気になるササクレ ④
日常と「反日常」
「反日常」って?
「非日常」じゃないのっていうわけですが、実はそうではないのです。
渋谷の街がハロウィーンで管理状態におかれました。「渋谷に来ないでください!」「渋谷はハロウィーンのステージではありませ〜ん」てね。
渋谷はハロウィーンでもワールドカップでも、騒ぐ材料があれば何でも騒ぎます。乱痴気騒ぎになります。
クリスマスでも正月でも騒ぐ場所を求めて彷徨い歩きます。サラリーマンがかこつけて忘年会を何度もやるのと一緒です。
子供の頃世間が騒がしくて、機動隊員が暴れる若者を殴り殴られ、検挙していく場面が多くありました。圧倒的なチカラと数がいても、そこにいるのがわかっていても、集結し、ゲバ棒を振るい敗北していきました。
その姿を見ていたぼくは夜の暗闇で呆然と立ち尽くしていました。何かに似ているなと思いながら。
警告とお願いで渋谷の街に来なくなったのを見て何か落胆の気持ちが湧き上がりました。
所詮、守られたステージで、余興の一部としての乱痴気ではないのか。
社会的、政治的な色彩を望んでいるわけではありません。
何か気迫がない、長いものに巻かれる的な、匂いを感じてしまうからです。
暴れなさいと言っているのではありません。
街を舞台にした、演劇、活劇があった時の気迫と一途さがどんな分野でも必要なんだなと飛躍的に想像してしまうのです。
「反日常」のようなものを。