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2022年4月4日(月)

ヤユヨ「あばよ、」

最近の好きな曲。以前『SOMEOFTHEM』で「最近、女性ミュージシャンの楽曲で好きなものが多くてなんだか照れる」みたいな話をしました。んでこのバンドもその一つ。

以前は女性ミュージシャンの楽曲って聴き方が分からなかったんですよね。「容姿も含めた情報で聴いちゃってないか?」とか。そう思う自分が嫌になったりして。でも、あまりに今年リリースされてる女性ミュージシャンの楽曲で個人的な好みが多くて、だんだん慣れてきました。ヤユヨもそんな感じです。「メンバー全員が現役女子大生」とかがある種売り文句になっているバンドを聴く気恥ずかしさは1年前とかなら確実にあったんですけど、もうそういうのがなくなっちゃいました。

とにかく懐かしい音像。ちょっと古すら感じる。ライナーノーツで「90年代の音楽が好きになった」と書いてあるので、まあそういうことなのでしょう。そこで歌われているのは男にフラれた女の情念ですよ。なんか、「女の情念をバンドサウンドで歌っている楽曲もちゃんと聴けるようになったな。大人になったな、俺」って遠い目しながら聴いちゃってます。その昔はチャットモンチーがある種の”かわいらしさギミック”を使ってそこを表現していたと思うのですが、当時はまだそれが怖かったんですよね。

「女の情念」みたいなものって、その昔は演歌が担っていた世界観だと思うんです。男を恨む、でもまだ好き。愛憎の世界をたっぷりと"演じながら歌う"のが"演歌"なのかなと。そして、それをバンドサウンドで楽しんで聴けるようになったっていうことは、僕は演歌好きのおじさんになったのかもしれません。一回ちゃんと噛みしめて演歌聴いてみようかな。

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