2024年秋冬気になるファッション②ドリスのラストシーズン
2024年秋冬のファッション界で一番の話題はドリスヴァンノッテンの引退ではないかと思います。
ドリスのことは以前もトピックにしたことがありました。
元々ファッション業界の人やファッション好きの人が注目するブランドとして唯一無二の存在感を放っているブランドですが、近年はとみに人気に拍車がかかっている印象があります。
大量消費に疑問を持ち良いものを長く使いたいという人が増えている風潮の中で、ドリスみたいな独自の哲学を纏うブランドはますます輝きますね。そもそもブランドってそうあるべきだよな～とも思います。
配色がすごすぎたAW24-25シーズン
ラストショーとなった今年の秋冬コレクションで最も注目すべきは、色の合わせ方でした。
ドリスの配色がすごいっていうのは、ドリスを語る上では欠かせない要素であって私なんぞが説明までもないですが、今年の秋冬は特に色！っと思わされるシーズンでした。
というのも柄物があんまりなくて、無地の服の色合わせや素材合わせが今シーズンの肝要なところだったからです。
ミッソーニとかも色の魔術師と呼ばれてたりしますが、ミッソーニの色使いは調和をもたらしてるんですけど、ドリスの場合は不調和を楽しむといえばよいのか、初めて見るびっくり配色なのにアリに思えるニュースタンダードを作り出してます。
今期もびっくり配色の連続なんですけど、その中で気になったものをいくつかピックアップして検証してみます。
①カフェラテベージュ＋クリームイエロー＋グレー
ラテカラーのアウターとまろやかなクリームイエローのパンツのルックです。
両方とも素材がよさそうなのでなんとなく調和してる気がしつつも、明度が近くともするとぼやけそうな組合せです。そこに格子柄のシャツを裾から出してアクセントをつけてます。
上級なレイヤードですが、ここまではなんとなく出来そうな気もします。
しかしドリスはそこにグレーの靴と赤リップを入れるんですね。マジかってなります。
多分私が小物合わせしたら、ボルドーのバッグとゴールドの靴とか持ってきそうです。自分の凝り固まった固定観念を感じます。
子供のころのような自由な精神と広い視野を持って服のコーデを考えようと3ルック目にして早速思わされました。
②グレー＋色落ちデニム＋ピンク
グレーのスウェットとウォッシュドデニムのスカートです。
どちらもど定番アイテム、しかもありがちな地元着であるのに不思議とテーラードの様相を纏っているという含蓄ぶかいルックです。
アイテムの高級感がそう見せてるのは間違いないんですが、小物合わせもまた肝と言えそうです。サテン地のピンクバックと黒ロングブーツをあわせて黄色リップ。黄色かあ…。
③黒＋キャンディピンク＋メタリックブラウン
美しい黒とキャンディピンクのパンツのルックです。こちらからは強烈なダメージを食らいました。
黒にキレイ色ボトムス合わせて残りの小物は全部黒みたいなことめっちゃやりがちなんです。なんてつまんない人間なんだ私は。違う色の靴入れるだけで遊びが効いて断然おしゃれですね。青とかもいいし、黄色もいいし、緑もいいし、あれ結構なんでも平気だなあ。自由な気持ちになってきた。
しかしまあ美しい黒です。こういう艶やかな黒は良い素材じゃないと出ませんね。異素材の小物がきわだちます。
他のルックも新発見の連続なので、ぜひ気になった方はコレクションを見てみてくださいね。
手持ちでドリスになりきってみる
自分をドリスだと思い込みもっと大らかで自由にコーディネートを楽しめば、もっと在りものが生きる気がします。
①明度が近いコーデにグレーを入れてみる
オーラリーで買ったモヘアの薄ピンク色カーディガン、思いのほか何にも合わなくて苦労してたんです。攻略できました。
靴はスニーカーとかじゃなくてレザーのきちんと感あるやつにしたいですね。手持ちが白か黒か紺しかないので、白でシアーの靴下をはこうかなと思います。
②地元着風スウェットデニムをおしゃれ着にする
グレーのスウェット、手持ちはロゴスウェットでよりカジュアル感が増しますが、とりあえずまるまるドリスの真似をしてみました。アリですね。
テーラードの様相とまではいきませんでしたが、足元を黒ブーツならオシャレ着として通用しそうな気がします。
③黒とキレイ色の組合せを一味変えてみる
モリーゴダードの非常に冴えた黄緑色のスカートです。
これも他を全身黒にするような雑なコーディネートしてることが多いのですが、上のルックから学びを得ると靴をグリッターパンプスにしようと思いました。タイツも青の30デニールとか履きたいな。バッグを入れ忘れましたが最近はやりのラメ糸のエコバッグみたいなやつ持ちたいです。