大麻使用者は「仕事中に怪我をする可能性が低い」という調査
新しい調査は、長い間にわたって、大麻の喫煙習慣は仕事の妨げにはならないと主張してきた人へ、その主張が肯定的である意見を提供しています。
『Substance Use and Misuse』の5月号で発表された調査結果によると、大麻使用者は、大麻を使用しない同僚よりも、「仕事中に怪我をする可能性は低いこと」が示されました。
ブリティッシュ・コロンビアの研究者たちは、「大麻使用者で職務上の傷害リスクが増加しているという意見は、十分な証拠を提供していない」と述べています。
この調査は、「医学研究の体系的なレビューとメタ分析のデータベースである『コクラン』」と「ヘルスケア介入の利点と害を評価する幅広い体系的なレビューとメタ分析アイテムセットである『PRISMA』」のガイドラインに沿って、5つのデータベースから入手可能なすべての文献を評価しました。
『大麻使用と労災の関係性』として、研究者らが評価した16のレビューのうち、7つは「正の相関を支持する証拠を示す」とし、1つは「負の相関を支持する証拠を示す」とし、残りの8つの研究は「有意な関連性の証拠を示さない」と記述しています。
整理すると、大麻の使用と職場の怪我における関係性は、以下の通りです。
7正の相関性がありそうだ1負の相関性がありそうだ8関連性は見当たらない
相関とは、2つ以上の事物の、一方が変われば他方もそれに連れて変わるとか、あるものの影響を受けてかかわり合っているとかいうように、互いに関係を持つことです。
「正が一緒に動く」「負は反対に動く」と、ご理解ください。
この研究は、「欧州連合(EU)、オーストラリア、アメリカ大陸の国々を含む、さまざまな国が最近提案した大麻法案の改革や、20世紀の大部分を支配してきた犯罪の伝統的なアプローチから脱却を目指すこと」が目的だそう。
大麻と職場環境
この調査結果は、雇用者によるマリファナ検査に反対しているNORMLによって提案されました。
アメリカでは、就職に際して薬物検査を受けるのが通例です。
最近、ニューヨークを含むいくつかの都市では、雇用者が従業員へのマリファナ検査を禁止とする法律が採用されつつあります。
NORMLのポール・アーメンターノ副理事は、「疑惑のない大麻検査は、証拠に基づいた政策でない。むしろこの差別的な行為は、1980年代におこった『麻薬戦争』の時代背景からの名残である」と語っています。
参照:hightimes