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FP1級実技試験(2024年9月29日受験)PartⅡ
受験前に非常に参考になったのが、noteで掲載されている面接体験記。
今後の受験者に参考にしていただきたく、思い出せる範囲で面接の内容をお伝えすることにしました。今回はPartⅡの面接です。
⚠️注意⚠️
以下に記載の受験者の回答は模範解答ではありません。面接の流れや雰囲気を感じていただければと存じます。
PartⅡでは、事業用定期借地権方式と等価交換方式について出題されました。
なお、問題については、一般社団法人金融財政事情研究会のホームぺージに掲載されておりますので、そちらをご参照ください。
待ち時間
PartⅠの出来具合にある程度満足しつつ、PartⅠで回答できなかった部分について調べたい気持ちを抑えつつ、茶色本とラスパー様の資料、過去問に対する回答を個人的にまとめた資料のPartⅡに該当する部分を繰り返し黙読。
設例読み
「事業用定期借地権と等価交換方式のメリット・・・あ、度忘れした。茶色本に書いてあって、何度も見返したはずだが・・・やばい。気を取り直して、Aさんから直接確認する情報は、甲土地の取得日と取得価格、Aさんの資産や収入の状況、ライフプランなどかな。FPとして確認する情報は、法務局で登記事項証明書を請求して確認すること、自治体の都市計画課で用途地域などを確認することなどかな。今回の設例と関連する士業について忘れないうちにメモしておこう。事業用定期借地権方式のメリットと問題点、等価交換方式によってマンションを建設することのメリットと問題点か・・・。どんなことが考えられるか・・・。共有状態の解消の方法は・・・甲土地を分筆する?何とか食らいつくしかないな。」と考えている間に設例読みの時間が終わりました。
面接
受:(ノックを3回)失礼いたします。Takeと申します。よろしくお願いいたします。
面:〇〇さん、ですか?
受:(声が小さかったかな?)はい、そうです。
面(受験者から見て左側にいらっしゃる試験官から質問がなされれました。PartⅠと同じく右側の試験官は記録者の方と思われましたが、面接中に受験者の発言に対してうなづくなどの反応をしていただけました):わかりました。お願いします。それでは私の方が質問をしていきます。
受:よろしくお願いいたします。
面:まず、設例にもありますが、Aさんから確認する情報は何ですか?
受:甲土地の取得価格と取得日、資産と収入の状況、ライフプランです。
面:それだけでいいんですか?まあ、実際にAさんに会ったらもっと聞きたいことたくさんあるよねー。
受:はい・・・。
面:では、FPとして確認することは何ですか?
受:法務局で登記事項証明書を請求して確認します。また、自治体の都市計画課で用途地域などを確認します。さらに、周辺の土地の利用状況や地代について不動産業者やインターネットで調べます。
面:わかりました。ちなみに、地代って調べるの難しいよねー。
受:そう、ですね・・・(言われてみればそうか・・・。)。
面:では、今回Aさんと妹Bさんにはどんな希望がありますか?
受:Aさんは安定収益を得たいと考えており、Bさんは長女夫婦のマイホームの購入支援のための金銭を希望しています。
面:いや、そうじゃなくて!ちゃんと設例を読んでますか?
受:えっと、跡地を有効活用したい・・・。
面:違う、そこじゃなくて!共有状態を解消したいと書いてるでしょ。ちゃんと読んでもらわなきゃ困りますよ。それでは、どうやって、共有状態を解消しますか?
受:(このあたりから混乱が徐々にピークに向かっていく)失礼しました。甲土地を分筆・・・して登記します。
面:分筆して、それからどうするの?
受:えっと、分筆して共有状態を解消した後で、店舗を建築して・・・。
面:そんな狭い土地に店舗は建築できないでしょ。
受:それでは・・・。
面:時間がないから次に行きますね。
(事業用定期借地権方式について)
面:それでは事業用定期借地権方式のメリットとデメリットは何ですか?
受:安定収益が得られる点がメリットだと思います。一方、定期借地だと、契約期間の終了時にAさんも妹Bさんも高齢になっている点がデメリットだと思います。
面:確かにそうですね。他にデメリットはありませんか?
受:その期間、他の用途で土地を活用できないことでしょうか。
面:まあ、それもそうだけど・・・。他にあるでしょ。
受:えぇと・・・。
面:(もう時間がないからいいですという感じでした)解約リスクね。
(等価交換方式について)
面:それでは、等価交換方式のメリットとデメリットを教えてください。
受:(事業用定期借地権の質疑応答でだいぶダメージを受けている)それは・・・。
面:(時間がないので試験官の方も次々と質問をされていきました)では、等価交換方式とはどんなものか説明できますか?
受:所有する土地を提供して、その土地に建築されたマンションのうち、提供した土地の分を得られることができる(混乱していて日本語が変になっている)方式です。
面:そうですね。では、メリットとデメリットは何?
受:えっと、ちょっと混乱していまして。
面:Takeさん、一度落ち着きましょう!
受:ありがとうございます。
(このあたりのやり取りはあまり覚えていないですが、等価交換方式の場合に共有状態を解消できるか、取得価格や取得日は引き継ぐのかを尋ねられたことは覚えています。)
面:それで、妹Bさんの希望をどうすれば叶えられますか?
受:等価交換方式でマンションを建設して、妹Bさんが区分所有することとなったマンションの一室を売却すると長女夫婦のマイホーム購入支援ための資金が手に入ると思います。
面:まあ、確かにそんな手もありますね。
面:ほとんど質問に答えてもらっていないけど、時間がきちゃったよ。
受:あ、はい…
面:最後に、本事案に関連する専門家にはどのような方がいますか?名前だけで結構です。
受:(頭の中:あー、もういろいろな意味で終わった…。何とか態度に出ないようにあきらめず最後まで答えよう。頑張れ自分。)
受:税理士、不動産鑑定士、宅地建物取引士、司法書士です。
面:それだけですか?
受:土地家屋調査士もです。
面:では、FPとして気を付ける点は何ですか?
受:各専門家の独占業務を侵さないことです。
面:なぜですか?
受:例えば、税理士であれば、税理士法で決められています。
面:法律で決まっているということですね、わかりました。それでは、以上で面接を終了します。お疲れさまでした。
受:ありがとうございました。失礼いたします。
終了後の感想
質問にほとんど回答できないまま面接時間終わっちゃったんですね。こりゃ終わったな、不合格だなと思いました。これ、もう一度受験して合格できるものなのか・・・。いろいろな考えが頭の中をぐるぐると渦巻いたまま、帰宅の途につきました。回答が正しかったのか確認する気もなくなり、帰宅してからもしばらく放心状態でした。
果たして結果はいかに・・・。