Seven Questions#18 ブレア・シェーン(Sequoia)
原文はこちら ※原文は2018/10/10のものです。
パートナー兼CMOとして、ブレア・シェーンはセコイアとセコイアがパートナーシップを結んでいる起業家や会社をどのように世の中に打ち出していくかをサポートしています。セコイアにくる前は、はスタンフォード大学ビジネススクールの副学部長兼CMOとして働き、2008年にはカリフォルニア科学アカデミーの再立ち上げを主導しました。
Q1. あなたがこれまで学んできたことの中で、日々大事にしていることはなんですか?
素直さと感謝の気持ちを持つことです。私にとって素直さとは、常に好奇心を持ち、異なる視点や意見に耳を傾けるということです。無知であることを受け入れ、ミーティングやプロジェクトに参加する時はいつでも自分の意思決定に役立つ様々な角度の意見やインプットを理解するために、それまでの文脈を理解するようにしています。私は思考のペースや意思決定の速度がとても早いので、他の選択肢をすぐに除外してしまわないよう自分に言い聞かせています。
感謝とは、周囲の人とチームに対する感謝です。私は、人は自分1人でなんでもこなすことはできないと信じています。いつも忘れないように、一人ひとりに心からの感謝をしていれば、より成功するチームを育てることができます。今日であれば、それは新しいプログラムの立ち上げに全力を尽くしてくれたチームメンバーへの感謝かもしれません。もしくは、今夜夫が息子を野球に連れて行ってくれたおかげで夜まで仕事ができていることへの感謝かもしれません。
Q2. 起業する人に何か一つアドバイスをするとしたら、どんなアドバイスをしますか?
様子見などせず、常にハングリーであることです。私の中の苛立った起業家の一面がこのように思わせるのかもしれません。私は、大学を卒業してすぐに起業したかったですがそうはしませんでした。待ってはいけません。もし機が十分に熟していなくても、夢を叶えるための機会を掴み取りなさい。もっと準備したほうがいいという声に耳を貸してはいけません。そしてその部屋の中で一番賢い人にならなければ、などと考えてはいけません。あなたはただ、正しい人を見つけてきてあなたを助けてくれるように説得すればいいのです。最も野心的で聡明な人であっても、自分のことを後回しにしがちです。それは時間の無駄です。ただ前に進み続け、もし障害物が現れたら、コースを変えて違った方向からアプローチすればいいのです。
一度あなたが何かを始めたら、ハングリーでい続けることが求められるようになります。今日の起業における最も大変なことの一つが、起業がもはや短距離走ではなくなったことです。以前は5年以内に上場するか、バイアウトするものでしたが、今では多くの資金が調達できるようになり、10年かそれ以上も上場せずにいることもできます。本当のマラソンになったのです。さらなる長さを走り続けるために、ハングリーであり続けること、レジリエンスを保ち続けることが重要になってきます。最も成功した起業家たちはそのお手本です。
Q3. どんな小さな変化が、あなたの人生に大きな違いを生みましたか?
集中することは仕事でも生活でも私にとって非常に重要なことです。数年前、『The Five Minutes Journal』に紹介されました。その中で、私が定期的に実践していることは、人生を素晴らしくしてくれる3つのことを明確にすることだと言いました。私はその考えを、仕事でも家庭でも当てはめています。
仕事では、全ての1on1での私の報告書は3つのことだけ共有しています。それは、その週彼らが何をしたかという単純なリストではなく、彼らが次の1on1までに事業にインパクトを与えるためにできること上位3つに、どう集中するかというアイデアです。何が有意義かというと、それらはただ緊急の物事を並べているのではなく、優先順位付けや資源の集中、献身的な取り組みが求められる長期的なプロジェクトで重要になってくるようなことです。
また、私は子どもたちと一緒にいる時でも、ビクラムヨガに行っている時でも、同じような考え方を仕事以外の自分の生活に当てはめています。「トップ3」を決めることで、私はより自分の資源を集中することができ、私生活はより充実し仕事にも素晴らしい影響を与えることができています。
Q4. あなたが知らないことで、知りたいと思うことは何ですか?
私生活的な面では、社会的なプレッシャーやテクノロジーの到来、変化のスピードの速い今日において、どうしたら並外れた親になれるのかを知りたいです。親として、我が子が大人になるにつれて正しい社会的スキルや鋭いコミュニケーションスキルの成長を手助けするためには、どうしたらいいのでしょうか?私はこれが恐ろしく複雑なことではないと確信していますが、さっぱり準備できていないと感じています。ゾーイとルークにとってだけでなく、社会全体にとってとても重要なことだと思っています。
プロフェッショナル的な面では、私は紛争解決の可能性に非常に興味があります。私はなぜ、何世紀にも渡って宗教紛争や非宗教的なテロ行為が存在し続けているのかに困惑しています。テクノロジーの勃興や社会全体的に健康や知識の水準は高まっている中で、なぜ私たちはこういった問題を解決できないのでしょうか。
壮大な努力にしろ、私の身近な取り組みにしろ、私は平和を実現するために自由に使える道具の使い方を喜んで学びたいです。
Q5. 今あなたの枕元にある本はなんですか?
ネルソン・マンデラの『Long Walk to Freedom』です。学ぶべきことがたくさんあることに感謝し、謙虚になることについて語られています。また、ヴェンデラ・ヴィーダの小説『The Diver's Clothes Lie Empty』も読んでいます。他にも、デヴィッド・ブルックスの『The Road to Character』やアダム・グラントの『Give and Take』、子育てについてはジュリー・リスコット・ヘイムズの『How to Raise an Adult』を読んています。
Q6. あなたが、自分が何かについて間違っていると気づいたのはいつですか?
カリフォルニア科学アカデミーのマーケティングを打診された時、シュワブでとてもいい仕事をすることができました。面接があった夜に帰宅して、夫のリックに「アカデミーはとても気に入ったけど、科学ミュージアムのマーケティングの統括はやりたくないわ。科学は好きだけど、情熱を注げるものじゃないし、150年の歴史があるミュージアムだし、今もとてもいい仕事をもらっているし、非営利の活動だし、スピード感もないし、私が成功できるかどうか誰にもわからないもの」と伝えました。最初のうちは、自分自身にもこの機会を取るべきでhないと言い聞かせていたのです。
するとリックは私に最高のキャリアアドバイスをくれました。彼は「ブレア、君は今何かをゼロから作りあげられる状況を説明してくれたんだよ。21世紀のミュージアムのあり方を再発明できるんだ。挑戦しなかったら後悔するよ。」といってくれました。そして彼の「挑戦しなかったら後悔する」という言葉は今も私の心の中にあります。それ以来、私が何かを決断するときに使うリトマス紙のようなものです。
Q7. あなたにとって最も重要な時間の単位は何ですか?またそれはなぜですか?
私にとって最も重要な時間の単位は「1時間」です。1時間という時間は急かされるほど短くなく、一緒にいる人との時間に集中でき彼らの話を聞いて最大限学びを得られる時間です。
ビル・パターソンは私が働いていた当時のカリフォルニア科学アカデミーの理事長でした。彼は偉大な投資家でありリーダーです。なぜなら、彼の前に立ったとき、あなたが誰であれ、その部屋には自分1人しかいないと感じさせてくれるような人だったからです。これはテーブルの向かいにいる人にとってはとてつもない贈り物です。私は、他の人に私と一緒にいるときそんなふうに感じて欲しいのです。
Hard-won advice(努力して得た教訓)
1. Practice appreciation(感謝を忘れるな)
2. Focus: What are your top three(資源を集中しなさいーあなたのトップ3は何ですか?)
3. Don’t regret not trying(挑戦しなかったことを後悔するな)