【超ss】tie.candle story-隣
おはようございます☀️
今日は過去の長編のちょこっと小話をお話しします。
本編は通販が、あります。
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「昨日と同じだ」
目が覚めたらあなたが隣にいる感覚が、いつまで経っても消えない。
もともとあなたはわたしの隣にはいなかった。
あの日に終わり、昨日も今日もこれから先も、あなたが私の所へ帰ってくることは無い。
何度もそう言い聞かせては右手を見つめた。
イヴの背中を何度も切った、タバコを押し当て、カサブタを引っ掻いた...
この汚れた右手を抱きしめることだけが、イヴが最後に願ったことだから。
「エノワルトさん」
「はい」
わたしに優しく話しかけてくれるのは、カウンセラー兼、友人のヨーテさんだ。
以前はイヴのカウンセラーだった彼女は、意図して彼女の事を思い出させようとしてくる。
「いいんですよ、イヴちゃんも、あなたのことをとても愛おしく思ってますから。」
私の心中を察したように、微笑んでくれる。
愛おしく思ってるなら、隣にいて欲しい。
そう願うのはやめた、彼女が日本で笑顔であればそれでいい。
あの頃は、確かに私の隣に君がいた。
羽ばたいたあなたの隣に、今は私がいることを。
『tie.candlestory』-隣 fin.
エノワルトめちゃめちゃいい人になってて良きですよね(語彙力)
イヴもヨーテも、凪や華菜だって、エノワルトを恨んではいません。
でも誰より自分が許せないんですよね。
せめて、彼女の力になれていますようにと、願うエノワルトでした。