【新説】かごめかごめ(金神社バ-ジョン)
今回で五十瓊敷入彦命にまつわる話は終わりです。
五十瓊敷入彦命の妻である渟熨斗姫命が主祭神とされている
金神社ですが、「かごめかごめの唄」に被せてみました。
まず、かごめかごめの唄は御存じでしょうか。
鬼は目を隠して中央に座り、その周りを他の子が輪になって
歌を歌いながら回る。
歌が終わった時に鬼は自分の真後ろ(つまり後ろの正面)に
誰がいるのかを当てる遊びです。
唄が謎に満ちているため、埋蔵金伝説などもささやかれ
都市伝説としてさまざまなバ-ジョンがあるそうです。
この唄を渟熨斗姫命と金神社に強引に当てはめてみました。
当然、真実ではありませんが、面白いほどに唄に合ったので
ご紹介します。
それでは説明していきます。
「かーごめかごめ」
財産をもった五十瓊敷入彦命の妻、渟熨斗姫命。
夫と息子が殺され、財産を奪取すべく、美濃の地に
「幽閉してしまえ、幽閉してしまえ(囲め)」
「かごのなかのとり-は」
「籠の中の鳥」は当然、渟熨斗姫命です。
「いついつで-や-る」
いつか解放されることがあるのだろうか?
いつか幽閉が解け、自由を手にすることできるのだろうか?
「よあけのばんに」
ここの解釈が難しいですね。
「夜明けの晩」って何時くらいのことなんでしょう?
私はこう考えます。
「夜明け」=新しい時代(御代)
つまりここでは成務天皇の新しい御代。
「晩」 =新しい御代になる前の天皇の晩年。
つまり成務天皇の前の、景行天皇の晩年。
「つるとかめとすべった」
鶴と亀がすべった(統べた)。
滑ったのではなく、統(す)べたと考えます。
では、鶴と亀が統べた(統治していた)とはなんでしょう?
それは・・・
「鶴」を神紋とする一族! 物部氏!
「亀」を神紋とする一族! 出雲族!
まずは物部氏の祖である、宇麻志麻遅命を祀る
石見国一宮である物部神社の神紋はこれです。鶴!
ここでは、物部十千根や物部賀夫良が関係してきます。
次は「亀」ですが、出雲族とお話ししました。
出雲族なんて五十瓊敷入彦命や渟熨斗姫命に関係していたかな?
とも思いますが、「もともと出雲族がこの地にいた」とも
考えられますし、景行天皇の忠臣「武内宿禰」は
蘇我氏の祖=出雲族の出自とも言われています。
また『因幡国風土記』の逸文には、武内宿禰は、
因幡国亀金に下向し、宇倍山中腹の亀金岡に
双履(一足の靴)を残して360余歳まで生きたらしい。
亀でしょう!これはもう亀です(ちょっと強引ですが)
ここまでを纏めましょう。
かごめかごめ、籠の中の鳥はいついつでやる。
夜明けの晩に、鶴と亀がすべった。
は
財産を持っている渟熨斗姫命を幽閉して財産を搾取
してしまえ。
可哀そうな渟熨斗姫命はいつか解放される時が来るのだろうか?
成務天皇の御代の前の、景行天皇の終わりの頃に。
物部氏と武内宿禰がこの地の利権を奪い合っていた。
(もしくは両氏が共同で統治していた)
となります。
お分かりいただけたでしょうか?
それでは最後のところです。
「うしろのしょうめんだーれ」
こちらも後ろの正面っていう表現はあまり使いません。
がこう考えます。
金神社の本殿の(つまり御祭神の)
後ろにズラリといらっしゃる神々(神社)の中で
本殿にいらっしゃる・・・・
渟熨斗姫命様がうしろを振り返った時に・・・・
正面を向いている神様(神社)は・・・・・
つまり「うしろのしょうめん」は
だ-あれ・・・・
物 部 神 社 !
物部神社の御祭神は宇麻志麻遅命!
ということです。
つまりこの神社の御祭神の後ろに居て、こちらを見ている
影の御祭神は「宇麻志麻遅命」(物部神社)ということに
なります。
もう一度纏めましょう。
夫の五十瓊敷入彦命と子供を殺された渟熨斗姫命の財産を
搾取するため囲まれている(幽閉されている)。
あぁ可哀そうな渟熨斗姫命はいつか解放されるのでしょうか?
物部氏と蘇我氏(武内宿禰)が統治していたが、結局、
本殿の真後ろにいる物部氏が金神社を支配した。
という意味の唄だと、強引に当てはめてみたところです。
最後に、こうも考えられました。
物部氏に悩まされていた地元の人が、同じくひどい目にあった
渟熨斗姫命を神として祀っていた。
現在の苦しみを「怨霊神として祀った渟熨斗姫命」にすがったのでしょう。
しかし「物部氏の圧政をなんとかして欲しい」と渟熨斗姫命に祈っても、
渟熨斗姫命の真後ろには、物部氏の祖「宇麻志麻遅命」
がこちらを見て聞いているからな!何を言っても無駄だぞ!
何か物部氏に対して文句を言ったら、宇麻志麻遅命が逆に祟って
やるからな!
という物部氏の意思が感じられたのでした。