薬学部の卒業研究
皆様、いつもお疲れ様です。
ツイッターで卒業研究についてのアンケートをいくつか実施したので、その結果について記事にしました。
まだ研究室配属されていない薬学生の方、現在卒業研究に悩んでいる方、すでに薬剤師になっている方、その他の方も是非お読みください。
薬学部薬学科に卒業研究は必要…?
アンケートの結果、以下のようになりました。
②「不要。国家試験の勉強をしていた方がマシ」という意見が最多でした…。
確かに、薬剤師国家試験に合格するいう観点から言うと卒業研究は、無駄なイベントではあります。
国立大学の薬学生や偏差値上位な私立大学の薬学生、将来大学院へ進学したい方、研究職に就きたい方、純粋に研究が楽しいという方などでは話が別ですが、とりあえず薬剤師になれれば良いという方は最低限の注力で構わないと思います。
ただし個人的には、研究はともかく研究室があったことは今になって思えば良かったと思います…。
卒業研究で嫌だったことは…?
卒業研究は不要と思う理由…卒業研究で嫌だったことは何かをアンケートしたところ、以下のような結果となりました。
結果は割と均等に別れましたが、③「時間の拘束」が最多回答となりました。
①研究そのものが嫌だった
研究室配属がまだ決まっていない薬学生の方は、研究室選びは慎重に行うことをお勧めします。
薬剤師になれさえすればよいとお考えの方や薬剤師国家試験に受かる自信がない方、ぶっちゃけ研究に興味関心が持てない方は、調査研究メインで拘束の少ない研究室への配属を希望するのもアリです。
ハッキリ言って、実験系はかなりダルいところがほとんどです…。
実際には研究室に入ってみないと分からないところではありますが…。
研究室の中には研究よりも学生の勉強を優先してくれるようなところも探せばあると思います(少なくともFラン大には…)。
もし、薬剤師になってからのことを考えるなら、論文の検索方法や読み方、統計処理などについてしっかり教えてもらえるような、医療系の研究室を選ぶのも良いと思います。
既に配属されてしまっている方は…後述しますが、勉強時間を稼ぐために研究室へ通う…と意識を変えるのもアリだと思います。
②人間関係
研究室の人間関係についてアンケートした結果、以下のような結果となりました。
①「良い(or良かった)」が最多回答となりました。
意外と悪くなかったところが多いようです。
誰もが自分にとって相性の良い研究室を選べれば良いですが現実にはなかなかうまくいかず、嫌いな同期がいる、教授がクソすぎるなど、人間関係で悩む方も多いと思われます。
同期の場合は無理に関わらずに避ければなんとかなりそうですが、教授がクソだとかなりしんどいですね…。
どうしてもつらい人は最終手段ではありますが、研究室を変えてもらうという方法もあります。
相談するなら学部長もしくは薬学部の教務課の人になると思われます(最初は教務課の人の方が無難か…?)。
人間関係に悩んで卒業できなかったり心身ともにダメになったり…これ以上バカげたことはありません。
③時間の拘束
個人的にも卒業研究で一番嫌だったことです。
授業料を払ってまでして夜遅くまで実験をやらされるという点に納得がいかず、研究は好きになれませんでした。
一度配属されてしまったからには仕方がないので、実験の合間をうまく利用することを意識していきましょう。
どのような研究でも、大抵は実験に合間の時間ができることと思います。
この時間は講義の復習や国家試験、卒業試験の過去問の見直しなどに利用することをお勧めします。
むしろ、研究室へ行くのは実験のためではなく、その合間にできる時間で勉強するため…と意識を変えてしまうのもアリだと思います。
卒業研究から得られたことで今現在、役に立っていることは…?
アンケートの結果は以下の通りです。
③「そんなものはない」がまさかの最多回答となりました…😭
確かに、普通の薬剤師になる人たちにとって卒業研究をやること自体に意味はあまりないと思います(医療系でデータ処理をしているような研究なら役には立つかも…?)。
研究が楽しい、熱中できる…という方は、将来の進路に関わらず取り組んで頂いた方が良いですが、大半の学生にとっては卒業研究よりも卒業試験を突破することや薬剤師国家試験に合格することの方が重要だと思います。
研究者的な観点を養う…確かに薬剤師として働く上で直接役に立つことはなくても大切なことではありますし、身につけておくに越したことはないでしょう…。
ただし、(一部の研究室だけかもしれませんが)成績が危うい学生に対して勉強よりも研究を優先させて、夜中遅くまで拘束することが学生のためになるとは思えません。
大学院進学や研究職への就職を希望していない薬学生にとって、卒業研究をやること自体に意義はあまりないとしても、研究室へ通って人と関わることには意義はあるかもしれません。
研究室ではまじめにやる人、やらない人、良い人、嫌な人、変な人…いろいろな人がいます。
まさに社会の縮図です…。
このような環境に身を置くことにより、上手く手を抜く方法や嫌な人との関わり方、上司(教授や先輩など)との関わり方などといった、社会性を身に付けることはある程度できるかもしれません。
卒業研究というシステムがあったことは、今思い返すと僕にとって良いことだったと思います(研究自体は嫌でしたが…)。
あまり書くと身バレするので(別にいいけど…)細かくは語りませんが、薬学生時代の僕は今以上に社会性がなく、いろいろと研究室の人たちにも迷惑をかけてしまっておりました。
それでも、「研究は最低限でいいから研究室には顔を出せ。少しずつでも変わっていけばいい。」と言って、いろいろと面倒を見て下さった先生には本当に感謝しています(先輩や同期、後輩達にも感謝)。
研究室の先生達のおかげで5年時の実務実習を乗り切る程度の社会性が身に付き、現在でもクビにならない程度のレベルだとしても薬剤師として生活できているものと思います(それでも、新卒一年目の職場ではストレスで社会性が一度どん底まで落ちましたが…)。
研究をすることに意義は見出せませんでしたが、研究室へ通うことには意義はあったようです。
卒業研究が完成しなかった場合どうなる…?
卒業論文が完成しなかったという理由で留年した人を知っているか…?というアンケートを取ったところ、以下のような結果となりました。
僅かに卒業論文が完成しなかったという理由で留年した人もいるようですが、質問箱に以下のようなお話が…。
教授の研究に対する方針が原因であったようです。
ストレート合格率が高い大学ということなので、偏差値も高い大学なのでしょう…。
国公立大学薬学部ではそれ以上にキツイようです…。
質問箱に以下のようなお話が…。これは辛過ぎる…。
研究しながら国家試験の勉強なんてどう考えても無理だ…と心配する方も多いでしょうが、少なくともFラン大であれば大抵の場合は何とかなる…と思います…。
研究が完成しなかったとしても実験や調査はしているはずなので、その過程などをまとめて卒業論文にすることで単位は取れるものと思われます。
僕の大学では、研究をまじめにやらずにほとんど研究室に来ていなかった人(僕もあんまり真面目にはやっていなかった)もいました。
しかし、そのような人たちでも過去の先輩の研究をまとめることにより、それを卒論として単位をもらえていたようです。
ちなみに僕の研究は先輩からの引継ぎでしたが、その先輩から引き継いだサンプルの一部の名前が他のものと間違って書かれており、それに気づいたのが卒論提出の1週間前でした…。
これまでの研究は全て無駄な苦労であり、過去の先輩の研究をまとめ直すことで卒論提出扱いとなりました…。
中には深夜に日を超えてまで実験をさせるようなブラック研究室もありましたが、そのような研究室に配属された人たちも最終的には全員単位は取れていたようです(どう考えてもまじめに研究をしていなさそうな人たちも結局単位は取れていた模様)。
卒論に対してはFラン大の方が基本的に緩いと思いますので、薬剤師免許を取得することだけが目的の人にとっては、国公立大学や偏差値上位の私立大学よりFラン大学の方がむしろ有利かもしれません(真剣に国家試験の勉強に取り組む気があるなら…の話ですが…)。
まとめ
卒業研究は不要と考える薬剤師がわりと多い。
時間を拘束されることが嫌だという人が多い。
研究から得られたものは何もないと考える人が多い。
研究そのものに意義はあまりないのかもしれない(研究室が当たりなら社会性や良好な人間関係が育まれるかも…?)。
卒業研究が完成しなくてもどうにかなる(少なくとも国公立大学や偏差値上位の私立大学でなければ…)。
薬剤師になってから役立つ研究がしたければ医療系の研究室で論文の検索方法や読み方、統計処理について学ぶと良いかも…?
実験時間の合間を上手く利用すると良し。
どうしても今の研究室が辛いなら変更してもらうのもアリ。
当時は嫌だった卒業研究も、今になって思い返してみれば懐かしい思い出です。
何が人生にとって良い方向に働くか分からないものです…。
薬学生の皆様も今は嫌かもしれませんが、卒業して思い返してみれば考えが変わって来るかもしれません…いや、そんなことはないかも…。
アンケート結果で卒業研究から得られたことで役に立っていることなど無い…という回答が最多でしたし…😭
まぁ、それでも嫌な時間はいつまでもは続きません…。
卒業研究なんてせいぜい2~3年程…終わりがないわけでもありません。
今の研究室がどうしても辛いなら、研究室の変更を検討してみても良いかもしれません。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました🙇♂️
以上