見出し画像

31.5インチWQHDモニターを2年使ってみた

作業環境に投資してみてはいかがですか?

皆さんは作業環境に投資をしていますか?筆者も昔は特に気にしたことなかったのですが、作業のしやすい環境を整備すると思いの外、快適かつ楽しく作業できます。
筆者は2年前から31.5インチのWQHDモニターを使用しています。4Kモニター使っている人を見るけどWQHDとはこれ如何に、という方も多いのと思います。本記事ではこのモニターの導入経緯、2年使った筆者の考える良い点、悪い点を紹介します。

導入の経緯

高校生の時に初めてPCを買った時に、DELL製の24インチのFHDモニターを購入し、ずっと使い続けていたのですが、2年前に突如買われてしまいました。以前から作業環境を拡張したいと思い、モニターを探していたのでこれを機に購入に至りました。

予算35,000円の他に、モニター選びの条件を二点決めました。

一つ目が作業領域が大きいことです。筆者は趣味で音楽制作をしているのですが、DAWソフトを使用する際に、表示チャンネル数を増やしたいと常々思っていたため、作業領域が大きいことを必須条件にしました。

二つ目は、幅120cm、奥行き60cmしかないデスクに収まることです。実際には音楽制作のために、両端に横幅15cmあるスピーカーを置いているため、約90cmのスペースしかありません。もっと幅のあるデスクに買い替える手もありますが、予算に限りがあるのでデスクはこのままに、モニターだけを買い替える、あるいは追加することを条件にしました。

この二つの条件を満たす物を探すうちに、解像度FHD以上のモニターが候補に上がりました。
デュアルモニターも考えましたが、音楽制作において横置きのデュアルモニターではタイムラインの真ん中に画面の淵が当たってしまい不便そうだということ、縦置きの場合、必須条件の表示チャンネル数の増加ができないこと、とメリットをあまり感じられなかったため、候補から除外しました。

FHD以上のモニターというと真っ先に4Kモニターを思い浮かべますが、4Kモニターのレビューを見ているとやはり文字が小さすぎることがデメリットとして挙げられます。音楽制作においてはあまり関係なさそうですが、日々の生活でネットサーフィンやその他の作業もPCで行うため、文字が小さすぎるのは不便だと思いました。スケーリングで大きく表示する方法もありますが、当時調べた限り、いい評判は聞きませんでした。

なるべく今の使用感のまま、作業領域を増やす方法を模索した結果、31.5インチのWQHDモニターが最適だという結論に至りました。

なぜ、31.5インチのWQHDなのか?

なぜ31.5インチのWQHDなのかを説明します。これに関しては参考にしたサイトがあったのですが、現在探すことができなかったため、自分で実際に計測等して紹介します。また専門知識があるわけではないため理解に誤りがあるかもしれませんが、ご了承ください。

31.5インチのWQHDモニターを選ぶ理由、それは画素密度(ppi)が24インチFHDモニターとほぼ同じ、ということです。

画素密度とは1インチあたりのドットの数を示した数値で、一般にppi(pixel per inch)やdpi(dot per inch)という単位で表されます。同じ画面サイズでも、この数値が大きければ大きいほど、きめ細やかで鮮明な表現ができます。

https://www.eizo.co.jp/support/glossary/ka/pixel_density/

画素密度は計算することができます。以下のサイトを使用して31.5インチWQHDと24インチFHDを比較すると

  • 31.5インチ、WQHD(2560*1440)で93ppi

  • 24インチ、FHD(1920*1080)で92ppi

ちなみに、上記サイトによるとiphone16の画素密度は460ppiです。画素密度が高いと情報量が大きく、文字が小さくなります
高解像度モニターとして多くの方が使用しているであろう4Kモニターの画素密度は27インチで163ppi、31.5インチで140ppiで、今までと同じ位置にモニターを置くと、文字の見え方は小さくなってしまいます

以上のことから、31.5インチのWQHDモニターと24インチのFHDモニターは、今までと同じ位置にモニターを置いた時に見え方がほぼ変わらないことがわかると思います。

購入したモニター

I-O DATAのEX-LDQ322DBを購入しました。横幅726mm、高さ478mmのADSパネル(IPSパネルと変わらないらしい)の非光沢のものになります。なぜこれにしたかというと、特に理由はなく、予算内に収まり、日本メーカーだから安心感がありそうだと思ったからです。
メーカーページと購入当時より値上がりしていますがAmazonの商品リンクを載せておきます。アソシエイトリンクではないので、安心して飛んでみてください。

二年間使った感想

良い点

まずやはり、作業領域が大きくなったことにより、快適に作業ができるようになりました。主たる作業の音楽制作場面においては以前よりも多くのチャンネル数を表示できるようになったほか、複数のエフェクトを一覧で開けるし、スケーリングしなくてもパラメータの文字が読めるサイズなのでストレスが減りました。

DAWソフトの画面

また、書類作成の時などに画面分割をしても情報量の不足を感じませんでした。書類作成時には資料などを参考にすることが多いのですが、これに関してはデュアルモニターの専売特許のように謳われることも多いと思いますが、高解像度のモニターであれば画面分割しても情報量の少なさを感じることはありません。
そもそも多くのページはブラウザの左から右までいっぱいに文字が並ぶことは少なく、31.5インチもあれば画面分割時でも横幅は30cmほどになります。31.3インチのWQHDモニターの画面分割は、アスペクト比8:9の約19インチのFHDモニターのデュアルモニターと言っても過言はありません。


先ほど紹介した本製品のメーカーページとnoteの画面
往々にして、noteのように途中で文章が折り返されるので、横幅の不足を感じたことはない。

また、映画やYouTubeなどの試聴時にも大活躍しています。筆者の家にはテレビはありませんので、映画やYouTubeを見るときはいつもデスクで見ることになります。そのため、視界いっぱいに画面が広がり、映画などは迫力があります。またライブ配信を見るときに、いわゆる複数窓でも問題ありません。実際に4窓しても一窓がiPad程度の大きさになるので、特に不満はありませんでした。

各画面において、全画面表示のiPad miniくらいはある。

悪い点

悪い点だと声高に叫ぶほど悪い点ではないのですが、少し気になる点や、それこそデュアルモニターの方が優れていると感じる点はあります。

まず、ゲームなどする時にdiscordなどその他アプリを常時表示させるのには向かない点です。筆者の場合、PCゲーム他音楽制作時にも言えることですが、これらの作業は全画面表示で行うことが多く、discordで友人と通話しながら遊んだり、音楽制作の参考にHow to動画を試聴したりする場合に、不便を感じることがあります。
この点はデュアルモニターの方が優れていると思います。

次にこれは頻繁に起こる問題ではないですが、設置時や部屋の模倣替えを行いたい時の取り回しが非常に悪いことです。これは単に大きい、重いというだけですが、それでも設置するときは苦労しました。

また、筆者の完全な妄想ですが、YouTubeやアニメなどを見ながら作業をよくするという方には、少々物足りなさを感じるかもしれません。先述したとおり、画面分割時は、実質アスペクト比8:9の約19インチのFHDモニターのデュアルモニターです。横の方が縦よりも短いので、16:9で作られた動画などを見るときは、どうしても画面に余白が生まれてしまいます。
さらに、デュアルモニターといてっも真正面にモニターがあるため、ながらとはいっても、さすがに動画の方に意識が向きやすい気がします。

YouTubeの場合、シアターモードで表示してもこのように動画だけ表示することはできない。

総括

長々と31.5インチWQHDモニターについて述べてきましたが、まとめると、

  • 一般的な24インチFHDモニターと同程度のppiで見え方が変わらない

  • 作業領域が大きくなる

  • 画面分割で資料を見ながらの作業でも不便を感じない

  • あるアプリ全画面表示させたとき、他のアプリを常時表示させることはできない

  • 取り回しは悪い

デュアルモニターと全く同じというわけではないですが、高解像度のシングルモニターでも快適に作業はできると思います。

興味を持った方はぜひ購入してみてください。本記事があなたの作業環境、ひいてはQOLの向上につながれば幸甚です。


いいなと思ったら応援しよう!