犬を飼うなら知っておきたい!?ズーノーシスって何??
みなさんはズーノーシスって言葉を知ってしますか?
ズーノーシスとは動物由来感染症や人畜共通感染症や人獣共通感染症と言われる動物からヒトに感染する病気の総称です。
今回はこのズーノーシスについてザックリ解説していきます。
1.ズーノーシスとは
世界保健機関(WHO)によると、ズーノーシスとは『脊椎動物とヒトの間で自然に移行する全ての病気または感染』と定義されています。
この中にはヒトも動物も重症になるものから、ヒトは重症でも動物は無症状など様々なものがあります。ひょっとすると今の世界中で問題になっているコロナも、将来的にズーノーシスに定義されるかもしれませんね。
2.ズーノーシスの少ない日本
世界中では様々な感染症が見つかっており、どんどん新しい感染症も増えています。
現在では世界中で200種類以上といわれるズーノーシスですが、日本では比較的少なく、寄生虫によるものを含めても数十種類といわれています。
なぜ日本ではズーノーシスが少ないのかを考えていきます。
①ズーノーシスは熱帯・亜熱帯に多い
ズーノーシスの原因となる病原体は、熱帯や亜熱帯で生息しているものが多くいます。
日本の気候は温帯であるため、気候的にもズーノーシス感染症が少ないと考えられています。
②島国である日本
日本は島国であるため、周囲の国々から感染源となる動物が入ってきにくい環境です。
地理的な要因でズーノーシスから守られているというのは日本人としては幸運なことかもしれませんね。
③家畜やペットの衛生対策の徹底
日本では、家畜衛生対策や狂犬病対策を徹底しておこなってきました。
そのため狂犬病のように国内からなくなったと言われるものから、ブルセラ病のようにほとんど見られなくなった病気まで色々あります。
この徹底して病気対策をおこなってきたこともズーノーシスが少ない現状につながっています。
④国民性
日本人はもともと衛生対策をしっかりとする国民性があると言われています。
手洗いの推奨や、マスクの使用、ネズミ・ハエなどの駆除などなどを国民一人一人がおこなってきたということも、ズーノーシスを減らすことに繋がっていると考えられます。
⑤とはいえ、、、
ここまで日本ではズーノーシスが少ない理由を説明しました。
しかしこれからのグローバルな世界では、どこから感染症が紛れ込んでくるかわかりません。
いままでは日本になかった感染症が見られるようになったり、なくなったハズの感染症が新たに発生することは十分にあり得ます。
そうなってからあわてないように、ズーノーシスについてあらかじて知っておくことが大切になってきます。
各病気については個別の記事でご紹介していくつもりでいますが、それまでの知識共有として病気の一覧表を添付しておきます。
上記表:厚生労働省『動物由来感染症ハンドブック2013』より引用
3.ズーノーシスにかからないための注意点
それではズーノーシスにかからないために日頃から気をつけて欲しいことをご紹介します。
①予防接種をおこないましょう
わんちゃんの場合、狂犬病の予防接種が義務付けられています。しっかりと予防接種をしてあげるようにしましょう。
②過度な触れ合いは避ける
動物に口移しでのエサやりや、おはしやスプーンをペットと同じものを使うことは避けましょう。
同じ布団で寝ることもズーノーシスのリスクが上がるので要注意です。
③動物にさわったら必ず手洗い
先ほど説明したように、動物は無症状でもヒトでは重症になる感染症もあります。
動物に触ったら必ず手洗いをするようにしましょう。
④動物の身の回りをキレイに保つ
ペット自身をキレイに保つことはもちろんですが、その周りの環境もキレイにしてあげましょう。
鳥などではトリカゴをキレイに保つなどですね。
不衛生なところに病原体は発生しやすいのでとても大切なことになります。
⑤砂場やお庭などに行ったあとには手洗いを!
砂場や公園、家のお庭でもどんな動物が通っているかわかりません。
砂遊びや草むしりなどをしたあとには、必ず手洗いを忘れないようにしてください。
⑥糞尿はすぐに片付ける
糞が乾燥すると、空気中にただよいやすくなります。
こういったことを防ぐためにも糞尿はすぐに片付けましょう。
⑦野生動物との接触を避ける
野生動物はどんな病気を持っているかわかりません。
安易に野生動物と接触することは避けましょう。
⑧体調不良は早めに受診を
ペットが元気でもヒトに症状があらわれる病気はよくあります。
体調不良を感じたら早めに受診するようにしましょう。
これは動物側でも同じことが当てはまります。また定期検診などであらかじめチェックするのもとても良い方法ですね。
4.まとめ
今回はズーノーシスについてザックリとご紹介しました。
ズーノーシスってあげるとキリがないほどたくさんあるんですよね。
わんちゃんのためにも具体的な病気については別の記事で解説していこうと思うので、そちらをご覧いただけたらと思います。
という事で今後も愛犬のためになる情報を発信していきたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いします!