり、もしかしてランニングなしでは生きていけない感じ? 俺ってこんなに健康志向だった? と、舞い上がり、つけ上がり、ライフワークの一部になり始めた頃に激烈に膝を痛めて走れなくなる問題について。 何年も運動不足で過ごし、下半身の筋力がランニング強度に耐えられないまま走り続け、数日に一回走るという習慣になるにつれ、筋肉内に疲労が蓄積して柔軟性が低下し体重のかかる膝や足首などに違和

【邪念走】第16回 すぐにメンタルと決めつける。

「ただ走って何が楽しいの?」と、ランナーなら誰でも言われたことのあるこの質問。ランナーの皆さんはどう答えているだろうか。私は「何で楽しいんでしょうかねえ・・・・・・」と呟いて遠くを見るようにしている。思案に耽りながら顎をさすったりして真剣に、そして自分もその答えを探す旅路の途中にあるという空気を醸し出しながら(早く話題変わんねえかな)と考えている。答える気なんてさらさらないのだ。 これは「プロレスって何が面白いの?」問答と似ている。私はプロレスファンでもあるので、「受けと魅

【邪念走】第15回 へりくだってからへりのぼる。

「いいニュースと悪いニュース、どっちから聞きたい?」 こういうタイプの質問をする人を、日本政府は国民10人あたり1名の割合で全国に配置しており、国民のメンタルヘルスを脅かす要因にもなっている。 「えー、何があったんですかー? じゃあいいニュースだけ。ってダメですか(笑)じゃあ・・・・・・悪いニュースから・・・・・・ちょ、ちょっと待って下さい。ちょっと待って下さいね。もしかしてあの件の話? ですか? えーあれダメだったんですか? あー、なんですかそのかおー。その笑いなんなん