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首コン感想① ・ おどろく

こんばんは。私が主催者側選考委員(KUBISM社中とも)として参加した、首コンの感想を書きたいと思います。ほんのさわりだけ。私のnote最初の投稿で述べたように、個々の作品に触れるつもりはありません。

しのき美緒さん主宰のHelveticaハルベティカ Booksは、2024年5月1日から同6月30日まで「第1回HelveticaBooks短編小説賞KUBISMクビズム」、通称「首コン」の参加作品を募集していました。概要は以下のとおり。


テーマ  :生首
ジャンル :不問
資格   :不問
文字数他 :4000字から1万字の、日本語で書かれた自作未発表の作品
     (投稿サイト・同人誌・個人ホームページ掲載も不可)
作品数  :ひとり一作品に限る
その他  :過度に暴力的な描写・性的な表現は不可


一部の要項を端折っていますが、大事なところは以上です。
賞典として、入賞作は電子書籍・アンソロジー『KUBISM』に収録される、というアナウンスがありました。

まず驚いたのは応募総数でした。
およそ90作! すごい数です。初回の公募としては大成功でしょう。
日本人は「クビキリ」に耐性があるのか、私個人の事前予想に反して拒絶的な反応がなかったのも意外でした。考えてみれば半世紀前のドリフターズのコントや近年の人気アニメでも「生首」は映像としてよく見るアイテムなので、お題として想像力を引き出しやすかったのかも知れませんね。

応募要項の「その他」は、「過度って、どの程度ですか?」という質問があるかと思っていたのですが、皆様はとくにひっかからなかったのでしょうか。
すくなくとも私はそういった質問を目にしていないので、作者様ご自身の線引きで「過度な暴力・性的表現」などを抑えられたのだと思います。応募作品全てに目を通しましたが、これは度が過ぎる、という作品はなかったと記憶しております。
個人的にスプラッター映画など好きではないのでほっとしましたが、正直に言って驚きました。恐怖ホラー怪奇オカルトジャンルの作品が全体のおよそ15パーセントしかなく、さらに加えて「おぞましい描写」と呼べるものはほぼなかったからです。
(ジャンル分類はあくまで私個人の仕分けです。重複ジャンルもあり、作者様の意図とは異なるかも知れません。また血塗られスプラッター度合いも、人それぞれ印象は異なるでしょう)

手前味噌ですが、SF作品が多かった(17%)ので、私はとても満足です。しかも良作が多く、参加してよかったと嬉しく思いました。

驚いた……のとは違いますが、比率で言うと「サイコパス」を描いた作品が多かったという実感があります。こちらは最も応募数の多かったミステリー・サスペンスに限らず、SFやファンタジー、ホラー・オカルト、時代・歴史物まで多くのジャンルに亘り顔を出していました。
それでも入賞作を含む最終選考作品に猟奇的な描写を主とする作品が少なかったという事実は、一考の余地があるかも知れません。


首コンの最終結果発表と、それに続く追加情報・企画発表ラッシュの熱も冷めてきたのでは? と思い、私個人の感想を記事にしています。好評なら続けますので(感想①となっているのはそういうことです)、よろしければ「いいね」……noteだと「すき」ですか……を、どうぞよろしくお願い致します。

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