28. leap day
前回の閏日は、高校時代の友人と3人で食事をした。
本来ならばその日は、KingGnuの福岡公演に行くはずだったが、新型コロナウイルスの流行により中止になった。
あれから4年。
一人は2児の父となり、もう一人は結婚した。
一方わたしは、職場も住所も苗字も変わらず4年前と同じ環境で今日も生きている。
他者と己の人生を比べるものでも無いが、4年の月日はわりと重いな、と改めて思う。
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この4年間の間に世間を脅かした未知のウイルスは、インフルエンザと同じ扱いになり、共存している。
マスクやワクチン接種の争奪戦、リモートワークの導入、家族間での生存確認。
あんなに大変だったはずなのに、記憶はなんとなく曖昧で、改めて振り返ると、とても不思議な感覚だけが残っている。
いま、4年前とほぼ変わらぬ生活ができているからだろうか。
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そんな、代わり映えの無いわたしにも、ひとつだけ大きく変化したことがある。
この4年間で、自認する性が変わった。
ずっと、自分が何者なのか分からなかった。
ただ、女で在りたくなかった。
そんなわたしは今、女として生きている。
きっかけは色々あったと思う。
スカートを履き、下着に興味を持つようになり、一人称が「わたし」になった。
胸や体のラインに気を配り始め、今は幼稚園ぶりに、髪を伸ばそうと思っている。
でもそろそろ挫折しそう。
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一昨年はスカートの年で、昨年はノースリーブの年だったので今年はどうしようか考えている。
ワンピース欲しい。ピンヒール履きたい。