犬の下痢について
犬を飼っていると、急に犬が下痢になってビックリする事って経験しますよね。
犬は人と比べて下しやすい動物だと言われています。ただ色々な病気のせいで下痢になる事もあります。
今回はそんな犬の下痢について解説していきます。
1.下痢って何?
下痢とは、水のように形のない水様便と言われるものや、若干形はあっても泥のように掴むことのできない泥状便と言われるようなものを言います。
どちらにしても掴む事ができない便だと思っていただければ良いと思います。
2.何で下痢になるの?
下痢になる理由は様々です。食事が原因の時もあれば、感染症の場合もあります。他にも誤飲や癌などの病気が原因になる事もあります。
また急に下痢の症状が見られる急性の下痢だけでなく、1ヶ月以上も続くような慢性の下痢もあります。
特に仔犬や子猫の場合には原因を特定できない事もあります。
わが家のマチューくんが急性の下痢で病院にかかった事があります。その時も原因はハッキリしなかったのですが、フードを変えたタイミングと合致したため、フードによるアレルギーで下痢になったのだろうという診断になりました。
このように診断が難しい犬の下痢ですが、犬のウンチができる流れを理解するとイメージがしやすいと思うので、少し解説していきます。
3.ウンチができるまで
上記図解:ペットフーディスト養成講座スクーリング『病気の食事管理』資料より引用
犬が食べた物は、消化器官と言われる1本のとても長いクダの中を通って消化・吸収・排泄されていきます。
その構造によって消化器官にも名前がついていますが、上図の小腸〜大腸(腸管)によって食べた物の水分がコントロールされ、便の形となって排泄されます。
この流れの中で、何らかの原因で
①便を前に進めるための蠕動運動が活発になる。
→水分をしっかり吸収する前に出口に来てしまう。
②腸管からの水分の分泌が多くなり過ぎる。
→腸管から水分をもらってドンドンべちゃべちゃな便になる。
③便からの水分の吸収が少なくなり過ぎる。
→便から水分が吸収されず、びちゃびちゃな状態のまま排泄される。
以上のような事が起きる事で、下痢になってしまいます。
先ほども述べたように、下痢になる原因は多種多様です。病院に行かなければわからないような事もあります。
しかし病院に行った時に、飼主さんが何か思い当たる事があれば、それを伝える事で早期診断に繋がる事もあります。なので犬が下痢をした時に、飼主さんに思い出して欲しい事をご紹介します。
4.下痢になったら思い出してみよう!
①最近食事を変えてませんか?
アレルギーや食中毒で下痢になる事があります。特にフードの種類を急に変更した場合には注意が必要です。
②異物を飲み込んでませんか?
異物を飲み込んでいると、体が早く排泄させようと蠕動運動が活発になったり、腸管から水分が沢山分泌される可能性があります。思い当たる物はありませんか?
③牛乳や乳製品を与えませんでしたか?
牛乳は消化できずに下痢になる事があります。乳糖不耐性下痢と言われますが、もし飲んでしまった場合にはそれが原因かもしれません。
以上が飼主さんが気付いてあげられる原因になります。普段と違う物を犬が口にした時には注意してみてあげてくださいね。
5.動物病院にかかる基準
最初にお話したように、犬は人に比べて下痢になりやすい動物です。実際に下痢の症状があったときに、動物病院にかかるかどうかはどう判断したら良いのでしょうか。最後に私が病院を受診するかどうかの判断基準にしている物をご紹介したいと思います。
①元気がない
②食欲がない
③下痢を繰り返す
④異物が混ざっている
⑤血が混ざっている
⑥便の臭いがいつもと違う
このような症状が伴うときには迷わず受診するようにしています。
いずれにしても素人判断で決断するのは危険が伴います。もし少しでも気になるのであれば、動物病院に受診、もしくは電話で聞いてみる事をオススメします。
6.まとめ
今回は犬の下痢について解説しました。犬は喋れない分、下痢1つでも大変ですよね。しかし早期に発見し対処すれば、病気の予防にも繋がります。
下痢もワンちゃんの発するメッセージの1つだと思って受け止めてください。
という事で今後も愛犬のためになる情報を発信していきたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いします!