津和野会議2021
2021.12.04 Sat ☀️
津和野は朝からとっても寒い一日でした。
津和野会議についての私なりの振り返りです。読みにくい部分も多々あると思いますが、よかったら読んでください!
津和野会議は2019年を初年度とし、地域のことは地域で話そう、という合言葉のもと、議題よりも参加者の皆さんが最も魅力的なコンテンツとなる会議体を目指して、開始しました。
丸一日かけて議論を行うことで、多様な知見を得るだけでなく、新しい交流や様々なプロジェクトを生み出してきました。今年は「学びの場としての地域」をテーマに、津和野のまち全体をつかい、議論する本来の形での開催を予定しています。コロナ禍で成熟したオンラインによる参加も可能とし、より幅広い会議体となることを目指します。
津和野会議には2年ぶり2回目の参加でした。初回の津和野会議2019のときには高校生だった私も 大学生になり ここ2年弱程のコロナ禍を経て、久々のオフラインでのイベントにワクワクドキドキしていました!
参加したキッカケと津和野会議の思い出
夏休みに私の出身校である津和野高校(以下ツコウ)に行ったときのこと…
ツコウの教育魅力化コーディネーター玉木さんに会った時に 何気なく津和野会議のお話は聞いてました。
「今年も津和野会議するからみかちゃんも参加してね〜!」
その場では「わかりましたー!」と本当にわかっているのかわからないような返事をしつつ、津和野会議懐かしいなぁ〜 予定合えば参加したいなぁ〜 くらいに思っていました。
というのも2年前の津和野会議2019に参加したとき 当時高校2年生の私は進路選択に行き詰まっていました。
進路選択に行き詰まる中、初回のこのイベントに誘ってもらって一日という時間を通してたくさんの人の話を聞き、たくさんの人に進路相談をするなかで 自分の進路について考えるだけではなく、島根のあたたかさ・津和野のあたたかさを感じることが出来たのを今でも覚えています。
マイプロをガツガツやるぞ!って感じだった高校2年生の頃の私 今考えるとあの頃の言動は恐ろしくも思えます。笑
その頃のことを懐かしく恥ずかしく思いつつ、TMC代表理事の玉木さんから直々にお誘いして頂いたので参加することにしました😌
津和野会議2021 当日
実家から津和野までJRを利用して行こうと思っていたのですが、ちょうどいい時間帯の列車がないと思って困っていたところ 高校時代の友人が車で送ってくれました。これもまた繋がりだなぁと感じました。
地域づくりの担い手は…?
Zoom Session①
Communities and Citizens(地域と市民)
現在、私は大学で地域づくりを学んでいます。授業の中で過疎期における地域づくりの担い手はどう変化してきたのかということを学んでいたので、とてもタイムリーな話題だなと興味津々でセッションを聞いていました。
私が今勉強しているのは、これまでの地域づくりの担い手がどのように変化してきたかです。
このセッションでは、これからの少子高齢化のなかでどう盛り上げていくかという今後の地域づくりについて話されていました。
地域 + つくる = 地域づくり いったい何を作るの?
私も「地域づくり」と口では言いますが、一体何を地域に作り出しているの?作り出していこうとしているの?と聞かれると即答できません。
確かに地域づくりというのは明確なゴールがある訳ではなく、1つの目標を達成すれば更に上を目指すものだと個人的に思っています。
つまり、地域づくりは半永久的に続けていかなければならないのです。
でもそれって疲れるよね?
ここで出てくるのが大西さんのウルトラセブンの話!
宇宙人と戦い、地球を防衛し続けたウルトラセブンが最終回には明らかに疲弊した状態だった。
世代でもないし、ウルトラマンマニアでもないので話にはちょっと話に着いていけなかったけど、わかりやすい例えだと思いました。笑
どれだけ戦っても また新たな敵と戦い続けなければならないウルトラセブンと更にいい方向へと半永久的に進み続ける地域づくり 似たものを感じます。
意外とバリバリ頑張ってるように見えるオトナたちも つまずいたり、ゴールがないことに疲れていたりするという本当のところのお話が聞けて みんな人間なんだなぁって思いました(笑)
人はいつ・どのタイミングで市民(地域づくりの担い手)になるの?
半永久的と言いながらも、同じ人が地域に向けての政策を続けているとマンネリ化が起きます。となると、地域づくりを続けていくには新しい風が重要になります。
島根県内のまちを見ていてもわかりますが、県外や地域外から来たたくさんの人がまちを変えようと動いています。
この いわゆる"外から来た人"がいつ・どのようなタイミングで地域づくりの担い手になるのでしょうか。
地域づくりにおいて新しい風は重要です。
また、新たな挑戦が生まれ続けるためには それを助ける周りの環境が必要です。
そのためには地域に循環する仕組みが大切になるという話がありました。
新しい風を吹かせるためには 周りの環境もとても大切なのだと学びました。
このあたりについては海士町の取り組みを聞いて、なるほどなと思ったので 一度海士町含め隠岐島に足を運んでみたいと思いました。
デザインの重要性
Zoom Session②
Placemaking and Creativity(まちづくりと創造性)
ここでも大学の授業と通ずるものを感じました。
それは田中さんの喫茶ランドリーのお話です。
「喫茶ランドリー」は、2018年1月から運営している“まちの家事室”付きの喫茶店です。オープン以来、0歳から高齢者の方まで、主婦からサラリーマンまで、地域のさまざまなひとびとに利用されています。
特徴的なのは、お店の奥に洗濯機や乾燥機、ミシンやアイロンなどが備えられている“まちの家事室”をはじめ、店内には4つの特徴的な空間がつくられてることです。ベビーカーも犬も車椅子も入店OK。「どんなひとにも、自由なくつろぎ」というコピーの通り、お客さまには、自由に過ごしていただいています。空間からサービスまでのすべてを効率化ではなく、人とコミュニケーションが生じることを第一に設計デザインしました。結果、この場所は、大小さまざまな活動に利用され、その合間に、自然と知らない人同士の会話が生まれ、小さなコミュニティが日々育まれています。
つい先日大学の基礎演習で、地域を盛り上げるカフェを提案したことがありました。
知識がないなりに、どうしたらターゲットにしている客層に入店してもらいやすい?どんなメニューがウケがいい?とたくさん考えましたが、時間が短かったのもあり 結局どこにでもありそうなカフェの提案になってしまいました。
喫茶ランドリーの話を聞いて、そんな手があったのかと驚きました。
私の中では カフェは美味しいコーヒーやスイーツを楽しみに行くところという考えが強くありました。
カフェからコミュニティが生まれるなんて、私にとっては理想的すぎるアイデアです…!
なのにその考え方が私の中にはなかった、思いつかなかった。授業でカフェを提案するときもたくさん成功事例を見たはずなのに 喫茶ランドリーのことはこのときまで知らなかった。
なんだか悔しくもありました。
田中さんの「オシャレなカフェにはしたくなかったの!」という言葉 私にとても響きました。
カフェにお客さんを入れようと考えた時に私はオシャレなカフェがいい!と思っていました。
喫茶ランドリーの写真を見たとき オシャレだなと思ったのですが、これはオシャレなのではなくて 居心地がいいと言う方が適していると思いました。
みんながまた来たいと思うカフェってなんだろうと思ったときに オシャレなだけではダメなんだと気づきました。
カフェ提案の授業がある前にこのお話を聞けていれば!!!とずーっと悔しがってます。^^;
また、太刀川さんのお話を聞いていて スライドが魅力的すぎて 吸い込まれそうでした。
デザインのお仕事をされている方のスライドって見ていて楽しいし、情報がスっと入ってきます。
私もスライドを作るのは比較的好きな作業なのですが、伝えたいことが多いとどうしても情報がゴチャゴチャしてしまって 作るのが嫌になってしまいます。
太刀川さんのスライドはシンプルなのに情報が入ってきやすかったです。しゃべりが上手くないとなかなか真似は難しいと思うのですが、こんなスライドの使い方もあるのかと思いました。私にプレゼン力がついたら、是非いい技術は盗んでいきたいと思います。
カフェにしてもスライドにしても これからたくさん触れていくものだと思っています。今の私にはデザインのセンスは皆無ですが、何においても大切だなと感じたので 少し興味を持って調べるなり 体験するなりしようと思います。
糧ごはん
昼食は 津和野の山あいで旬の食材を提供するカフェ 糧 の津和野野菜弁当でした。
高校生のときからオンラインでミーティングをしていた木村さんに実際では初めてお会いして 昼食ご一緒させていただきました!
高校時代の話 大学生活の話 一緒にミーティングしていた友達の話 はじめましてでしたが、いい意味ではじめましてではないような感覚でとても楽しかったです❕
余談なのですが、大学の先生がつい先日の授業で糧を紹介しておられました。ピッタリのタイミングでなんだか嬉しかったです✊🏻
まちのおくすりやさん
津和野まちなか会議①
地域・ブランディング・メディア in高津屋伊藤博石堂
津和野町内のさまざまな施設・店舗を利用した津和野まちなか会議 私が第1部で選んだのは高津屋伊藤博石堂。地域・ブランディング・メディアというテーマを掲げつつ 高津屋さんの歴史についてや参加者の興味あるテーマについて話しました。
まず高津屋伊藤博石堂について。私は高校3年間を津和野で過ごしていたにも関わらず、高津屋さんに入るのは初めてでした…
寛政10年(1798年)創業、漢方胃腸薬『一等丸』を代々扱ってきた高津屋伊藤博石堂。代々津和野藩のご典医だった森家にも薬草を納めていた店です。
一等丸は、明治29年(1896年)、五代目利兵衛りへえが開発した丸薬で、陸軍軍医だった森鴎外も日露戦争に出征した際、餞別せんべつとして利兵衛から贈られたこの一等丸を携行していました。鴎外はその即効性に大いに喜び、以後愛用していたそうです。
このような歴史的なものが残っているのも津和野の良さだなと思いました。
高校生のときから石畳の本町通りが大好きで、高津屋さんだけではなくて 古くからのお店が残っている津和野は本当に素敵だなと思いました。
このまちなか会議のなかでは、アニメ作成についてやZero Wasteについての話で盛り上がりました。
他大学生の知識量と高校生たちの熱量、中西さんのファシリテーション力に圧倒されながらも楽しい時間を過ごすことが出来ました。
普段津和野で生活している人と初めて津和野に来た人では、やはりまちの見え方は変わってくるのだとみなさんと話しながら感じました。
こんなところに酒造のBAR!?
津和野まちなか会議②
持続可能性って? in古橋酒造
第2部は古橋酒造にて 持続可能性について話しました。
ここでは私にファシリテーターという重要な任務が命ぜられていたのです。
第1部のところで術を盗もうとしたものの 中西さんのトーク力に私が追いつくことが出来るはずもなく、不安なまま第2部の会場 古橋酒造へ向かいました。
到着するとそこには我らがグローカルラボ3期生部長の池本くん。私には救世主にしか見えませんでした。!
池本くんにファシリを助けてもらい(ほぼ託し)ました 本当にありがとう。
古橋酒造の酒蔵を利用したバーが本町通りに面する店舗の奥にあります。今回はそこを会場として持続可能性について話しました。
正直言うと内容が難しすぎた。
理解しようとは努力しているものの 頭に内容が入ってこなくて、久々に話を聞いていて"疲れた"という感覚になりました。
参加していた高校生の「難しかったけど面白い話でした!」という感想にとても共感しました(笑)
そんな感じなので ファシリテーターなんて出来るはずもなく、参加者のみなさんにたくさん助けていただきました 本当にありがとうございます。
そんななかでも私の印象に残っていることは
「オトナたちがすごい人としか思えなくて、これから地域に出ていく次世代の僕たちは不安がある」という発言です。
本当にこの通りで、これからもたくさん地域に関わっていきたいと思う反面 今、現場で活躍されているオトナの方たちの知識量や行動力が私にあるとは思えなくて不安があります。
この場にいた約半数が高校生や大学生でした。今から活躍していくであろう私たち世代へのオトナたちからの言葉 少し安心しました。
養老館に戻り、感想を聞かれたので「ファシリテーターだったのにたくさんの人に助けてもらって何も出来ませんでした。」と感想を伝えたら「それでいいんだよ それがこの会議の良さだからね」と言ってもらいました。心がホッとして、正直無力感しかなかった私には染みる言葉でした😭
創造力と想像力
Zoom Session③
Learning Communities Open Up New Possibilities for Place-Making(ラーニングコミュニティが拓く地域の可能性)
ここでは初めて聞く単語がたくさんあって、自分の無知さを感じつつ いろんな取り組み方があって、まだまだ知らないことだらけだなと思いました。
1番印象に残っているのは「トランジション・タウン」です。今回は神奈川県の旧藤野町のお話を聞きました。
トランジション・タウンとは、ピークオイルや気候変動などの危機を受け入れ、地域にもともとある資源やそこに住む人々のスキル、創造力を最大限活用しながら、コミュニティを持続可能なものへ移行させていく草の根運動です。
この活動についてのお話を聞いて、今いる地元の人たちが新しい人たちを受け入れる体制があることの大切さを感じました。
取り組みとしては今あるものを活かしていますが、新しい人たちを排除しないことで 縦のつながりではなく 横のつながりが出来ていくそうです。
何かしらの活動をしていく上で周りの協力は必要になってきます。横のつながりが広いほど活動の幅も広がると思うし、新しい活動が生まれやすくなるのではないかと思いました。
その他"パーマカルチャー""エコバーシティ"といった気になる単語がいくつかありましたが、私が特に気になったのが"地域通貨"です。
地域通貨とは、特定の地域やコミュニティ内で、モノやサービスとの交換のために使用できる通貨である。日本で注目され始めたのは、1990年代後半のこと。ここから2000年代前半にかけて、多くの自治体が、地域活性化のために独自の通貨を導入した。
調べてみると全国各地で行われているようで、私が現在住んでいる浜田市においても過去に地域通貨を取り入れていたようです。
しかし、藤野のように上手くいっている事例はあまり多くありませんでした。
あまり大きな規模感でするには難しい活動に思えるので、流行りに乗って導入した自治体が次々と失敗に終わったのでしょう。
私は"地域通貨"というもの自体を知らなかったので あまり現実味がなく 客観的に見た感想ではおもしろいと思いました。
ただ、自分が地域で活動する身になったときに 地域通貨を導入しよう!という動きは出来そうにないな、難しそうだなと思ったので 旧藤野町の住民同士の関係性の素敵さが垣間見えました。
Some more...
1日たくさん頭を使って、たくさん話して、たくさん聞いて、そのあとに食べる國方さんの料理ほど美味しいものはないと思います。
ここでは少しオフモードのお話が参加者の方たちと出来ました(^^)
私の津和野会議2021を通しての感想ですが、自分の力のなさに気付かされました。そして、たくさんの人に支えてもらっていることを再確認しました。
久しぶりにお会いした方も初めてお会いした方も このような場所があるからこそ繋がりができていくし、思わぬところで知り合いだったり、私の過去の活動を知ってくださっている方がいらっしゃったりと改めてこのイベントが そして津和野自体が私と誰かを繋いでいる大きなコミュニティだと感じました。
そして津和野のあたたかさに触れました。
上の写真は新婚さんの家にピザ窯を作るためのクラウドファンディングの様子です。
この企画を新婚さん本人たちは知らず、勝手にレンガ分のご支援が集まるあたりも津和野のあたたかさだし、他人のために動けるのもあたたかさだと思います。!
大学生になって、オンラインイベントにはたくさん参加してきたものの リアルのイベントは久々で、たくさんのことを学び、優しさに触れ、刺激的な1日になりました。
みなさんお疲れ様でした ありがとうございました!!
このような読みずらい文章を最後まで読んでいただきありがとうございました!