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続・はぐれ悪魔超人コンビ考察論文(サンシャインにまつわる絶望的な考察)
※この考察はあくまで個人の趣味の範囲の考察であり、これが絶対に正しいと主張するものではありません。こういう読み方もあるんじゃない?くらいのノリでお願いします。ご了承ください。
はじめに
この記事は2025年1月12日にSUPER COMIC CITY 関西 30で出した同人誌『Karma: Deep of Ātman』内に掲載したはぐれ悪魔超人コンビに関する考察の追記になります。
Karma: Deep of Ātman - 403 BOOTH - BOOTH
最初の考察に関しては『Karma: Deep of Ātman』をご参照ください…と言っていましたが無事在庫が尽きましたので一応以下にざっくりと内容を要約します。考察は主にキン肉マンⅡ世の悪魔の種子編に関するもので、「悪魔の種子編はアシュラマンが正義超人になるまでの過程を描いたものだったのではないか」という内容になっています。
アシュラマンが正義超人になれなかったのはサンシャインを裏切ったことが原因(正確に言うとサンシャインを畏れて理解しなかったことが原因)。
シバはアシュラマンと同一人物(アシュラマンの別人格)である。ただし本物のシバも別に存在し、28巻の『パ…パパ これからボク何をされるの?』『パパ…パパ…』『こ…怖いよ~っ』と言っているシバが本物のシバ。シバに関する回想はサンシャインから逃げたアシュラマンが己の理想を果たせなかったために悪堕ちしていく様子を表している。
サンシャインが正義超人になれないのはサンシャインが真の悪魔超人だから(サンシャインはかなり特殊な性質を持っているため、もしかしたらサタンの分身でなおかつ不死身なのかもしれない)。対してアシュラマンは真の正義超人であり、アシュラマンが悪魔超人を続けていくことができなくなったので二人は別れざるを得なかった。
最終的にサンシャインを理解し畏れなくなったアシュラマンはⅡ世のラスト3ページで正義超人になった。
結論:何が言いたいのか
本の中で「サンシャインは真の悪魔超人である」と結論づけました。ですがサンシャインの熱心なファンなら「サンシャインは悪だ!」と言われても(私含め)納得できないと思いますので、この点に関する補足です。
結論としては「サンシャインの本性は悪で真の悪魔超人なんだけど、サンシャイン自体はすごくいい奴」ということを今回お話しします。
前提:魂の属性の話
キン肉マンには表向きの所属とは別に、その超人の持っている魂(=心、感情、本性、超人パワー)にも属性があります。
「表向きの所属」というのはデータベースや超人大全等に載っているその超人が何超人(正義、悪魔、完璧)なのか、という設定です。これは公式で明確に提示されています。
一方、「魂の属性」(超人パワーの属性)は名言されていない隠し設定です。表向きの所属と一致していないこともあるため、作中の描写や超人の言動で推察するしかありません。そのため、これからお話するのは作中のセリフ等から予想した仮定の話になります。
この魂の属性には表向きの所属と同じく正義、悪魔、完璧があります。一応ここでは「正義の魂」「悪魔の魂」「完璧の魂」と仮称しておきます。
正義の魂…正の感情、友情パワー、火事場のクソ力、愛、思いやり、リスペクト、慈悲の心、祈り。正義の魂が少しでもあれば友情パワーが使えるようになり、他の超人から超人パワーを借用してパワーアップできる。困っている人がいれば本能的に手を差し伸べ、悪へ立ち向かう。
悪魔の魂…負の感情、怒り、恨み、妬み、嫉み、劣等感、反骨心、憎悪、残虐性、呪い。無秩序・無軌道・無慈悲のねじ曲がった修羅の心。対戦相手を必要以上に痛めつけ本能的に殺してしまう。
完璧の魂…完璧の魂はちょっと特殊で、正義の魂も悪魔の魂もない、つまり感情がない状態。超人としての完璧さを追求することが第一であり常に冷静沈着。性質的には悪魔の魂とは違うものの、その冷徹さから対戦相手を最終的に殺害するに至る。そして完璧さを体現できなくなった場合、本人は自害する。
魂の属性が1種類のみの超人は「真の○○超人」と呼ばれます。正義の魂が100%なら「真の正義超人」です。ちなみに超人全員が真の○○超人というわけではなく、複数の属性を持ったハイブリッド型の超人もいます。
どの属性の魂を持っているかの判定でわかりやすいのはⅡ世の悪魔の種子編のデーモン・バラストやデーモン・ウゥームのくだりです。デーモン・バラストに入れなかった万太郎たちは真の正義超人です。対してデーモン・バラストに入城できたケビンマスクやスカーフェイスたちは正義と悪のハイブリッドだと思われます(ただしケビンマスクは鍵がなければデーモン・ウゥームに入れなかったことから、悪魔の魂の割合はそんなに多くないと思われる)。
また、正義の魂を少しでも持っている場合は友情パワー(ボワァ)が使えることから、友情パワーの演出がある超人は正義の魂があると判断できます。
真の正義超人は結構多いです。というか正義超人はほとんどが真の正義超人だと思われます。なお、真の悪魔超人と真の完璧超人は現在判明している限りでは該当者がほぼおらず、真の悪魔超人はサンシャイン一人だけ、真の完璧超人は悪魔将軍とシルバーマンの二人しかいないと私は考えています(真の完璧超人っぽいザ・マンは慈悲の心の持ち主なので実質的な性質は正義な気がする)。
ちなみにアシュラマンは表向きは悪魔超人ですが、魂は真の正義超人です。アシュラマンが真の正義超人である理由は前述の本で説明済みのため省略します。
余談:理性的な怒りってやつもある
アシュラマンは真の正義超人なのですが、デーモン・ウゥームに進入できています。これはなぜなのかというと悪魔の魂を自己暗示で一時的に生み出しているからです。
『仲間を殺された恨みにかられた極めて理性的な怒りによるもの!』
63巻のカレクックとマリキータマンの戦いで、カレクックは友情パワーの秘密を探られないよう正義の魂を一時的に封印し、理性的な怒り・ニセモノの残虐精神で残虐超人として戦っています。アシュラマンもカレクックと同じくこのニセモノの悪魔精神で一時的に悪魔を演じているものと思われます。
マリキータマンのロールシャッハ・ドットは相手の深層心理(これが魂の属性)を暴くことができることから、もしかしたら今後の展開のカギになってくるかもしれません。
キン肉マンの話
サンシャインのことを説明する前にまずキン肉マンとシルバーマンの話をします。
キン肉マンの属性は以下のとおりです。
表向きの所属:正義超人
魂の属性:正義100%(真の正義超人)
キン肉マンは真の正義超人で間違いないと思います。主人公だし、対極に位置しているアシュラマンも真の正義超人だし。で、これだけ見るとだから何?まあそうでしょうねって感じです。
ここで「表向きの所属」「魂の属性」の他にもう一つ要素を加えます。
『本当の私はぜんっぜんみんなが思ってるような強くて立派な超人などではない』
『誰も見てないところでは今でもこんな最低のダメ超人のままなんじゃぁぁぁ~っ』
57巻のキン肉マンとネプチューンマンのくだりについて、「どうせキン肉マンはネメシスと戦うんだからこんなやりとりいらないだろ」という意見をちらほら見ました。でもこのエピソードはかなり重要なエピソードなんですよ。
もう一つの要素は「本当の私」…言い換えれば「その超人の人格」です。
真の正義超人っぽい人格と言われて思いつくのは「完全無欠のスーパーヒーローで、困っている人がいたらすぐに駆けつけて助けてくれて、悪いやつを勇敢にやっつけてくれる」…そんな感じではないでしょうか。
キン肉マンは真の正義超人ですが、彼の人格の部分には真の正義超人っぽくないところがあります。ただ、それは別に「キン肉マンはダメな奴だ」とか「キン肉マンの人格部分に正義超人らしさが全然ない」と言いたいのではありません。私が言いたいのは「魂の属性」と「その超人の人格」が必ずしも完全一致しているわけではないということです。
キン肉マンはウォーズマンやネプチューンマンにまぐれで勝ったと言っています。ウォーズマンたちや読者の視点から見れば謙遜か嫌味にしか思えないのですが、なぜキン肉マンがこんなことを言うのかというと、キン肉マン視点だと自分を戦いに駆り立てて勝利に導いたのは彼の「人格」ではなく「魂(本能)」が勝手に動かしてくれたからという認識があるからなんですね。また、キン肉マンは超人界の危機が訪れているにも関わらず、ネメシスとの戦いから逃げようとしています。逃げようとしているというと言い方が悪いですが、キン肉マンの人格ってものすごく優しくて戦い向きではないんです。相手を傷つけたくないし、自分も傷つきたくない。できれば話し合いで解決したい。だからキン肉マンは敵を前にして積極的に戦うのではなく逃げ出してしまうんです。キン肉マンは真の正義超人としての本能に抗おうとしています。真の正義超人だからといってその本能が人格を完全に支配しているわけではないのです。
シルバーマンの話
次にシルバーマンの話です。
表向きの所属:完璧超人(正義超人の開祖)
魂の属性:完璧100%(真の完璧超人)
人格:サイコマンと友達になりたいと思っている
はぐれ党な私がシルバーマンのことを語るのはおこがましいのですが、シルバーマンは持っている特性が極端でわかりやすいので例に挙げさせてもらっています。
真の完璧超人っぽい人格を考えると、「超人として完璧を目指し、無駄な感情を完全に喪失させて敵を完膚なきまでに制圧する」という感じになると思います。言ってしまえば冷徹なサイコパスです。
シルバーマンは殺意の塊であるアロガント・スパークでサイコマンをKOしました。彼の言動には人としての感情がなさそうなところが少なからずあります。しかし、シルバーマンが完全なサイコパスで非情な人格をしているかというとそうではないですよね。シルバーマンは感情がない(正義の魂がない)のでサイコマンに対して友情を抱きたくても抱けないのですが、サイコマンと友達になりたいという気持ちは明らかに持っていました。また、サイコマンにアロガント・スパークを放った際も掘り返した場所に叩きつけてなんとかサイコマンを生かしました。シルバーマンもキン肉マンと同じように己の魂に抗おうとしているんですね。でも、最終的にはどうやってもその本能に逆らうことはできないということが56巻で描かれています。
サンシャインの話
本題に入ります。問題の人です。
表向きの所属:悪魔超人
魂の属性:悪魔100%(真の悪魔超人)
人格:人情に厚く涙もろい
サンシャインは真の悪魔超人です。作中での設定を整合していくとサンシャインは悪どいことをたくさんしており、彼の本性は悪魔そのものです。
真の悪魔超人っぽい人格は「冷血・冷酷・冷徹、無秩序・無軌道・無慈悲な性悪で、敵を必要以上に痛めつけて最終的に殺害する」人格になります。しかし、サンシャインの人格が完全な悪魔のそれか、と言われるとそうではありません。サンシャインの人格を冷酷な悪魔だと言い切るにしては彼は優しすぎるし非常に理性的です。サンシャインもキン肉マンやシルバーマンと同じく人格と魂が完全一致しているわけではないのです。
ただ、そうなるとものすごく残酷な事実が浮かび上がってきます。キン肉マンは戦いから逃げ出したいと思っていても最終的には本能に抗えず敵に立ち向かっていきます。シルバーマンもサイコマンと友達になりたいという気持ちがあるのに本能に抗えずサイコマンを殺しにかかってしまいました。ならば、サンシャインも本当は誰も憎みたくない、傷つけたくない、殺したくないと思っているのに、悪魔としての本能に抗うことができずに悪行に手を染めてしまっている可能性があるのではないでしょうか。
…吐きそう。
サンシャインの本当の野望
『よく覚えておけ 師匠を超えるのは…弟子の務めだ』
作中では弟子(息子)は師匠(父親)を超えるべきというということが書かれています。
サンシャインには弟子…もとい実質的な息子であるチェック・メイトがいます。ちなみに悪魔の注魂が妊娠と同義であるような描かれ方をしているので、私は勝手にチェック・メイトをサンシャインの息子扱いしています。ご了承ください。
そのチェック・メイトですが、実は彼はすでに父親を超えています。ろくに試合をしてないチェック・メイトがなんでサンシャイン超えとんねんと思われるかもしれませんが、チェック・メイトの父親超えは正義超人になることです。
『オレも一度は正義超人にあこがれた時があった』
サンシャインは正義超人にあこがれていました。アシュラマンが正義超人になった際、サンシャインも一緒に正義超人になりたかったはずです。
それでですね。正義超人になったチェック・メイトはとにかく試合をしません。しかし、チェック・メイトが試合をしないのは次のように捉えることもできると思いませんか。正義超人が試合をするとしたら大抵は悪魔(悪行)超人との試合になります。でも、悪魔超人であるサンシャインは同志である悪魔(悪行)超人とは試合をしたくないはずです。だからチェック・メイトは試合をしないのではないか、と。
それでね…チェック・メイトは正義超人になってから1回だけ試合をしてるんですよ。Vジャンプ版のキャプテン・マッコウ戦です。あのね……キャプテン・マッコウって、改造された正義超人なんですよ……。
これに気づいたとき私は膝から崩れ落ちてしまいました。
サンシャインの野望は悪魔超人軍を再興させて人間たちを支配することなんかじゃなかったんです。サンシャインの本当の願いは正義超人になることだった。でも、正義超人になりたいとはいっても、別に悪行超人と戦ったりタイトルを獲得したりしたいわけではないんです。チェック・メイトって万太郎たちと一緒に遊びに行く描写が多いですよね。サンシャインの本当の野望は、正義超人になってキン肉マンやテリーマンたちと友達になることだったのではないでしょうか。キン肉マンたちと「悪魔の友情」なんかじゃない本当の友情で、一緒に美味しいものを食べに行ったり、おしゃれをしたり、カラオケをしたり、たまには合コンに行ったりして遊びたかった。でもサンシャインはそんなこと絶対にできないんです。だってサンシャインは真の悪魔超人だから…。
サンシャインが本当は悪いことなんてしたくないと思っていたのなら、Ⅱ世で悪魔超人軍が異様に衰退したのも頷けます。サンシャインの人格が悪魔超人軍の再興なんて望んでいなかったからです。
チェック・メイトが一片の曇りもない正義超人になって、元悪行超人なのにものすごく紳士的で優しい性格をしているのは、お父さん譲りなんじゃないかな…。
ずっと苦しみ続けていたサンシャイン
『あ…あるぞ この海の向こう側に ワ…ワシが長年探し続けていたものがぁ~っ!』
サンシャインはアシュラマンを長年探し続けていました。もちろん友人としてアシュラマンと再会したいという気持ちがあるのは間違いありません。ただ、自分の考察が正しければ、サンシャインの憎悪の感情を制御してくれるのはアシュラマンだけです。アシュラマンがいなくなってからの約30年、サンシャインは孤独の中で自分の悪魔の本性と戦い、苦しみ続けてきたことになります。想像を絶するような苦痛のはずです。そして、もしサンシャインが本当に不死なのであれば、死にたくても死ぬことすらできません。だからサンシャインは長年アシュラマンを探し続け、すぐにその下に駆けつけたのです。サンシャインを助けてくれる神様はアシュラマンしかいないから。彼が串カツ屋で流した涙は、もしかすると思っていたよりずっと重く悲しいものだったのではないでしょうか。
はぐれ悪魔超人コンビのエピソードって割とシルバーマンとサイコマンのエピソードと似てるんですよね。両者とも性質の違う超人同士であるがゆえ相手をどれだけ思っても友達にすらなれず、片割れは死にたくても死ぬことができない。
アシュラマンって本当にいい奴なんですけど、サイコマンもめちゃくちゃいい奴なんですよ。サイコマンがマグネット・パワーにこだわったのは、始祖全員がどうにかして1億パワー超えを果たし、ザ・マンに認めてもらってみんなでずっと幸せに暮らしたかったからです。サイコマンはシルバーマンだけでなく、ザ・マンや始祖たちみんなが大好きだった。バッファローマンはサイコマンやガンマンとわかりあえたかもしれない、と言っていますがそうなんです。サイコマンには正義超人の適性があった。サイコマンが始祖たちへ抱いている気持ちって単純に愛なんです。思いやりなんです。
シルバーマンは『私たちを死なせてくれませんか?』と言っていましたが、シルバーマンは本当に死にたかったのだと思います。だって自分が真の完璧超人である限り何億年経ってもサイコマンの愛に報いることは絶対にできないから。キン肉マンの世界に輪廻転生が存在するのかはわかりませんが、もういっそ死んでお互い正義超人に生まれ変わって心優しいサイコマンに報いてあげたかったのではないか、と思います。サイコマンの奥義名が「輪廻転生落とし」なのも切ない…。
はぐれ悪魔超人コンビの別れの解像度を上げてみる
アシュラマンとサンシャインが決別した際、正義超人になりたいと言ったアシュラマンに対し、サンシャインはどういう反応をしたのかなとちょっと考えていました。
79巻のやりとりを考えれば、アシュラマンはかなり楽観的に「一緒に正義超人になろう」とサンシャインを誘ったのだと思います。でも、サンシャインから返ってきた答えはアシュラマンの想像と違うものでした。
アシュラマンが正義超人になりたいと言ったとき、サンシャインはものすごく怒ったのかもしれないとか、呆れて蔑んだのかもしれないとか、いろいろ想像しました。でも、サンシャインの人格部分と地頭の良さ、空気の読める感じを考慮すると、Vジャンプ版でチェック・メイトを見送ったときのように「お前がそうしたいならそうしなよ」と穏やかにアシュラマンの背中を押したんだと思います。
はぐれ悪魔超人コンビは喧嘩のできないコンビだと言いましたが、この二人の最大の欠点って言いたいことを相手に言わないことなんですよね。ただそれはお互い相手のことを思っているからであり、二人の性格が優しすぎるゆえの美点です。悪魔の種子編では相手に言いたいことを言わないのは良くない、と書かれています。ここでサンシャインがアシュラマンに「行かないでほしい、アシュラマンがいなくなったら自分は本当に死ぬほど苦しい思いをしてしまうよ」と言わなかったことがすべての悲劇の始まりだったのかもしれません。
はぐれ悪魔超人コンビの本当の末路
サンシャインの特性を考えるとアシュラマンって絶対にサンシャインより先に逝けないんですよね…。サンシャインが残されたらサンシャインの憎悪を制御する人がいなくなってしまうから。アシュラマンは何としてもサンシャインより一分一秒でも長生きしないといけない。アシュラマンの真の贖罪、最後の仕事はサンシャインを看取ることなのかもしれません。己の全てを捨ててまで選んだ一番大切な相棒に先立たれ、本当の意味で一人ぼっちになってしまったアシュラマンを想像したら胸が張り裂けそう。助けて。
どうしてこんなに地獄なのか
ちなみにどうして彼らがこんなに苦しまないといけないのかというと、この人たちが人をいっぱい殺してきているからです。シルバーマンも虐殺王でしょ。キン肉マンって王道作品なんですが、やたらとケジメをつけたがるというか、禊ぎを重要視している作品です。バッファローマンは頭丸めてるじゃないですか。悪いことしたら裁かれないといけないよね!というのがキン肉マンの根幹にあるのだと思います。最近だとサタンクロスが知性チームにいたくらいで十字架に貼り付けにされてるんですよ。サタンクロスの罪なんて別に誰も気にしてないし精算せんでええやろと思うのですが。
だから悪行を重ねてきたはぐれ悪魔超人コンビが死ぬより辛い業を背負っているのは致し方ないっちゃ致し方ないんです。つらいが。
ロンズデーライトパワーと悪魔の友情はチートである
キン肉マンの魂の属性のルールを考えると悪魔将軍のロンズデーライトパワーとサンシャインの悪魔の友情ってチートというかめちゃくちゃご都合主義なんですよ。だって説明つかないもの(笑)。悪魔将軍は感情がないはずなのにザ・マンへのよくわかんねえ気持ちで謎パワーを生み出してるし、サンシャインも悪魔なんだから本当はアシュラマンに友情を抱けないはずです。普通に理屈が立ちません。彼らの背負っている業は死ぬほど重く、本来救いなんてないキャラクターのはずなのですが、謎のご都合主義パワーで強引に自分と相方への救いを生み出してます。そしてその原因は辿っていくとキン肉マンなんですよね。それを考えるとやっぱりキン肉マンってスーパーヒーローだなと思います。
つらい
それはそうとしてはぐれ悪魔超人コンビはやっぱり地獄だ。どれだけ掘っても地獄の味しかしないんだよ。つらい。しんどい。助けて。